そういや先日女性版『ゴーストバスターズ』の予告編がついに公開された。
キャストが全員女性であるにも拘らず初代『ゴーストバスターズ』らしさが全開でとても楽しみなんですけれども、YouTubeのコメント欄は大荒れ。評価も低評価が高評価の2倍以上集めている。
というのも、その理由はほとんど「キャストが全員女性である」からで、「ゴーストバスターズにフェミニズムに用はない」なんて酷いコメントまである。しかし彼らは監督のポール・フェイグと主演のメリッサ・マッカシーの過去作を知らないのか?ポールとメリッサのコンビがこれまでに手がけてきた映画は全て男性向けジャンルを女性版に換骨奪胎してきたものだ。
『ブライズメイズ』はブロマンス映画の構造をそのままウーマンスに、『デンジャラス・バディ』はバディコップアクションを女性デカ二人に置き換え、そして去年の大ヒット作『SPY』ではジェームズ・ボンドの代わりにマニーペニーが活躍するスパイ映画だった。「女性向けだからギャグが生ぬるくなるのでは?」と危惧している人もいるかもしれないが、どの作品もウンゲロや下ネタなど鬼畜ギャグ満載だよ!
ハリウッドが白人主導型産業であることに近年批判が集まっているように、ポールとメリッサはただ男性主導の業界に異議を唱えたい訳だ。女性を主役にしたって面白いコメディは作れるし、実際彼らの作品は全て評価も高く興行的にも当たっている。
そういえば去年『マッドマックス 怒りのデス・ロード』がフュリオサが主人公であったことに「フェミニズムすぎる!」って批判が集まったし、『フォースの覚醒』でレイやフィンが主人公であったことに「『スター・ウォーズ』らしくない!」*1と批判する人たちもたくさんいた。ミソジニーとかレイシズムとか持ち出す前に、なんか2016年にもなってそんなことに一々声を荒げるのはダッセェなぁとしか思えない。センスが30年以上前で時代遅れだよ。
と、ここでふと思い出すのはやはり一昨日観たばかりの『ズートピア』*2なんだな。あれもそういえば女性警官のウサギが主人公だよね。