マスコミは酷いかもしれないけど、SNSよりはマシだって!

 僕は簡単に「マスゴミ」という言葉を発する人が嫌いだ。確かにマスメディアは100%信用できるものではないし、特に日本のメディアは権力に忖度したりして問題も数多いが、少なくとも裏どりをしている上でニュースを出している時点で、勝手な憶測や感想をばら撒くSNSの投稿よりかは数億倍マシである。

 

 また、裏どりをしていてもマスコミが誤報をすることもある。そうした時は大手メディアは必ず謝罪をして訂正するが、一般人がSNSで勝手にデマを垂れ流しても謝罪・訂正することはない。酷い時は過ちを指摘された時に、「そのソースは信用できない」などといって開き直ることすらある。

 

 こりゃ考えれば分かることで、各局・各社とも情報通信企業としての責任があり、信用を失い情報が売れなくなると経営にダメージを与えるからだ。が、もちろんただのSNSユーザーにそんな責任感はない。デマを垂れ流して人を傷つけても明日食う飯も寝る家もある。

 

 でも、自分が「プロの情報屋よりも上」と思い込みたくなる承認欲求は分からなくもない。自分は複雑怪奇な世界の仕組みをこんなにも分かっているんだ、という快楽は陰謀論者にとって大好物だ。そのSNSの投稿ボタンを押す前に自分に問いて欲しいのは、「自分がマスコミよりも信頼たる情報を発信できるはずがない」という謙虚さだ。