フック・ユー!

 『イニシェリン島の精霊』をこないだ観に行ったっす。考えてみたら、新年初映画館でした。

 

 皮肉でなくて、大人たちの小学生みたいな喧嘩に「一体何を観させられているんだ…?」ってなる感覚が面白く、この田舎町のささいな喧嘩に最後まで興味を持続させられたのは、光がウットリするほど美しいベン・デイヴィスの撮影のお陰だと思いました。

 

 なお、ウィキペディアを読んでいたんですが、ベン・デイヴィスの息子はなんと『ジョジョ・ラビット』のローマン・グリフィン・デイヴィスだそうですよ!ベン・デイヴィス自身がマーベルと5回撮影をやっているので、キャスティングをする上でタイカ・ワイティティと繋がりがあったのかもしれませんね。

 

 話が逸れてしまいましたが、『イニシェリン島の精霊』で勉強になったのは、アイルランド英語で「fuck」は「フック」と発音するんですね。キャプテン・フックのフックと同じ発音です。

 

 監督が『スリー・ビルボード』のマーティン・マクドナー(そういえばアイルランド人)とあり、セリフが素晴らしく庶民的で粗野で、「フック」の他にも「シャイト」もいっぱい出てました。これは「shit」で、スペルもそもそも「shite」に変わります。

 

 なんでこんな事が印象に残っているんだろうと思いましたが、よくよく考えたら僕アイルランドの舞台の映画をそもそもそんなに観た事がないのに、R指定レベルの口汚いアイルランドの映画なんてより一層観た事がないから、非常に頭に残ったんですね。こんなにフックフック言っている映画見た事ないですよ!

 

 なお、昔留学していた頃、よく映画を一緒に撮っていた仲間の北アイルランド人の女の子がいて、彼女がしょっちゅう「Cunt(オXコ)」という言葉を口癖のように使っていてビックリしましたね。彼女は今頃元気にしているだろうか。