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コンビ愛確かめ捜査!/『22ジャンプストリート』★★★

 あの傑作アクション・コメディ『21ジャンプストリート』の続編、『22ジャンプストリート』がついに日本でもソフトリリース!『22ジャンプストリート』は本国で1億9千万ドル、全世界で3億ドル越えの2014年最大の大ヒットコメディだけど、そんなの2億ドルの世界興収を稼いだ前作が公開されなかった日本には関係ないぜ!ソニーピクチャーズへの中指はひとまず置いといて、今日BDが届いたので早速鑑賞。

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 高校への潜入捜査により新合成麻薬HFS(Holly Fucking Shit)の売薬組織を壊滅させたシュミット(ジョナ・ヒル)とジェンコチャニング・テイタム)。21ジャンプストリート署も韓国系キリスト教団体に買い戻され、これで一件落着かと思いきやその腕前が評価されたため、今度はその向かいにある22ジャンプストリート署に配属され、またも新合成麻薬Why-Phy(Work Hard Yes, Play Hard Yes;ワイファイと読む)が蔓延する大学への潜入捜査を任されるのであった!捜査を進めるうちにシュミットは美術専攻の美女マヤ(アンバー・スティーブンス)と恋に落ち、ジェンコはアメフト部のズーク(ワイアット・ラッセル*1)と仲良くなるが、そのうちコンビの間に溝が深まっていき…。

 

 去年『LEGO®ムービー』で高い評価を受けたフィル・ロード&クリス・ミラー監督だが、こちらも手を抜いてはいなかった!言ってしまえば前作と全く同じプロットであるのだが、今回は天丼ギャグを繰り返すことで前作と対比して自由奔放な大学生活を浮き彫りにしているため全く飽きさせない。更にシュミットとジェンコのブロマンス*2も一歩先に進んだ関係となっていて、これが観ていて切なくなるのだ!

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 というのも、大学というのは色んな人たちと出会える稀有な場所である。僕の場合もそうだったが、色んな地域から色んな趣味趣向を持った人が集まってくるのでこれまでとは違った交友関係ができてくる。ジェンコも初めて心から意気投合できる親友ズークと出会うが、「旧」親友のシュミットはそれが全然面白くない!ジェンコとズークが会話で盛り上がっているところにシュミットが入ると途端に白け、ついについていけなくなり「俺、ちょっと用があるから帰るわ…」と途中離脱する始末。この「友達の友達」との気まずさがなんともリアル!

 

 他にも前回のあらすじを説明図湯冒頭ではアニー・ホール』よろしくロブスターを投げ合うシュミットとジェンコがインサートされ、彼らが心理学の教授に二人の関係について相談するところなんてセックスレスカップルのカウンセリングにしか見えないし、うまく捜査が進まなくなるとジェンコが「俺たち、ちょっと距離を置こう…」と切り出す。ついにはコンビ解消まで進展するが、その際流れるのがジョン・ウェイトの「Missing You」。腹がよじれるほど笑えるのに、なんだろう、この切ない感じ!


John Waite - Missing You - YouTube

 

 思うに、このコンビ関係の生々しさはやはりコンビ監督であるフィル・ロード&クリス・ミラーだからこそ描けたのだろう。BDのメイキングでも語っていたが、大学時代フィルはアート系に、クリスはフラタニティに所属していたそうで、それぞれ異なる環境にいたそうだ。コンビで長年仕事をするというのはまるで結婚のようでもあり、育った環境や価値観が違う者同士で作業していくので、それを乗り越えるには相当の努力や苦労があったに違いない。*3逆に言えば、その壁を乗り越えられるからこそ絆は相当強いものになる。『22ジャンプストリート』でシュミットとジェンコは壁を乗り越えられるかどうかが試されているのだ。

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 それにしても、あれだけ面白かった『21ジャンプストリート』の続編ってだけで少し緊張したのだが、まさか前作と同程度のクオリティ、あるいはそれ以上の続編ができるとは改めてフィル・ロード&クリス・ミラーは恐るべし。本編冒頭でも「21ジャンプストリート署の再生計画(リブート)は誰もがコケると踏んでてまさか大成功すると思ってなかったので、今回の予算は2倍だ」とメタギャグを挟み込む余裕も見せる。コメディ映画の続編としてはこれ以上は考えられないくらい完璧なエンドロールを見せるだけに、今度は製作が決まっている『23ジャンプストリート』の出来が心配…。

 

 というか、去年のソニーハッキングで『23ジャンプストリート』と『MIB』のクロスオーバーというトチ狂った企画を考えていることが発覚!*4それだけは絶対にやめてほしいが、それでもフィル・ロード&クリス・ミラーならなんとかしてくれるんじゃないだろうか…という勢いが今の彼らにはある。*5


22 Jump Street - Final Red Band Trailer (Official ...

 

 

*1:カート・ラッセルの息子!

*2:今更説明するまでもないが、BrotherとRomanceの造語。ブロマンスといえば、その申し子とも言える◯◯・◯◯◯◯もカメオ出演!そして彼とジョナともブロマンスの傑作で共演したこともある◯◯・◯◯◯◯や、その◯◯とフィル・ロード&クリス・ミラーの処女作『くもりときどきミートボール』で共演した◯◯・◯◯◯◯もカメオ。コメディファンにはたまらぬ布陣!

*3:と書いてみたけど、実際のところどうなんでしょうね。だってBD特典での彼らは現場でもずっとイチャイチャしてて、その特典のタイトルもズバリ「The Perfect Couple of Directors」なんだもの!

*4:


Sony Plans ‘Men in Black’ – ‘Jump Street’ Crossover - Speakeasy - WSJ

*5:念のために行っておくと、フィル・ロードとクリス・ミラーはこの企画には消極的らしい。