サタデー・ナイト・ライブのオークワフィーナのホストに号泣…。

 前も書いたかわかりませんが、最近は『クレイジー・リッチ!*1』のことを思い出したりちょっと考えたりするだけで目頭が熱くなってしまう異常な精神状態になっているのですが、今週の『サタデー・ナイト・ライブSNL)』のホストがオークワフィーナで彼女のオープニングモノローグだけで号泣しちゃったので、訳したいと思います。

どうも皆さんありがとう、SNLのホストができてワクワクしています。私の名前はオークワフィーナです。ペットボトルみたいな格好をするつもりだったんですけど、もう先週誰かがそれをやっちゃったので…。*2

 

まず最初におばあちゃんに挨拶しておきたいですね。お婆ちゃんはクイーンズの家でこの番組を見ていると思いますが、この番組の名前を「コメディーセントラル*3」だと思ってるんですよね。ってことは『Tosh.0』の再放送を今頃見てるのかな。どっちにせよ、愛してます。今晩はあなたに捧げます。

 

今年は私にとってイケてる年になりました。私は『クレイジー・リッチ!』という映画に出演しました。私のことを知らない人に自己紹介をすると、私はラッパーに転身して更に女優に転身した平均的でステレオタイプなアジア人の元トランペット奏者です。

 

 でもまだ私に対して思い込みを抱いている人がいるんです。例えば、何人かの友達は「映画に出てるんだって?お金持ちなんでしょ!」って言って来るんですけど、事実ではありません。私はクレイジー・リッチなアジア人(Crazy Rich Asian)ではなくて、どちらかというとクレジットカードの信用情報を回復しているアジア人(Rebuilding my credit Asian)なんです。プライベートジェットなんか買いませんし、エコノミープラスで前菜にレッドロブスターが贅沢だと思っているタイプの人間なんです。私は1ダースの下着パックをドラッグストアのCVSで買ってます。それが私です。

 

 私はNY出身で、クイーンズで育ちました。私のお父さんはまだクイーンズに住んでいます。皆さん私のお父さんは訛りを持っていると思い込んでいる人が多いですが、確かに私のお父さんは訛っています。話し方がドナルド・トランプそっくりなんです。だって二人ともクイーンズ出身の老人でしょ。だから里帰りすると、「(ドナルド・トランプの真似をして)スウィーティー、愛しているよ。我々の家族が中国から来たことを忘れるなよ」ガラガラ声で不安を覚えます。

 

 始める前に、私の実話について話したいと思います。私は2000年、(このスタジオがある)ロックフェラープラザに来て外で待っていました。その日、私のアイドル ルーシー・リューSNLをホストしていたんです。私は子供でチケットも持っていなくてスタジオ内には入れないことも分かっていましたが、ただ建物の近くに居たかったんです。あのエピソードがどれだけ私にとって大事だったか、そしてアジア系アメリカ人女性にとって何が可能なのか私の考えを完璧に変えてくれたことを覚えています。今夜私がここに立っていることは、叶うはずもないと思って居た夢です。なので、扉を開けてくれたことをルーシーに感謝します。あの時、私は建物中に入ることもできませんでしたが、18年経った今、私が番組ホストを勤めているんです。なのでルーシー・リュー、アイ・ラブ・ユー!友達になってください!

 

 『クレイジー・リッチ!』はやっぱりアメリカに暮らすアジア人たちにとって無限の可能性を開けてくれた映画だと思うんですけど、その流れは18年前にルーシー・リューが繋いでくれていました。もちろん、遥か前にブルース・リージャッキー・チェンジョージ・タケイ早川雪洲、アンナ・メイ・ウォンなどの数え切れない先人たちが細々と作ってくれたこの流れが今大きな川になっていることを実感して涙が止まらなかったのです。

 

 

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*1: 

*2:オークワフィーナの名前はミネラルウォーターの アクアフィーナ(Aquafina)から取られている。先週のミュージカルゲストのカニエ・ウェストとリル・パンプが「I love It」を披露した際にペリエとフィジーウォーターの格好をしていた。この歌自体も凄いダサいと思うんだけど、最近のカニエ・ウェストのヤケっぷりはいよいよ来るところまできたなって思う。

*3:コメディ専門のケーブルテレビ局の名前

キルフィー

 人間の自己顕示欲もいよいよ来ることろまで来たな…と馬鹿にしたいところではありますが、自分だって自慢目的にSNSはよく活用するので常に気をつけて行きたいところではあります。死後も笑われるような馬鹿な死に方だけはしたくない…。

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『サウスパーク』S22E2「A Boy and A Priest」感想

 今週の『サウスパーク』のタイトルを訳すならば「少年と司祭」だが、もちろんこれは世界中で問題となっているカトリック司祭の小児性愛児童虐待がテーマになっている。

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 いつもの日曜日。マーシュ一家は教会に行く準備をしており、ランディは家族を急かす。片腕を首から吊り下げているスタン(ここで先週のラストのスクールシューティングから生き延びていたことが発覚する)は「日曜に教会に行きたくないんだけど、家でゲームやってちゃダメなの?」と渋るが、ランディは「何を言っているんだ!どんなゲームや映画よりも教会に行ってコミュニティと繋がることの方が大事なんだ!」ともっともなことを言う。シャロンも「何故だかよく分からないけど、教会に行くと気分が良くなるの」と同調する。

 

 教会にはサウスパーク中の住民が集まっており、マクシ司祭の話を聞く。「主は試練を与えてくださいました、我々は誘惑に耐えられないために」と説法をすると「ああ、まるで裸の男の子たちが集まった部屋にいる司祭のようにね」とランディが囃し、場内爆笑。それでもマクシ司祭がメゲずに「ヨハネ福音書の第3章16節によると、神は世を愛されたので、一人子をお与えになったのです」と説くと、「そしてその子をカトリックの司祭が犯したんでしょ?」とヤジが飛んで場内爆笑。サウスパークの大人たちは信仰心のためでなく、小児性愛ジョークでカトリックの司祭を馬鹿にするために毎週日曜に教会に通うことを生きがいとしていたのであった。

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 あー今週も楽しかったと大人たちが教会を後にした後、孤独で傷ついていた司祭を見かねたバターズは自分の経験を踏まえて司祭を慰める。「僕も昔は虐められてたけど、周囲の目を気にするなってあなたに言われたから僕は変われたし、今では学校の人気者だよ!周りの評判なんか気にせず、僕と一緒に遊ぼうよ!」その実バターズは未だに皆から煙たがられていることに気が付いていないだけなのだが、司祭に立ち直ってほしいと切に願うバターズはどこへ行くときも司祭を誘い出す。司祭も優しいバターズに癒され、2人はロマンチックに絆を深めていく。

 

 一方、司祭が休職中のため教会が閉まっており、サウスパークの住民は日曜の楽しみが無くなった!と困惑中。困った住民達がデンバー大司教に相談すると「(ま、また司祭が行方をくらましたのか)ええ、心配ありません、そのうちマクシ司祭は戻ってきますよ!」とお茶を濁しつつ、カトリック精液清掃部隊サウスパークに派遣するのであった。

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 実は『サウスパーク』がカトリック児童虐待問題を扱ったのは今回が初めてではなく、2002年に放映されたシーズン6第8話「Red Hot Catholic Love(日本放映時タイトル:カトリックとケツのおアツイ関係)」でもマクシ司祭は腐敗したカトリックの教えを正しにバチカンへと飛んでいた。『サウスパーク』が同じネタを扱うことは珍しいが、逆に言えば16年経ってもいまだ同じ問題で世界を震撼させているカトリック教会の腐敗ぶりと隠蔽体質は恐ろしい。16年前はバチカンで戦ったマクシ司祭も今回ばかりは「カトリックに癌が潜んでいるのではなく、カトリックそのものが癌だ。それを見ぬふりをしてきた私も罪深い」と匙を投げているだけに、いかにこの問題が根深いが窺い知れる。

 

 ちなみに今回のエピソードを受けて、早速アメリカのカトリック同盟会長ビル・ドナヒューはトレイ・パーカーとマット・ストーンを「臆病者」と呼んで非難した。彼の言い分によると、「カトリックの性的汚職者の8割は同性愛者であるので、被害者を子供ではなく大人として描くべき」と怒っているんだけど、それちょっとズレてるよ!

 

 

あーちーちーあーちー燃えてるんだろうか

 時代だなぁ…。ちなみに僕も過去に炎上したことがあるんですけど、あれはツイッターフェイスブックも何もない中学時代のことでした。前にも書いたんですけど、厨二病真っ盛りの時に『スター・ウォーズの鉄人!』という『スター・ウォーズ』の人気サイトで自作自演を働き、掲示板に投稿していたIPアドレスが同じだということが発覚して叩かれた時も「僕の友達です!」とシラを切ろうとしてキャンプファイヤーにガソリンぶち巻いて山火事を起こしたことがありました。「炎上供養」ではその発言をアップロードすることで供養してくれるみたいですが、10年も前の掲示板の恥ずかしいログなんて死んでも見たくないので、僕は誰にも見つからないように自分で祈っておくことにします。 

 

 ネットリテラシーのない小・中学生はいつの時代でも炎上騒ぎを引き起こすものだと信じていますが、最近の子はユーチューバーを真似て痛い動画を投稿して暇な大人たちから徹底的に叩かれると聞きます。つくづく僕が子供だった時にYouTubeがなくてよかった…と胸をなでおろすのでありました。

 

 

ネット炎上の研究

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