『2001年宇宙の旅』非レストア・オリジナルネガ70mmニュープリント版を観てきたっす。
『2001年宇宙の旅』70mmフィルム版観るよ〜『デッドプール2』とか『ブラックパンサー』とか最新娯楽作に混じってタイトルが看板に乗ってるアツい。一番上だし。 pic.twitter.com/eCQExKYcKm
— Taiyaki (@HKtaiyaki) 2018年5月26日
僕は多分大学生の時にBD版を家で見て以来の鑑賞かと思います。当時町山さんの名著『映画を見方が分かる本』*1で解説を読んでボロボロ目からウロコが落ちましたが、映画そのものを鑑賞してる時はただ難解な映画、以上以下の何の印象も受けず、ひたすらに退屈だったことを覚えています。当時のツイートも見返すとひたすらに混乱しているのが分かって笑える。
2001年宇宙の旅 ★☆☆ よし、「映画の見方が分かる本」を読もう!
— Taiyaki (@HKtaiyaki) April 4, 2012
んで、今回劇場で実に6年ぶりに観てみた訳ですが、不思議なことに超面白かったんですね。いや、ぶっちゃけ相変わらずただ映画内で話を追っていると訳がわかりませんし、更にぶちゃけると月面のシーンは寝てしまいましたが、映画館で見ると『2001年宇宙の旅』が持つ宗教的なパワーが倍増するんですよ。…うーん、言葉で説明するのは難しいんですけど、例えば写真で観るパルテノン神殿は面白くないけどアテネで本物見たら超ヤバいみたいな。まあ僕はアテネに行ったことすらないんですけども。
特に超ヤベェと思ったのスターゲートのシーンで、60年代らしいサイケデリックなシーンがあったことはうっすらと覚えていましたが、まさかこんなに気が狂ったように長々とやっていたとは思っていなくてビックラこきました。それもフィルムだとフィルム特有の色合いや粗さ、傷・揺れが更にいい塩梅に味を出していてなかなかな映像ドラッグ体験した。大麻とか吸って観たら凄いことになるんだろうなぁ。
あと映画体験的なことで面白かったのは、インターミッションで場内が明るくなるので各々休憩を取り始めるんですが、観客が一斉にスマホを取り出したんですね。アメリカの観客はマナーが悪いとはいえ、今日日『2001年宇宙の旅』を観に来る客層は流石に上品でスマホを消していましたが、インターミッションになるや否やスマホをいじり始めたのは現代的だなぁと思いました。逆に60年代の人たちはインターミッション中トイレ以外は何してたんだろうか。
*1:
映画の見方がわかる本―『2001年宇宙の旅』から『未知との遭遇』まで (映画秘宝COLLECTION)
- 作者: 町山智浩
- 出版社/メーカー: 洋泉社
- 発売日: 2002/08
- メディア: 単行本
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