『ゴジラVSキングコング』の脚本が流出!今度の再マッチはこうなる!?

 先月公開され、アメリカでも日本でも大ヒットを記録した公開中の映画『キングコング 髑髏島の巨神』。モンスターバース次回作となる2019年ゴジラ2』ではモスララドンキングギドラも登場し、2020年にはついに『ゴジラVSキングコング』でリベンジマッチが実現するが、なんと米メディアによると4月1日の本日、まだ『ゴジラ2』の撮影も始まっていないのにゴジラVSキングコング』の脚本と監督の名前が流出してしまったと言う。

 

 本家東宝全面協力のもと、なんと『ゴジラVSキングコング』のメガホンを握ることとなったのは山崎貴。意外すぎる抜擢かもしれないが、なるほどVFXを多用する作品を手がけてきた山崎貴監督だけにスケールの大きいハリウッド作品も期待できるかもしれない。

 

 なお、極秘となっているストーリーだが、なんと既に海外の掲示板では違法アップロードが繰り返され、ファンの間で物議を醸している。これまで過去二回スクープを取り上げた当ブログ*1でもある筋から脚本を入手して読み終えたので、この衝撃を怪獣映画ファンの皆様に共有してもらうべく紹介したい。

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*1:

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日米コメディ論

  • 大分時間が経ってしまった感がある話題だが、先週の「ワイドナショー」での松本人志の前でしょんぼりしていた茂木健一郎を見てどうしても書きたくなった。

  • というのも、アベマTVの「ウーマンラッシュアワー村本大輔の土曜The NIGHT」でも茂木健一郎が出演していた回と、「電波少年」で松本人志がアメリカ人を笑わせに行く企画をちょうど見たのだが、村本大輔にも松本人志にも(アメリカンコメディの良い部分も認めつつ)「アメリカのお笑いのレベルは日本と比べて低い」という態度が見られるからだ。

  • 僕は日本のお笑い自体は大好きで、渡米してからも暇さえあれば日本のバラエティや漫才をYouTubeでよく見るほどだ。ただ、僕はアメリカンコメディも大好きなので、茂木健一郎の言いたいこともよくわかる。
  • コメディ映画に限っていえば、僕は最近の日本のコメディ映画ほど寒いものはないと思っている。脚本学校や脚本術の本でイの一番に習うことなのでわざわざ改めて書く必要もないが、映画は映像で語るメディアである。しかし、日本のお笑いは「ボケ・ツッコミ」の漫才文化が根底にあり、日本のコメディ映画でも頻繁に「ボケ・ツッコミ」を盛り込んで行く。すると、わざわざ映像で見れば分かる「ボケ」を、あえて「ツッコミ」を入れて台詞で説明してしまうので、映画的なテンポやリズムが大変間の悪いことになってしまう。
  • 特に映画内における「ボケ・ツッコミ」漫才はお笑い芸人が脚本・監督した映画で顕著となる。これはある意味芸人の職業病か性といえる。*1
  • この点、アメリカのコメディ映画は映像や物語展開で笑いを取りに行くことを熟知している。そもそも、映画というメディア自体チャップリンバスター・キートンハロルド・ロイドなどのサイレント映画とともに歩んできた面もあるので、アクションで笑いを取ることは映画としては正攻法なのだ。
  • こちらはホラーコメディ『タッカーとデール 史上最悪にツイてないヤツら』の一シーン。字幕はないが、英語がわからなくてもバカな若者が勝手に事故死するおかしみが伝わるだろう。(※グロ注意)

  • しかし実は、松本人志の映画はこのことについては意外と自覚的で、海外での上映を意識した『しんぼる』はアクションで笑いを取る演出に専念していた。ところが、そのネタ自体が「おちんちんがスイッチ」とか「オナラプー」とか、なんとも筆舌しがたい小学生レベルの笑いなのである。松本人志「海外は日本のお笑いはわからないからビジュアルが面白ければいいんでしょ?」という勘違いをしてしまったのではないだろうか。
  • この松本人志の海外の笑いに対する認識の誤りは、先述した「電波少年」の企画に根幹があるのだろう。「アメリカ人を笑わせに行こう!」と題されたこの企画でアメリカに短編映画を撮りに行った松本は、リサーチの段階でこう発言している。「日本の笑いが100点だとすると、65点くらいがアメリカじんにはちょうどいい。65点と言うと手を抜いていると思われるかもしれないが、100%65点の力で頑張らないといけない。」この「65点くらい」の笑いを全力で取りに行った結果が『しんぼる』なのかもしれない。

  • しかし、アメリカンコメディは見た目のみを重視してもいないし、決して日本の笑いよりレベルが低いものではない。例えば、先の『タッカー&デール』には①ホラー映画の定石や②ヒルビリーに対する偏見といった文脈がある。見た目でも笑えるが、文化的背景を知ると更に笑える、というのが重層なアメリカンコメディの魅力だ。
  • 勘違いして欲しくないのは、逆に日本の笑いはアメリカのコメディよりも低いことは断じてない、ということだ。厚切りジェイソンなど来日して日本のお笑いを追求している人がいるように、日本の笑いにも独自の魅力がある。M-1やキング・オブ・コントなどのお笑いの競技化もどんどん日本の笑いを洗練させている。日本のコメディ映画だって僕が好きなものはたくさんある。漫才やコント、バラエティにはもちろん日本の文化や伝統といった背景が脈々と流れている。
  • 僕が言いたいのは、文化も背景も違う日本とアメリカのコメディを比べるのは犬や猫の優劣を比べているようなもので、「犬は主人に忠実だから猫よりも優れている」なんていうのはアホらしいことこの上ない。茂木健一郎の言い方はマズかったが、「猫もいいけど、犬のこう言う一面も取り入れたらどうだろう?」というもっと建設的な議論なら共感できるし、ここまで荒れることは無かったんじゃなかろうか。笑いの要素として一番大事な権力への風刺がメディアに映る日本の笑いに足りてないのは事実だしね。
  • そういった意味では「ワイドナショー」では先々週の大吉先生の意見が一番頷けるものだった。しかし茂木健一郎松本人志*2の前ではペコペコし始めたのは超ダサいし、それこそ英米のコメディアンたちは絶対に取らない態度だよね。
21世紀アメリカの喜劇人 (SPACE SHOWER BOOks)
 

 

*1:必要最低限のセリフで静観的な映画を撮る北野武は例外。

*2:この記事ですげー松本人志を嫌っているように見えるけど、僕は「水曜日のダウンタウン」や「ワイドナショー」は毎週見てるし、まっちゃんの発言にはいつも爆笑してるし、むしろ好きだよ!ただ、自分の笑いセンスを他者よりも上位に見るのはどうなの?って話。

雑記・YouTuber、浮気など

  • メキシコ人の友達が、どっかのYouTuberがその週の『ドラゴンボール超』の感想を言ったり考察している動画を毎週見ている。
  • アメリカの、というか一般にオタクというのは作品の考察が大好きなので、この手の動画はすぐ人気になるが、鳥山明は自分で自分の設定を忘れちゃったりする、後先の展開を考えずに面白い物語を作る天才なので、作品内で矛盾が多い『ドラゴンボール』に限っては考察をするだけ無駄だと思う。
  • ところがどっこい、そのYouTuberはただ東映が作ったコンテンツについてテキトーにあーだこーだ言ってるだけで万単位で登録者数がおり、広告収入もたらふく入ってくるのだという。な、なんと楽な商売なんだ!
  • ところで最近、YouTubeにどっかのYouTuberが3股かなんかをやらかしての謝罪動画を勝手にオススメしてくるので大変うざったい。
  • そもそも何某が浮気や不倫なんぞ心底どーでもいーのだが、なんとそのYouTuberの一件は情報番組にも取り上げられたというのにはビックリした。浮気や不倫みたいなスキャンダルが金になるのはわかるんだけども、いよいよYouTuberまで搾取されるようになるとは…。嫌味とか皮肉とかじゃなくて、本当にそんなにYouTuberって人々の関心を引くの?
  • まあでも、今度ランド・カルリジアンを演じるドナルド・グローヴァーなんかも元々はYouTubeから有名になったわけだし、TVからネットが主流になってきた時代、YouTuberが芸能人扱いされるのはどんどん当たり前のことになってくるのかもしれない。
  • 浮気・不倫といえば、東京03のとよもっちゃんが可愛そう。週刊誌も不倫スキャンダルという金脈を掘り当てたいからって、別にそんなとこ狙わなくたっていいじゃん…。