さて、今年も残すところ2日となりましたので、当ブログ年末年始恒例企画のベストテンシリーズを始めたいと思います。初日となる本日は、いつも通り2021年コメディ映画ベストテンをお送りいたいます!全くもって嫌になっちゃうくらい世相を明るく笑いで照らしてくれた映画はなんだったのか、振り返っていきましょう。
毎年言っていることなのであくまで「コメディ映画」で括っていることがミソなので、明日発表予定の年末ベストテンとは順位が異なっている作品もあるかもしれません。
【2021年コメディ映画ベストテン】
- パーム・スプリングス
- South Park: POST COVID 二部作
- フリー・ガイ
- ドント・ルック・アップ
- ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結
- 浅草キッド
- スイング・ステート
- ミッチェル家とマシンの反乱
- トムとジェリー
- Space Jam: A New Legacy
【解説】
今日観たばっかりだが、①は文句なしの傑作。今日はコメディとしてのポイントを語ると、タイムループから抜け出せないのでプールでプカプカ浮かぶ他ないかが如く、諦念に満ちたセリフの一つ一つがサーカズム溢れていて最高なんだよなぁ。アンディ・サムバーグの安定感は言及するまでもないが、相手役を務めたクリスティン・ミリオティと出会えたことが本作で1番の収穫。コメディ映画でハネた役者さんはほとんど大作に引っ張りだこになるが、彼女の今後のキャリアも楽しみ。
コロナパンデミック以降、世界がクソまみれの大混乱に陥ってしまったのは、人類みんな不安で大変だから、というシンプルなアンサーを見せたのが②。さらにその解決方法にはあまりにもバカバカしくて爆笑したけれど、ある意味でトレイとマットの人類への希望みたいなものを目撃した気持ちになって暖かく感動した。皆チルすればいいんだよ!
おバカなギャグ満載な割には自由意志についての哲学的なテーマを扱う離れ業をやってのけた③。本作が『マトリックス レザレクションズ』と同年公開されたのも何かの縁を感じる。ただし、ディズニーが保有するIPを使いまくるクライマックスのギャグだけは感心しないことだけは厳しく言っておこう。
コメディは現実社会の素晴らしい写し鏡であることを見せたのが④。身勝手なクソ金持ちと政治家により沈み行く宇宙船地球号の風刺として面白かったけれど、最近真面目だったアダム・マッケイとジョナ・ヒルが久々にコメディ方向に振ってくれたのが嬉しい。
コメディ映画というわけではないけれど、ジェームズ・ガンの俗悪路線が確かに爆笑をかっさらった⑤。冒頭からして誰が死ぬか全く読めないのがハラハラして面白いが、オープニングクレジットの時点で既に死んで退場した役者の名前が堂々と出るのはあまりにも斬新で笑った。『Peacemaker』も楽しみだなぁ。
柳楽優弥の憑依芸が驚異的な⑥。僕は邦画のボケツッコミ的な掛け合いが好きではないけれど、漫才を題材にした本作においては小気味いいリズムを繰り出していて良かった。泣かせの演出がいつもクドイのが玉に瑕だが、『青天の霹靂』も本作も劇団ひとりは映画演出が上手いと思うので、次回作にも期待。
地方の町長選をめぐるサタイアコメディの⑧。昨今の風刺コメディ映画に多い短絡的な共和党批判に終らず、エリート気取りの左派への批判も含めていたあたりがバランス良かった。あと、スティーブ・カレルのアースホール路線もいいよね!
フィル・ロード&クリス・ロードらしいハイテンションに笑いっぱなしだった⑨。荒唐無稽さの割に父と子のパーソナルな物語になっていたのが多くの人に刺さったのではないだろうか。ちなみに、ミッチェル家を襲うマシンの声をブルックリン・ネッツのブレイク・グリフィンが務めていると知ってビックリ。
話としては陳腐だけど、WAGのスラップスティックアニメーションが現実と違和感なく溶け込んでいる⑨はすごい!特に喧嘩するときサイクロン状態になるのを実写でやっていて感心した。
僕が選ばなかったら誰が選ぶんだ!っていうことで最後に⑩を入れておいた。ちょうど②の中で中国と一緒に全ての元凶として批判されていたけど、レブロン・ジェームズがモア・ザン・アスリートを体現した映画だからいいの!
ということで、今年のコメディベストテンは以上。明日はいよいよ2021年ベストテン!是非お楽しみください。
【過去のコメディ映画ベストテン】