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2013年映画ベスト&ワースト

映画 ベスト&ワースト

 いよいよ今年も残す所あと1日となりました。年末は映画ファンがそれぞれのベスト&ワーストで一番盛り上がる時期ですよね。僕も毎年この時期が楽しみです。今年もこのお祭りに参加したいと思います。

 

 今年は83本の新作映画を観ました。2011年ベスト選定時は47本、2012年は65本でしたので、毎年大幅に鑑賞本数を増やしており自分でもビックリでした。こんだけの作品を観る時間があるのはバカ学生の特権だと思うのですが、それでも年間100本以上観てる社会人がいますからね、意味が分かりません。

 

 ウダウダ前書き長くてもしょうがないので、さっそく行っちゃいますね。

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▲今年のイメージキャラクターギャツビーさん。I'm Gatsby!!

 

【特記事項】

  • 2013年公開作品のうち、僕が12月30日まで鑑賞した作品が対象。但し、新作映画に限り、名画座上映などのリバイバル作品は除く。要はこのリストに載っている作品です。
  •  リストやTwitterに載せた★の数や、上半期ベスト&ワーストとは評価が違う作品もあると思いますが、その時々の気分に左右されるのでご了承ください。

 【2013年ベスト10】

①キャプテン・フィリップス
ゼロ・グラビティ
③ジャンゴ/繋がれざる者
④風立ちぬ
⑤クロニクル
パシフィック・リム
ゼロ・ダーク・サーティ
⑧きっと、うまくいく
地獄でなぜ悪い
⑩インポッシブル

 

【短評】

 ベスト選び超難航したよ、ふええ…。

 

 特に①と②は迷いに迷った。映像表現の限界に挑戦し、映画史に残る大傑作となった『ゼロ・グラビティか、事件の完璧な再現に腐心し、観客に現場を追体験させた『キャプテン・フィリップス』か…。だけど、昨日観たから印象がより強い『キャプテン・フィリップス』を本年度ベストにする事にしたよ。本年度ベストは『キャプテン・フィリップス』だけど、2010年代ベストを選ぶなら『ゼロ・グラビティ』。


 この両作品は共通している部分が多い。両者とも極限状態に置かれた人間を描いているが、「イベント」を中心に描き余計なドラマ描写をほとんど省いている。『キャプテン・フィリップス』に至っては、原作にあったフィリップス船長と妻のやり取りをほぼカットしているから作為的だ。だからといって、この2作品にドラマが無いというのは全くの間違いで、何気ない台詞の一言や背景にさりげなく描かれており、そしてそういった些細な描写がキャラクターたちの設定や行動原理に活きている。巧みな脚本と演出が堪能できる2作品だ。

 正直な所、この2作に優劣はないです。正月もやってると思うので、是非観に行って下さい。


CAPTAIN PHILLIPS "Escape" Movie Clip # 5 ...


Gravity - "Detached" Clip - YouTube

 

 ③今年正攻法で攻めていて一番面白かったのはこの作品ではないでしょうか。何度席を立って歓声をあげたいのを必死で堪えた事か。ヒーローであるジャンゴもDr.キング・シュルツも、下劣極まりないMr.カルヴィンもスティーヴンも、どのキャラも皆愛おしい。虐げられてきた者達の復讐劇というのは『ジャッキー・ブラウン』『キル・ビル』『デス・プルーフ』『イングロリアス・バスターズ』とタランティーノがずっと撮り続けていたテーマですが、本作のカタルシスは最高に快感で、ひょっとしたらタランティーノ作品の中で一番好きかもしれないです。ジャンゴォォォォォォォ!


Django Unchained opening credits - YouTube

 

 ④観る前と観た後のテンションが一番違ったのがこの作品。ジブリにそこまで愛着がなく、本作鑑賞のため全ジブリ作品を予習したけれどもやはりそこまで熱狂的にはなれず、話題となった4分間の予告編もうざったく、周りの高評価にも「どうせ過大評価だろ」と高を括って観てみたら見事なカウンターパンチを喰らって号泣してしまいました…。えっと、その、あれですね、宮崎駿って良いですね…。(伏目がちに)


風立ちぬ 劇場予告編4分 - YouTube

 

 ⑤カメラを回す行為と主人公の心情をリンクさせる事で、POVでツッコまれがちな問題点をクレバーに解消してみせた画期的な作品。その手法が目立ちがちですがただ奇を衒っただけの作品でもなく、スクールカーストという生々しいテーマもあり、実写版『AKIRA』と評されるクライマックスには大興奮したと同時にあまりの切なさに目頭が熱くなりました。何故かこの傑作が危うくDVDスルーになるところでしたが、都内二週間上映で始まり、結果的に拡大公開して大ヒットとなり本当に良かったです。


映画「クロニクル」予告編 - YouTube

 

 ⑥今年一番鑑賞回数が多かった作品。ですが、3回如きで威張っていると色んな人たちに説教されてしまうのがこの作品の恐ろしい所。それほど熱狂的なファンを数多く生んだので、デルトロも大満足でしょう。日本ではコケたコケたと言われがちですが、現在の洋画配給事情から言って15億円はヒットしたと言っていいそうですよ。そりゃ中国の歴代1位の興収と比べられたらアレですけども。本作は日本のコンテンツが世界で受け入れられることを証明した作品でもあります。その割には政策としてこれらのコンテンツを全く活かしきれてないとは思いますけどね…。エルボーロケット!!


Pacific Rim (Fan-Made Trailer) in TOHO Godzilla style ...

 

 ⑦は①と似ていますね。ビン・ラディン暗殺作戦を徹底的に再現する。あまりの緊迫感で上映後吐きそうになりました。しかし、本作においてビン・ラディンはただのマクガフィンでしかなく、ビン・ラディンを追い求めるあまり徐々に感情が消えていくマヤが不気味であり、面白かった。友人の言った言葉も面白い。「キャサリン・ビグロー、絶対にチンコ生えてる」流石ジェームズ・キャメロンの(元)嫁。


Zero Dark Thirty CLIP #2 (2012) - Joel Edgerton ...

 

 ⑧上半期ベストから大分位置が下がりますが、大好きな作品です。底抜けに希望に満ちた作品で、テーマ的にヘビィな作品が続く今年のベスト作品の中で特に目立ちます。目覚ましい経済成長を遂げるインドの元気溢れるパワーを感じました。今の日本にもそのパワーを少しお裾分けして欲しいですね。♪All izz well〜


All Izz Well [Full HD Song] 3 Idiots - YouTube

 

 ⑨園子温フルスロットル!バルト9深夜1時の回、既にその日は2本の映画を観てお酒も入っていたのに眠気が吹き飛びました。かつて園子温ヤクザに拉致された体験をベースに、東京ガガガ集団や自主制作映画チーム「ファックボンバーズ」の思い出を盛り込み、盟友である水道橋博士高橋ヨシキなんかもカメオさせちゃったりして、完全に園子温がやりたい事を自由にやってる、オナニーのような作品。しかしそのオナニーが狂うほど面白いんだもん、しょうがないよね。


ガガガはみがき - YouTube

 

 ⑩観賞後一番モヤモヤして考えさせられた。しかしその悶々とした思いも含め、半年以上経った今も強烈に記憶に残り忘れる事が出来ないので、★2つといえどランク入り。ナオミ・ワッツが頑張ってました。


The Impossible - Movie Clip : I´m Scared Too HD ...

 

 

 さて、ベストを終えましたが、今年は鑑賞本数が多かった分個人的に推したい作品も多く、ワーストに入る前に裏ベストとして、そちらを紹介したいと思います。表ベストは好きな順、裏ベストは楽しかった順となっております。

 

【2013年裏ベスト10】

デッド寿司
②恋する輪廻/オーム・シャンティ・オーム
③テッド
ローン・レンジャー
ワイルド・スピード EURO MISSION
シュガー・ラッシュ
ムーンライズ・キングダム
ホワイトハウス・ダウン
⑨ラストスタンド
ゴーストライダー

 

【短評】

 ①ワッハッハ、バカだねぇ!全力で0点を狙いにいった破壊的な傑作でした。『キャプテン・フィリップス』を観たことでベストテンから漏れてしまいました。たまごちゃんがカワイイ。

 

 ②今年のマサラ上映で一番楽しかった。『ロボット』や『シヴァージ』の頃はただ酔っぱらいが騒ぐ会*1でしたが、『恋する輪廻』では観客が歌って踊って作品と一体になっていましたね。エンディングもド派手で頭から尻まで楽しい。

 

 ③がベストから落ちたのは痛恨の極み!テッドは今年一番ハマったキャラでした。コメディ映画ファンとしても、40億円超えの大ヒットは嬉しい。

 

 ④記録的大コケとの報道ですが、興行成績と映画の出来は無関係。クライマックスの楽しさは尋常じゃない!個人的には、世評が最悪な『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』『ワールド・エンド』の頃からゴア・ヴァービンスキーを支持してますからね、数年後「劇場で観ておけば良かった…」と後悔する人続出する事間違いなしなので、今からドヤ顔が止まりませんよぉ

 

 ⑤作られる度に面白くなっていく奇跡のシリーズなのに、突然のポール・ウォーカーの訃報…。残念でなりません。『ワイルド・スピード7』の製作再開が報じられたばかりですが、どうなるんでしょうね。ご冥福をお祈り致します。

 

 ⑥テッド、たまごちゃんに並ぶ今年の3大アイドルキャラクターは本作のヴァネロペちゃんでした。ゲームあるあるネタも笑えました。吹き替え版しか上映しないディズニーの方針にはガッカリしましたが、来年以降のディズニー作品は改善して欲しいですね。

 

 ⑦とてもキュートでキュンキュンしました。少年の恋に共感してしまうブルース・ウィリスが良いですね。

 

 ⑧ダイ・ハード』最新作です。『ラスト・デイ』?ナニソレオイシイノ?

 

 ⑨別にシュワルツェネッガーの作品ってそこまで好きじゃないんだけど、老体にむち打って立ち上がるシュワのかっこよさには感動を覚えました。屋上から落ちるシーン、スタントなしでやってるんだってね。そんなお爺ちゃんになりたい。あと今年はシュワルツェネッガーのモノマネも習得しました。

 

 ⑩ワッハッハ、バカだねぇ!別に全力で0点は狙ってないだろうけど、すっげー楽しかったです。裏ベストの最後に恒例のアレを貼っておきましょう。


映画『 ゴーストライダー2』特別映像 - YouTube

 

 

 まだまだ推したい作品もたくさんあるんですけど、そろそろ吊るし上げのコーナーに参りますか。

 

【2013年ワースト10】

デッド寿司
②忍たま乱太郎 夏休み宿題大作戦!の段
③貞子3D2 スマ4D
④スプリング・ブレイカーズ
47RONIN
ドラゴンボールZ 神と神
⑦劇場版HUNTER×HUNTER 緋色の幻影
ダイ・ハード/ラスト・デイ
⑨プレーンズ
ジャッキー・コーガン
オズ はじまりの戦い

【短評】

 ①は上半期ベストでも述べましたが、全力で0点を狙いにいった果てに生まれた傑作であり、むしろワースト1位にしないと失礼に値すると思ったので、敬意を表して本年度ワーストとさせて頂きます。

 

 そういう意味でも、②が真のワースト。つまらなかった前作*2を超えるつまらなさに絶句…。じゃあなんで観に行ったかと言われると、前作を観た僕と友人が責任もってその最期を見届けるべきだと思ったからだ。

 

 ③スマ4D楽しかった。それ以外は壊滅的に酷い。壊滅的に酷いのは前作も変わらないが、前作はこちらの常識の斜めを行く展開がある意味楽しかったが、本作にはそれもなく…。スマ4Dありきなので、BDで観ても楽しくないと思います。

 

 ④何がしたいねん。

 

 ⑤何がしたいねん。って、忠臣蔵がしたいねん。でもできてないねん。

 

 ⑥鳥山明全面的に関わっていてコレですから絶望しました。今年『マン・オブ・スティール』という形で初めて実写化されました*3けど、そちらの方が遥かに面白かった。

 

 ⑦ジャンプ作品は駄作を連発したな。ただ『ONE PIECE FILMZ』は良くも悪くも尾田の張り切りすぎな一面が現れていたので好意的に受け止めるが、本作の冨樫の仕事してない感が半端無い。今年は更に『劇場版HUNTER×HUNTER THE LAST MISSION』が公開されたけど、冨樫も関わってなかったので観るのを止めました。

 

 ⑧2月公開の作品なので印象は薄れてしまっているかもしれないが、今年一番断罪されるべき作品。それなりに評価され続けていたシリーズの評判を地に落とした罪はそう簡単に償えるものではない。本作と『ホワイトハウス・ダウン』の他に『ダイ・ハード』リスペクト映画として今年は『エンド・オブ・ホワイトハウス』も公開されたが、こちらもつまらなかった。

 

 ⑨愛着があるのか、ジョン・ラセターは『カーズ』ブランドを続けたがるけど、もういい加減止めた方が良いと思う。PIXARウォルト・ディズニー・アニメーションスタジオが関わっていない事が唯一の救いか。

 

 ⑩政治や経済的なテーマをギャングの抗争劇に反映させているが、問題なのは。それが全く面白くない事だ。雰囲気だけなら去年の傑作『ドライヴ』に似ている。

 

 ⑪これらの作品の中ではふつうに期待が高かった分、最もガッカリがでかかった。トホホ…。

 

【総評】

 ベストに並んだ作品から今年の映画を一言で表すなら「ドリフト」でしょうか。

 

 「ドリフト(drift)」は『パシフィック・リム』に出てきた用語で、二人のパイロットの神経とイェーガーを同期させます。パイロットは互いの体験や記憶を共有しますが、今年の映画も登場人物とシンクロさせるようなものが多かったです。『キャプテン・フィリップス』『ゼロ・グラビティ』『クロニクル』『ゼロ・ダーク・サーティ』『インポッシブル』、どれも実在の事件やフィクショナルなイベントの現場に居合わせているかのような錯覚を覚えました。

 

 これらの作品は往々にしてシリアスですが、『ジャンゴ』『パシフィック・リム』『きっと、うまくいく』『地獄でなぜ悪い』と王道な娯楽作も充実しておりました。ベストからは漏れましたが、『スター・トレック/イントゥ・ダークネス』『セデック・バレ』『マン・オブ・スティール』『ベルリンファイル』『バレット』『L.A.ギャングストーリー』『アイアンマン3』『キャビン』『ジャッジ・ドレッド』なんかも燃えました。

 

 アニメは『風立ちぬ』の一人勝ちでしたが、『モンスターズ・ユニバーシティ』『かぐや姫の物語』なんかも良かったです。PIXAR作品の質は徐々に回復してきているので安心しました。ただ、続編に依存しない方が良いんじゃないかな…。

 

 邦画は例年と比べてそんなに観なかったのであまりベストに挙っていませんが、『凶悪』『もらとりあむタマ子』『舟を編む』あたりの作品が大好きでした。『立候補』『フラッシュバックメモリーズ3D』は素晴らしいドキュメンタリーでしたが、ちょっとベストテンとは違うかなーと思ったので、今回は除外。実験的な作品として『ゴッドタン キス我慢選手権 THE MOVIE』も触れておきたいです。賛否は分かれるかもしれないけど、その気概は評価に値する。

 

 面白い作品が多かった分、ワーストもバラエティ豊だったと思います。でも一々付き合うのも疲れたので、来年以降は見る作品を選びたいと思います。ちなみに今年のベストガイはリリー・フランキーピエール瀧コンビ*4(『凶悪』)、ベストガールは二階堂ふみちゃん(『地獄でなぜ悪い』)でお願いします。エロかったなぁ…。

 

 とにかく今年も面白い映画をたくさん観れて幸せでした、ごちそうさまでした。来年も面白い作品をたくさん観れますように。

 

【おまけ】


This is The End Trailer 2013 Movie - Official [HD ...

いい加減公開して下さいよぉぉぉぉぉぉぉ!ソニーピクチャーズさんよぉぉぉぉぉぉぉぉ!


【関連】

*1:それがクソ楽しいんですけども。

*2:僕の2011年ワースト

*3:え、EVOLUTION?何を言ってるんだね君は。

*4:次点は『立候補』よりマック赤坂でお願いします。