このブログでも何度か書いたことがあるが、アメリカでは生卵を食べられない。むしろ卵を生食するのは日本や韓国くらいで世界的にも珍しい。卵を生食する文化がないので基本的に殺菌処分をしないのでサルモネラ菌による食中毒の恐れがあるのだ。『ロッキー』で生卵を一気飲みするシーンは公開当時アメリカの劇場で悲鳴が上がったという。
なのでアメリカに住んでいると日本人の僕には生卵がどうしても恋しくなる。僕は納豆と卵かけご飯さえ食べられれば365日生きていける自信があるが、最近人生を生きていける自信がないのはひとえに卵かけご飯が食べられてないからではなかろうか。
生卵への探究心はさっき韓国系スーパーでレンジでチンをして食べる牛丼を見つかったことから始めたった。度重なる出張で食材のほとんどを腐らせてしまい、かといって新しく食材を買って遅く帰ってから何かを作る気もおきず、困っていた時に冷凍牛丼が燦然とした輝きを持って目の前に現れた。牛丼といったら温泉卵ではないか…待て、火の通った温泉卵なら食べられるのではなかろうか…!あたかも初めてエロ本を買うがごとく、早く家に帰りたい気持ちを抑えて冷凍牛丼と卵のパックを買ってレジに並んだのであった。
帰宅してクックパッドを調べると、早速温泉卵の作り方が見つかった。ただ沸騰したお湯に水を加えて12分待つだけで温泉卵が作れる、たんこたんきち氏による魔法のようなレシピである。リンク先にも書いてあるように作り置き用に4個を投入し、iPhoneのベルがなるまで12分ひたすら待った。これほど12分が長く感じたのはいつ以来であろうか。
あの牛と玉ねぎとトロットロの黄身が絡み合う感覚を久しぶりに味わえる…!記憶の中で日本ですき家で食べた牛丼の味を思い出し、温泉卵が出来上がるタイミングを見計らって牛丼も解凍する。見事なタイミングでiPhoneと電子レンジの合図がなり、火傷しないように気をつけつつ牛丼と卵を食卓の用意する。焦る気持ちを抑えながら卵をゆっくり割ると…
ゆでたまごがでてきた。
や、やっちまったぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!
※火は止めたものの、コンロの上に鍋を置いて待ったことで全ての計算が狂った模様。
ということで、今冷蔵庫には、作り置きした何の変哲も無いゆでたまごが3つある。1つは牛丼のサイドとして美味しくいただきました。