黒人にアライグマと言ってはいけない

 NY州ロチェスターのローカルテレビ局天気キャスターが、「マーティン・ルーサー・キング」というべきところを、「マーティン・ルーサー・クーン」と言い間違えて解雇になる騒動がありました。

 

 正直このニュースを読むまで「クーン(Coon;一般にはアライグマ)」が何故差別語に当たるのか知りませんでしたが、調べてみるとスペインやポルトガルの商人が奴隷を出荷前日まで閉じ込めていた建物が「バラクーン」と呼ばれていたところから来ているようでした。な、なるほど、これで初めて『サウスパーク』でなぜカートマンが演じるスーパーヒーローが「ザ・クーン」なのか合点がいきました!凄いブラックジョークだ…。 

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 さて、よりによってこの気象予報士はとんでもない言葉と言い間違えてしまったわけですが、しかし「キング」と「クーン」なんて、早々言い間違える言葉だろうか?と疑問に思っていたら、どうも英語圏では古くからよく言い間違えてしまう言葉なようで色々な人が「マーティン・ルーサー・クーン」と言い間違えてしまっているやらかした場面をまとめている映像を見つけました。インターネットって便利…。

 

 まあ、でも確かに五十音で並べてしまえば「きんぐ」と「くーん」はk、nが並んでいるので間違えてしまう気持ちはわからなくもない。しかし例えば、0:12〜から登場する男性はアメリカ連合国旗を擁護する白人至上主義者が言い間違えているもんで、少なくとも無意識に脳内に「黒人」と「クーン」を結びつけていないとこんな言い間違えはしないんじゃないかと思います。はっ、そんなことを言いつつも僕も今回で「クーン」という言葉を知ってしまったので、今後キング牧師のフルネームを口にする機会があった時にはウルトラ慎重に話したいと思います。

 

 まあでも、公の場で積極的に差別発言を堂々としている100田なんちゃらやナンチャラクリニックの院長がまだ平然と仕事をもらえる国なんかと比べると、言い間違えで職を失ってしまうほどアメリカはまだまだ健全な国だとは思いますな。