RIPケニー・ベイカー

 今日は引っ越しで忙しく酒も飲んでるので更新をお休みしようか迷いましたが、やはりR2-D2の中の人ケニー・ベイカーの訃報について触れられずにはいられませんでした。

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 僕がディズニーの『スター・ウォーズ』に反対している理由の一つは旧キャストの高齢化があるんですね。世代交代を目指してはいるものの、旧三部作と地続きの世界が展開される中で旧キャストが亡くなっていくのは辛い。新三部作ではCGスタントが増えていたが、しかしこれで二度と今後の『スター・ウォーズ』においてケニー・ベイカーの名をクレジットで見かけることがなくなるのは虚しい。

 

 しかしその作品を象徴するキャラクターを想像した功績は一生忘れられることはないでしょう。スカイウォーカー家を救う姿をこれからも繰り返し観ていきます。

 

 

お騒がせして謝る文化

 昨日の話の続きね*1

 

 うちの大学のイメージキャラクターはレッドウルフで、例えばアメフトの試合なんかで得点が決まると学生たちは手をキツネの形にして(いや狼だけど)空に掲げて狼の鳴き声を真似する。これを「ウルヴス・アップ(Wolves Up)」といい、愛校心の強い学生なんかは写真を撮るときもその手の形を作る。

 

 で、本人たちが可哀想だから写真は載せられないが、昨日洞窟から無事保護された泥塗れの日本人学生たちを大学の広報が写真を撮って公式フェイスブックに載せた。その時彼らは助かった安堵の笑みを浮かべてその「ウルヴス・アップ」の狼の形を作っていた。あの騒動の後でなんとなくちょっと気の抜けちゃう微笑ましい写真で当然いいね!やシェアを集めまくってる写真なんだけど、とある日本人ユーザーが「色んな人に迷惑をかけてるんだからヘラヘラすんな」とコメントを残してるのを見つけた。彼だけでなくても、実際知ってる日本人学生が「迷惑かけといて何笑ってんの」って怒ってるのも聞いた。

 

 でもさあ、こんなの広報のフォトグラファーが写真撮るときにサイン作るように頼んだに決まってんじゃんね。無事を伝えるニュースなのに、世間にご迷惑をかけて大変申し訳ございません、なんて泣いてる写真を載せられるわけないでしょ!写真についた大学側からの説明文も「Greatest WOLVES UP ever(史上最高のウルヴス・アップ)」と褒め称えられたものだったし、アメリカ人のコメントも大半は彼らの無事を喜ぶものだった。別に彼らだって迷いたくて迷ったわけでもなかろうに。しかし、日本人にとっては「世間をお騒がせ」してる癖に笑ってるのはどうも癪に触るらしい。

 

 と彼らを擁護したいのも、僕も忍者の映画撮影をテロリストと間違われて通報された時*2に体験したが、僕のアメリカ人や留学生の友達は笑い話にしたり、からかう人や逆に心配してくれる人が多かった*3んだけど、一部日本人学生たちからは「多くの人に迷惑をかけるなんて恥ずかしい、もっとちゃんと考えてから行動しろ」と怒られた。そりゃ、ちょっと配慮はなかっただろうし、怖がらせたことは申し訳ないし反省もしてるけど、何度も主張しているように僕たちは学生規則は何一つとして破っていなかったし、武器(と間違われるようなものすらも)携帯していなかった。僕らは怒られてしかるべきだけど、じゃあよく確認せず通報した側はどうなのよ?散々警察や学部の教授に注意を受けた後にまたよく事情も知りもしない日本人学生から色々言われるのは正直言って鬱陶しかった。

 

 個人的な体験談に終始してしまったが、例えば今年に入ってから炎上している芸能人たちもそうだよね。ベッキーが「世間をお騒がせして申し訳ありません」って謝ってたけど、謝るのは相手方の奥さんだけで良いじゃん。極め付けは浮気報道の乙武さんの嫁で、彼女は被害者なのに旦那が「世間をお騒がせ」した事について謝罪していたけどここまでくると意味不明だ。今回に似た件で言うと、去年ヨットで遭難して救助された辛坊治郎も謝っていた*4。お騒がせって言ったって、事件やゴシップが起きる直前まで彼らのことなんか気にもかけてなかった人たちがギャーギャー騒いでるだけなのにね。部外者ほど声を大にしたがる。

 

 なんかとにかく波風が立つことを嫌うすごく日本人的な、よくいえば謙虚な、悪く言えば事なかれ主義みたいなものを感じる。逆に世間を騒がせなきゃ罰せられないのかっていうね。ちなみに例の男の子のFacebookを見たら英文で人々に感謝しつつも全く謝罪はしていなかったので、僅か留学2ヶ月目にしてアメリカナイズされてるなと感心した。え、僕の場合?超長文で謝罪ポストをしたよ!悪かったな日本人で!

 

 

*1: 

*2:何度も引用してるがこちらです。

*3:とはいうものの、まあ流石にこれは大学のフェイスブックのコメントを見ると怒ってたアメリカ人も幾分かいた。

*4:まあ、辛坊治郎の場合は自己責任論がブーメランで帰ってきたってのはあるけどね

アーカンソーの洞窟で日本人学生二人が行方不明になった(解決済み)

  • 日本のメディアで流れる前に解決しちゃった*1んで、超間接的に関わっていた身として記録用にブログに書いておく。
  • 始まりは二日前の晩(8/9)、よく一緒に遊ぶ中国人の友達から次の日に洞窟探検しに行かないかと連絡が来た。アメリカ人夫婦と日本人学生二人と一緒に行く予定だったそうだが、朝8:00集合だったし、あんま山とか自然で遊ぶレジャー好きじゃないし、何よりホームレスの身で解決するべき問題は山ほど残ってて洞窟どころではないので断っていた。
  • 翌日(8/10)、ジムに行くとその中国人が普通にバスケをしていた。「洞窟行ったんじゃないの?」って聞いたら「なんかめんどくさくなってやめた」って。天邪鬼なやつ。
  • で、今朝(8/11)朝9:00くらいに目が覚めると、忍者の事件*2でお世話になった教授からテキストメッセージが届いていた。「私の地元の洞窟で日本人学生が行方不明になっているけど、大丈夫?」げげ、嫌な予感がするぞ…。僕の無事を伝えて詳細を聞くと、ローカルニュースの記事を見せてもらった。ほぼ僕が誘われた洞窟探検に向かったグループだった。
  • この時点では昨日の晩からアメリカ人の学生一人と日本人の学生二人が行方不明になっているという報道だけで、まだ学生の名前も出ていなかったので、ひとまず件の中国人の友達に連絡をする。当然中国人の友達は驚いていて、名前を教えてもらった。
  • で、僕が名前を聞いたのは単なる野次馬精神ではなくて、僕が所属している留学エージェンシーに連絡しようと思ったのだ。なぜならこのエージェンシーはクソ高いサポート料だけブン捕るくせに、危機対応に関しては全く頼りない組織だからだ。例えば去年スクールシューターが学校に来た時も学生への連絡は全て解決した後で保護者にも連絡しなかったし、僕が忍者の事件を起こしたことを未だに知らないしね*3
  • アドバイザーに連絡を入れても中々電話に出なかったが、ようやく通じたところで当然事件のことすら知らなかった。行方不明になっている学生の名前を教えてあげる。
  • ここで僕が批判したいのは留学エージェンシーだけでなく、大学と留学エージェンシーの連携のとれてなさだ。この二人の学生はESLという、学士課程への準備段階に当たる語学学校をこの夏卒業したばかりだったが、僕が電話をした時点でそのESLの先生がFacebookで二人を心配するポストをしていた。意地悪いことを書くと、まずスマホ開いて「心配してます〜」なんて投稿する前に、提携してる留学エージェンシーに所属している学生が危機状態に陥ってるんだから、まずエージェンシーに連絡するのが先じゃないの?これ僕が連絡してなかったらどうするの?
  • ちなみに行方不明になっていた学生二人と僕は顔見知り程度。二人ともいつも会うと勉強のことを聞いてくるので、真面目な生徒なんだなぁという印象は持っていた。
  • 情報も出てきて名前も判明して行方不明生徒が確定する。行方不明になっていた洞窟はインデペンデンス郡にあるブローイング洞窟で、大不況の時代には行方不明者が多く、地底人の住む場所へつながっているなんてまことしやかに囁かれていたそうだ*4。アメリカ人学生は洞窟探検が趣味で、この洞窟にも何度か探検したことがあるらしいが、二人の日本人学生はあまり洞窟になれていないそうだ。
  • ニュースもローカルメディアからABCやNew York Daily、Foxやワシントン・ポストなど全国メディアで報じられていく。アーカンソー州立大学の日本人学生が今年だけで二回全国ニュースになるとはな!
  • と、冗談を飛ばしていられるのも、シカゴ標準時の5:30に三人が無事に洞窟内で発見されたと報道されたからだ。軽い低体温症の症状は見られるものの、特に大きなケガもない様子。親御さんも心配していただろうし、無事で何よりでしたね。

*1:一応この記事書いている間にテレ朝が記事を書いてたが、書いた時点でもう生徒たちが発見されたからかページが消えていた。

*2: 

*3:このブログを契機にしるかもしれないが、知ったこっちゃないぜ!

*4:

初めての『カリオストロの城』

 新居に引っ越すまでの間、今現在日本人の女の子二人が住むアパートのリビングルームに居候させてもらっているんですけど、彼女たちが『ルパン三世 カリオストロの城』を観たことがない、ということだったので、丁度Amazon Primeデーに宮崎駿監督作品集のアメリカ版ブルーレイを買ってた*1ので三人で観てみました。 

 

 金曜ロードショーなんかでしょっちゅう放送されているド定番の作品ではありますが、初見の女子大生たちがイケメンルパンがキザなセリフを発するたびにギャーギャー悶えたりツッコんだりしているのを見るのはなかなか新鮮でありました。有名過ぎるラストの銭形のセリフにもギャー!

 

 で、ネット文化全盛期の近年、見てない人まで誰もがネタバレを知っている映画というのは結構ありますが、思い出すのは日本の大学時代のサークルの後輩。映画サークルに所属しているにもかかわらず映画が好きじゃないし全然見たことがない、と公言しているなかなか面白い彼でありまして、そんな彼は『猿の惑星』を観たことがなく、あの有名過ぎるオチまでも知らないという。

猿の惑星 (字幕版)

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 それを聞いた僕は「帰りにレンタルショップへ行って、絶対にジャケットを見ずに『猿の惑星』を借りてこい!」と命じたんですね。んで次の飲み会で後輩に会った時「どうだった?」って聞くと、「いやー面白かったです、そもそも猿が喋ってるところに驚きましたよ!」って目をキラキラ輝かせていました。

 

 もはや『猿の惑星』なんてタイトルをググるだけであの大オチが一番に出てきますし、DVDのパッケージすらネタバレになってるので、少しでも映画に興味を持っている映画ファンならあのオチを知らない方が難しいと思うので、1968年の公開時の観客と全く同じフラットな状態で作品を楽しめるのは心底羨ましいですね。僕の場合は小さい時、無粋な叔父さんが何故か『猿の惑星』のオチを自慢げにネタバレしてくれやがりました。

 

 あと、去年ですが『スター・ウォーズ』を観たことがないベトナム人の女の子にも去年三部作を見せた時になんとか頑張って頑張ってネタバレを隠して『帝国の逆襲』を観せて、こっそりその様子を動画に撮ってたんですけど、ちょっとわざとらしかったんで最後の部分をカットしました。さてはこいつ事前に調べてやがったな。

 

 でもこの世界中の子供達が『帝国の逆襲』に驚いている様子を集めたビデオは何度観ても微笑ましいものがありますね。僕自身の『スター・ウォーズ』原体験は遥か昔なので当時どういう気持ちだったか全く思い出せない…。

 

 あとは他に有名過ぎるオチの映画って何がありますかね。ちなみに僕は『シックス・センス』は高校時代に友達がネタバレしやがったので見てません。あと、『ユージュアル・サスペクツ』も大学のゼミの友達とレンタルショップに寄った時に急にネタバレしやがってので観れてません。世の中にはネタバレ容認派がいるのはわかるんだけど、それを人に押し付けるのはマジで謎。

 

ユージュアル・サスペクツ [Blu-ray]

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*1:178ドルが148ドル!値引きされてなくてもバカ安い!町山さんの解説付きでした。