『マッドマックス 怒りのデス・ロード』吹替版を観た

 まるでニート生活と化した日本滞在期間ですが、今日は弟がBDを買っていたもんで、公開当時とやかく言われていた『マッドマックス 怒りのデス・ロード』吹替版を3Dで観たっす。

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 期待値が下がっていたからか、この吹替版が意外と良かった。竹内力のイモータン・ジョー真壁刀義のリクタス*1も声も見た目も合ってるどころか、まんまこの映画の正式キャストとしてぶち込んでも世界観を全く壊さないと思う。

 

 なんなら僕はAKIRAのマックスさえ問題は無かったと言ってしまいたい。*2そもそも日本でAKIRA起用が叩かれまくってた時から思っていたけど、マックスにセリフが、というか映画全体を通してもセリフが極端に少ないし、気がぬけば二言目にマックスは「ン゛ッ」だの「ン゛ン゛ッ」だの「アアッ」だの唸るか指パッチンを鳴らすくらいなので、極端な話誰が起用されても安パイであっただろう。

 

 しかしまあ、こうしたキャストを抑えて特段素晴らしかったのはやっぱり千葉繁の武器将軍ですな。登場シーンはそこまで多くないのに世界観に完璧にフィットした千葉ボイスで字幕版以上に強烈な印象を残し、ここだけは本家を超えたと言っても過言ではないでしょう。「わぁーれこそはぁ、正義の番人!!!地獄の聖歌隊の指揮者だ!!!」「血ィ祭りだぁぁぁ!」って、このセリフ書いた人も吹替版演出家も千葉繁本人も満場一致で『マッドマックス』に何が求められているかを理解している点が最高。

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 あとその「武器将軍(The Bullet Farmer)」「人喰い男爵(The People Eater)」「不死身のジョー(Immortan Joe) 」の固有名詞の訳がシンプルかつ絶妙ですね。ここら辺も日本語特有の豊かな表現力あってこそだと思う。

 

 そしてまあ、少なくとも15回以上は観てるんですけど、未だにこんなところにそんな短いカットが!みたいな驚きがあって楽しい。結論としては、どんなバージョンで観ても『MMFR』は最高です。

 

 

 

*1:上の画像は公式画像なのにリクタスの名前を間違っている…

*2:個人的なイメージではもっと声質はもっと低く合って欲しかった、というのはある。