早いもので年の瀬、今年もワッシュさん主宰の映画ブログ「男の魂に火をつけろ!」恒例年末ベストテン企画に参加したいと思います。
日本で『カメラを止めるな!』が社会現象になったことにちなんで、今回は映画を題材にした映画ベストテン、というユニークな題材です。今回も頭を捻らせながら選んだ僕のベストテンは以下の通りです。
【Taiyakiが選ぶ映画映画ベストテン】
- 桐島、部活やめるってよ(2012年、吉田大八監督)
- ディス・イズ・ジ・エンド(2013年、セス・ローゲン&エヴァン・ゴールドバーグ監督)
- 地獄でなぜ悪い(2013年、園子温監督)
- 監督失格(2011年、平野勝之監督)
- ディザスター・アーティスト(2017年、ジェームズ・フランコ監督)
- 恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム(2007年、ファラー・カーン監督)
- 鎌田行進曲(1982年、深作欣二監督)
- トロピック・サンダー/史上最低の作戦(2008年、ベン・スティラー監督)
- 食人族(1980年、ルッジェーロ・デオダート監督)
- ファンボーイズ(2009年、カイル・ニューマン監督)
今回選出する上で難しかったのは、映画についての映画と、映画のオマージュにあふれた映画は区別しないといけないと思ったので、いつもなら入れているであろうタランティーノの映画、エドガー・ライトの映画などは外しました。
なおこれを書いている現段階、『カメラを止めるな!』 は見ておりません。注文したBDが家に届いてはいるのですが、どうせ僕が投票せずとも高い順位を記録すると予想されるので、敢えて今回は観ないで選びました。
【解説】
①そりゃあ、もう大好きな映画なので①は当然ですよね。映画を撮ることになんの見返りも求めない純粋な前田君の姿には何度も救われました。
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② 仲の良い役者たちが集まって自分自身を演じているのが最高に楽しそうで、これぞ映画作りの醍醐味だと思う。終末が訪れても退屈だから皆で『スモーキング・ハイ』の続編作るってのがセス・ローゲンの理想とする世紀末なんだな。
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③映画の為なら死んでもいい!という、世界で一番正しい園子温の思想をキャラクターたちが具現化した最高の映画についての映画。一度でも自主制作映画を作ったことがある人なら熱くならずにはいられないんじゃないでしょうか。
④AV女優の林由美香と不倫関係にあった平野勝之監督が、二人の自転車旅行をAVに納めた時のこと。肝心の二人が喧嘩した場面でカメラを回さなかった平野監督は、林由美香に「監督失格だね」と言われてしまう。この映画は林由美香の死を収めたことで公開当時センセーショナルに取り上げられていましたが、それはだって監督として平野勝之はカメラを回さなければいけなかったからです。
⑤去年もベストに選んだ現代のエド・ウッドとも呼ばれるトミー・ウィゾーの伝説的なカルト映画『The Room』の製作裏話を描いた傑作。現場で横暴を振るうトミー・ウィゾーをヒッチコックやキューブリックと比較し、天才とバカは紙一重だということを気付かせてくれる。これもジェームズ・フランコが弟のデイヴやセス・ローゲンを集めて撮った映画だけど、仲間内で撮る映画ほど楽しいものはない!そういえば配信ですけど、日本でもようやく観れるようになりましたので是非!
⑥「キング・オブ・ボリウッド」ことシャー・ルク・カーンが贈るボリウッド愛に満ちた豪華絢爛なラブロマンス!いつも通りの楽しいボリウッド映画かと思って臨むとまさかの、というかボリウッド映画らしいストーリー展開に度肝を抜かれます。今は無き渋谷のシネマライズのマサラ上映で観たのもいい思い出。
⑦映画製作現場という戦場で、銀ちゃんや映画会社に翻弄されながらも必死に生きるヤスに泣ける。というか、もはや『仁義なき戦い』じゃないか!なお、このエンディングは『地獄でなぜ悪い』にも影響を与えています。
⑧戦争映画を作っていたと思ったら本物の戦場にいた!という設定だけでも笑えるが、当時落ち目だったロバート・ダウニーJrとトム・クルーズの怪演が最高。それぞれ『アイアンマン』や『ミッション:インポッシブル』シリーズがあったものの、⑧は彼らのキャリア復活に一役買ったのは間違いないです。
⑨ドキュメンタリー映画を撮りに行ったはずが、食人族に襲われる!という設定自体は嘘だが、実際に撮影隊がアマゾンのジャングルに行って現地民と撮影を行なったのは事実で、映画作りの冒険性を浮かび上がらせる点でも⑨は最高です。ところで、本作のBDのリンクを貼ろうとしても全然Amazonのページが出てこないと思ったら、そういえば2015年くらいにBD発売中止騒動なんてのがあったのを思い出しました。ファックオフ。
⑩『ピープルVSジョージ・ルーカス』と悩んだけど、より『スター・ウォーズ』オタクの愛ゆえの暴走が素晴らしいこちらを選びました。ちなみに、この映画について改めて調べなおしてみたら、実は『レディ・プレイヤー1』の原作小説でおなじみのアーネスト・クラインがネットで発表していた脚本がケヴィン・スペイシーの目に止まり、ハーヴェイ・ワインスタインの製作総指揮の元映画化されるという、今考えると中々に凄いヒストリーを持つ映画であった。
気がついたらセス・ローゲンとジェイ・バルチェルの関連作がそれぞれ3作品もある安定の偏りっぷりです。泣く泣く外したのは『8 1/2』『キングコング(1933)』『サンセット大通り』『 アダプテーション』『アルゴ』『僕らのミライへ逆回転』『エド・ウッド』等です。それではワッシュさん、ギッチョさん、今年も集計頑張ってください!
【男の魂に火を付けろ!ベストテン企画シリーズ】