2014年映画ベスト&ワースト

 今年もついにこの時期がやってまいりましたね。毎度のことながら、映画ファンが一番盛り上がるこのお祭り、今年も参加したいと思います。

 

 今年は87本の新作映画を観ました。過去最高だった2013年の鑑賞本数をまたも超えてしまいました。ただ来年からは忙しくなりそうなんで、自己記録を更新できるか分かりませんが…。

 

 まあ、来年のことは来年言えって話ですよ!ではさっさと行っちゃいましょう!

f:id:HKtaiyaki:20141229012035j:plain▲今年のイメージキャラクター ジョーダン・ベルフォートさん。The show goes on!!!

 

【特記事項】

  • 2014年公開作品のうち、僕が12月30日まで鑑賞した作品が対象。但し、ある作品を除いて新作映画に限り、名画座上映などのリバイバル作品は除く。要はこのリストに載っている作品です。
  • リストやTwitterに載せた★の数や、上半期ベスト&ワーストとは評価が違う作品もあると思いますが、その時々の気分に左右されるのでご了承ください。

 【2014年ベストテン】

① ディス・イズ・ジ・エンド
ウルフ・オブ・ウォールストリート
インターステラー
④ ベイマックス
⑤ ジャージー・ボーイズ
GODZILLA ゴジラ
アメイジングスパイダーマン2
LEGO®ムービー
⑨ 天才スピヴェット
⑩ イントゥ・ザ・ストーム

 

【短評】

 去年に引き続き今年も傑作揃いでベスト選びに難航しましたが、しかしいざ決めてみるとこの10本以外はあり得ない、ってくらいピッタリはまりました。

 

 当然「ある作品」とはこの作品のことです。①は2月に夕張映画祭で観て「今年のベストはこれで決まり!」と断言してしまいましたが、結局その地位を揺らぐことなくベストの座に居座りました。爆音映画祭での上映も楽しかったです。

 世界の終わりが来ても、俺は友達と一緒にバカやって過ごしたい!素敵なことじゃないですか。これが新世代のセカイ系です。(違うか)

 セス・ローゲンエヴァン・ゴールドバーグが描くブロマンス路線は今世界を賑わしている『The Interview』に続きます。日本で観られる日は来るのだろうか。北朝鮮が絡もうと絡むまいと、日本では彼らの作品が軽視されがちなのはヤキモキしてしまいます。 

終末は皆でパーティだ!/『ディス・イズ・ジ・エンド』★★★ - 新:尾も白いの探して。

 


This Is The End - Who Did This? (FULL SCENE ...

 

 ②も初めて見たとき「今年のベスト2はこれで決まり!」と断言していましたが、やはりそのままこの位置に留まりました。TOHOシネマズ六本木で下段最前列というかなり劣悪な環境で観たのにもかかわらずその興奮を今でも覚えています。

 酒!女!薬!そして金!金!金!とかなりクズなシンデレラストーリー。しかし、そのクズさにどこかに憧れの気持ちを抱いてしまうのは否定できない。まるでこちらの底にある欲望を見透かされているようで、ドキッとしてしまいました。こんなパワフルな映画を撮ってしまう71歳、恐れ入ります。

 ちなみに、ディカプリオはカルヴァン・キャンディとギャツビーを足して2でかけたようなカリスマを、『ディス・イズ・ジ・エンド』に引き続いて最近活躍がめざましいジョナ・ヒルはその相棒を嬉々と演じていましたが、なんといっても3時間のうち冒頭5分程度しか出演していないマシュー・マコノヒーが圧巻です。全てをかっさらっていってびっくりしました。んーんー♪(ドンドン)


Wolf of Wall St: coked-out Wild Man broker Matthew ... 

僕にペンの売り方教えてください!/『ウルフ・オブ・ウォールストリート』★★★ - 新:尾も白いの探して。

 

 そのマコノヒーが宇宙を放浪する③。去年の『ゼロ・グラビティ』に引き続き木場のIMAX劇場が宇宙空間と化していました。

 この映画を一言で表すなら「ロマン」です。センス・オブ・ワンダーの塊です。誰も観たことがない映像を実際に<物理的に>作り出したノーランの病的とすらいえるこだわりには脱帽です。本作は元々スピルバーグの企画ということでその要素も随所に見られますが、ノーランが初めて「愛」や「家族」を正面から描いたのも新鮮です。

 ノーランの映画はどんどん長くなり本作は169分もありますが、時間的な長さを一切感じさせませんでした。これは単に面白いってことではなくて、この映画が描いている科学的なテーマとも直結してるんですよね。ネタバレなので詳しくは書けませんが、見事な編集だと思いました。ずっとずっと、見ていたい!


Interstellar – Trailer 3 – IN CINEMAS NOW - Official ...

 

 昨日観たばかりの④が急遽ランクイン。こいつが入ったために大混戦でしたが、だって最高なんだから入れるしかないんだもん!

 ディズニー映画らしい王道のストーリー展開やユーモアにマーベルヒーローのかっこよさや爽快さが合わさり、さらにそこへジャパニーズ・カルチャーへの愛も投入されたことでとんでもないケミストリーを生んでました。泣き過ぎて枯れ果てるかと思いました。

  こちらについては昨日感想をあげたばかりなので、そちらを是非ご覧ください。今年は『アナと雪の女王』だけじゃないんだよ!ああ、かわいいよベイマックス、かわいいよ…!

号泣マックス!!!/『ベイマックス』★★★ - 新:尾も白いの探して。


"First Flight" Clip - Big Hero 6 - YouTube

 

 音楽映画の中では⑤はダントツでした。さきほどスコセッシが71歳と書きましたが、イーストウッド83歳でこれを撮ってしまいましたからね、おじいちゃんが元気です…!

 そしてスコセッシといえば、『ジャージー・ボーイズ』はとある不良が歌手として成り上がっていく様を描いた実録物だし、イタリア系のチンピラが絡んでくるし、音楽映画だし、第四の壁を破るし、果てにはジョー・ペシは出てくるしで、本当にスコセッシが得意とするようなタイプの映画で、それを楽々とこなしてしまうイーストウッドの器用さはお見事です。『ジャージーボーイズ』 の編集テンポは神がかっていて無駄やダレが一切なく、だったらもう3時間でも4時間でも見せてくれよ〜と懇願したくなるほどでありました。

 栄光の裏には影あり、ということでフォー・シーズンズがロックの殿堂入りを果たすまで本当に色々なことがあった。それらの出来事を余すことなくイーストウッドは丹念に描き、それを踏まえてのエンドロールの凄まじい高揚感には涙が止まらなかったです。イーストウッドには完璧にこちらの感情をコントロールされてしまいました。


December '63 (oh what a night) - Jersey Boys ...

 

 今年はもう⑥抜きでは語れません。⑥を観るために3月から4ヶ月間東宝の怪獣映画を観まくって、その勢い余って怪獣映画まで作ってしまいスクリーンで上映される機会まで設けてもらいました。

 初めてゴジラが姿を現して咆哮を轟かせた時、畏敬のあまりぼくは泣いてしまいました。*1ギャレス・エドワーズの焦らし演出は効果的で、スピルバーグ映画を想起させます。ゴジラの巨大感も圧倒的でした。

 感想の方で「続編はもっと怪獣出してくれ!」と書きましたが、なんとその後公式に続編ではラドンモスラキングギドラの登場が発表され、続編は『三大怪獣 地球最大の決戦』の再現となるようです。さらには本作のヒットを受けて今度は東宝も2016年に本家シリーズを復活させるとのことで、GODZILLA』は本当にゴジラ復活の礎を築いた作品になったのだなぁと感無量です。

その咆哮に涙せよ!/『GODZILLA ゴジラ』★★★ - 新:尾も白いの探して。


Godzilla 2014 airport reveal (full) - YouTube

 

 初めて⑦を観たとき「今年のベスト3はこれで決まり!」と断言していましたが、流石に順位を下げてしまいました。それでも不評だった前作からよくぞここまで持ち直したと思います。

 今年はマーベル映画が元気で様々なアメコミ映画が公開されましたが、僕にとってのベストは『アメイジングスパイダーマン2』でした。『ダークナイト』以後シリアスなヒーロー物が続きますが、それはそれで良いものの、やはりヒーローたるものかくあるべし!と再確認できる快活な傑作でした。

 ところが本作の興行収入が世界的に振るわなかったようで、『アメイジングスパイダーマン3』の企画がまさかの白紙状態に…。『SEXテープ』の日本公開中止、『MIB』×『21ジャンプストリート』計画、『The Interview』騒動、そして本作続編の白紙と、今年のソニーピクチャーズはダメダメでしたね。来年はもっと頑張ってください。 

2014年マーベル映画四大作品感想/『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』『アメイジング・スパイダーマン2』『X-MEN フューチャー&パスト』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』 - 新:尾も白いの探して。


The Amazing Spider Man 2 End Scene: Kid Stands ...

 

 EVERYTHING IS AWESOME!!!な⑧。レゴでできたカラフルな世界を観てるだけでも狂うほど楽しい!

 それだけでのみあらず、これ中盤で驚愕的な方向へ展開がシフトしていくんですね。遊ぶってどういうことなの?遊ぶってどうやってやればいいの?という、哲学的な疑問に対して、大変シンプルな答えを用意してくれています。

 監督コンビフィル・ロード&クリス・ミラーは『22ジャンプストリート』も今年大ヒットに導き、一躍業界における時の人となりました。しかし、『22〜』とその前作『21ジャンプストリート』は日本では公開されずにDVDスルーとなってしまいました。本当に日本の配給会社の先見の明の無さには頭を抱えるばかりです。 

遊び方のマニュアル/『LEGO®ムービー』★★★ - 新:尾も白いの探して。


The Lego Movie CLIP - Good Morning (2014 ...

 

 全くノーマークでたまたま時間ができたから観に行った⑨。天才少年のスピヴェットがアメリカを横断して「自分の松の木」を探しに行く物語は大変キュートで愛おしかったです。

 今年も多くの3D映画が公開されましたが、本作ほど3Dで観る価値がある作品は他にありませんでした。昨今の3Dは空間を表現するのに適している反面、本作の3Dは観客の目の前まで物が飛び出すという、昔ながらのものでした。しかし、その「飛び出てくる物」は様々な図式や思考であり、天才的なスピヴェット少年の脳内を観客に提示する手法として3Dは使われており、斬新な映像表現に驚かされっぱなしでした。

 実は奇才ジャン・ピエール=ジュネの作品は今まで『エイリアン4』と『アメリ』しか観たことがなかったのですが、『天才スピヴェット』は僕の心を直球で打ち抜いていった作品だったので、これから追ってみたいと思います。


The Young and Prodigious T.S. Spivet Movie CLIP ...

 

  もし僕が名画座のオーナーであったならば、バトルシップ』と抱き合わせて上映したであろう⑩は、ストームにイントゥしたい人たちと、ストームにイントゥしたくない人たちが、観客もろともストームにイントゥしていくという、豪快な快作でした。

 僕はこの作品をまず試写で観て衝撃を受けた後、平和島の4DXでも鑑賞したのですがこれがまたアホかと思うくらい楽しい!89分というタイトな上映時間、パニック映画というジャンル、雨*2、風、地鳴りと、4DXと最高の相性を発揮していました。後日『パシフィック・リム』の4DXリバイバルも見ましたが、やはり上映時間、内容と圧倒的に本作の4DXの方が楽しかったです。

 POV映画としても、去年『クロニクル』が切り開いたPOVの演出法の延長線上にのった作品であり、なんならPOV作品でありながら途中でPOVをやめるという大胆なことまでして見せます。しかし、それを違和感なく可能にしたのもそれまで工夫により映画的な画作りを行ってきたからで、この作品もまたPOVの新境地を切り開いた画期的な作品なのでありました。関係ないけどタイタスサイコー!!


Into the Storm Movie CLIP - There Are Four, They ...

 

 

 以上が僕の2014年ベストテンになります。ちなみに『ベイマックス』を鑑賞したことで『紙の月』がベストテンからこぼれました。『イントゥ・ザ・ストーム』は外すわけにはいかなかったので…。まあ『紙の月』は次点ということで。

 今年は他にも『アナと雪の女王』『大統領の執事の涙』『アクト・オブ・キリング』『ネクスト・ゴール!世界最弱のサッカー代表チーム 0対31からの挑戦』『ワールズ・エンド 酔っ払いが世界を救う!』『ウォルト・ディズニーの約束』『デンジャラス・バディ』『オール・ユー・ニード・イズ・キル』『グランド・ブダペスト・ホテル』『マダム・イン・ニューヨーク』『her/世界で一つの彼女』『ザ・マペッツ2/ワールド・ツアー』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』『猿の惑星:新世紀』『ダラス・バイヤーズ・クラブ』『サボタージュ』などがベストテン候補でした。

 

 さてベストは終わりましたが、ワーストに入る前に今回はちょっとした特別ランキングを発表したいと思います。

 

【2014年モヤモヤベストテン】

① ゴーン・ガール
トランスフォーマー ロストエイジ
③ 私の男
④ トランセンデンス
⑤ 渇き。
⑥ ふしぎな岬の物語
⑦ ノア 約束の舟
エージェント:ライアン
ヘラクレス
⑩ ドラキュラ ZERO

【短評】

 このランキングは何かって言うと、「すっげー好きなんだけど、なーんかモヤモヤする…」「世間的には叩かれてるし、僕もなんだかなーって思うけど、でも好きなんだよな…」という、大好きなんだけどベストに入れるのは違う、印象に残っててなんか嫌いになれない、みたいな自分の中で愛憎入り混じってる作品を選びました。

 

 まず①。これは流石フィンチャーともいうべき完璧なサスペンス演出でハラハラしたものの、ハラハラしたまま終わったんでびっくりしました。いや、「結婚」がテーマなのは重々承知ですけども、それにしたってフィンチャーのサスペンス演出がノリ過ぎちゃってるじゃないですか!世界最速のジェットコースターに乗ってすっげー楽しかったんだけど、てっぺんで放り出された気持ちになりました。そういう意味でもモヤモヤベスト1。

 

 ②もアホみたいに楽しく、さすがマイケル・ベイでした。しかしプロダクション・プレイスメントと脚本の辻褄の合わなさが尋常ではなく、一緒に見にいった友達とは「あそこでああなるわけねーだろ!でも、そこがいいんだよね〜」と叩きつつ褒めるという奇妙な議論で盛り上がりました。

 

 ③が選ばれた理由はこれをデートで観に行ってしまったから。(お前のせいじゃねーか)本来は『グランド・ブダペスト・ホテル』を観に行くつもりだったんですけど席が空いてなくて代わりに選んでしまった映画がこれで。鑑賞後の僕の慌てっぷりたるやお察しください。いや、二階堂ふみファンとしては最高の映画だったんですけども…。

 

 ④は世間では今年ワースト級に嫌われてますけど、僕は前評判から期待値を下げていったら逆に楽しめてしまったんですね。ノーラン信者もここまで来ると末ですね。しかし、ジョニー・デップの最近の落ちぶれっぷりがやばい。大丈夫なんだろうか…。

 

 ⑤も賛否両論になりましたけど、僕は元々中島哲也ファンということもあって好きでしたね。ただ、タブーを破りまくる手法にはヘトヘトに疲れてしまったので、もう二度と観たくはないかな…。それにしても中島哲也とノーランは新作を出すたびに荒れますね。僕は今年から人と会話するとき政治・宗教・野球・ノーラン・中島哲也の話題は出さないように気をつけることにしました。

やっちゃダメ!を全部やる。/『渇き。』★★☆ - 新:尾も白いの探して。

 

 ⑥はサユリストの、サユリストによる、サユリストのための映画でした。何しろ、出てくる登場人物は皆吉永小百合が好き!こんな映画を吉永小百合自身が企画してしまっている点、そして後半で吉永小百合が病み出す暴走っぷりが僕は珍作として大好きでした!

 

 ⑦は「ノアの箱舟」の映画化かと思いきや、まさか童貞のルサンチマンがこもった映画だったとは思いもよりませんでした。童貞映画を追うものとしては支持すべし。洪水のシーンは中盤で終わらせ、あとはずっと舟の中でだべってるという変な映画ではありましたが、途中で見られる天地創造説にビッグバン理論と進化論を織り交ぜた映像は必見です。

 

 ⑧のシナリオはほぼ運頼みの酷いものでとてもスパイ物とは思えませんが、ケネス・ブラナーのサスペンス演出が巧みでその辺の穴があまり目立たなくなっているのは流石だと思いました。それにしても池上彰が字幕を監修したことで話題になったけど、ウォール街でテロを起こしてドルを一気に売ればアメリカ崩壊!っていう中学生が考えたみたいなプロットに池上さんを起用する必要はあったのでしょうか?

 

 ⑨はブレット・ラトナーが面白い映画を撮った!なんか癪だ。ということでモヤモヤしました。

 

 ⑩は淡々としてはいたものの、92分というコンパクトな尺でしっかりと収め、それなりに面白くて流石リブートものに定評があるレジェンダリーだと思いました。しかし、これを機にモンスター映画をクロスオーバーさせてマーベルに対抗するというユニバーサルの無茶な計画には思わず正気を疑いたくなります。応援の意味も込めてランクインさせました。

 

 

 ということで、いよいよ最後のワーストを発表したいと思います!

 

【2014年ワーストテン】

① 神聖ローマ オスマン帝国の進撃
② エスケイプ・フロム・トゥモロー
③ わたしのハワイの歩き方
④ サンブンノイチ
STAND BY ME ドラえもん
⑥ 幕末高校生
ルパン三世
美女と野獣
オンリー・ゴッド
⑩ TOKYO TRIBE

【短評】

 ワーストはベストと違っていつもすぐ決まりますね

 

 ①は『天才スピヴェット』と同じく鑑賞予定でもなく前情報も入れず、たまたま有楽町で看板を見かけたので見に行ったのですが、あまりのつまらなさで劇中3回も寝ました。例年ワースト1ってイライラしたものを選ぶ傾向にあるんですけど、単純なつまらなさからワースト1を選んだのは初めてではないでしょうか*3。というか、人生で劇場で観た映画のうち一番つまらなかったと断言できるレベルのつまらなさです。『進撃の巨人』ブームということで、『300 帝国の進撃』にも「進撃」が付いてましたけどあれも面白くなかったですね。

 

 ②はディズニーワールドでのゲリラ撮影が話題となりましたが、わざわざディズニーワールドまで行ってクソつまんねー映画撮ってきただけじゃねーかって話です。ディズニーはエロいのダメ?おっぱい出しちゃえ〜!グロいのもダメ?うんゲロ出しちゃえ〜!喫煙もダメ?タバコ吸わせちゃえ〜!…という、中学生の薄っぺらい反骨精神みたいな映画でした。まあ、「ああーん、私の隠れミッキーを突いてっ!」というセリフには思わず笑ってしまいましたが。

 

 ③はタダ券をもらったので観に行きましたが、「性格が悪い女が大して反省もせず幸せになる」という、『婚前特急』に続く前田弘二らしいムカつく映画でした。これもわざわざハワイまで行ってクソつまんねー映画撮ってきただけじゃねーか、って話です。前田弘二は前作『婚前特急』がキネ旬で割と褒められてて、もしかして自分が間違ってるんじゃないだろうか…?と不安でしたが、全然そんなことなかったですね。もう二度と観ません。

 

 ④は全編これみよがしの映画愛で覆われているこっぱずかしい映画でした。品川祐が書くセリフも相変わらず漫才と映画の区別が付いていなくて酷い。今年は劇団ひとりも映画監督デビューしましたが、芸人が書く脚本はツッコミを入れがちで冷めます。他の人が書いた脚本ならもっと彼らの真価が発揮できるんじゃないでしょうか。 

芸人なんだから、もっとウケ狙っていいんじゃない?/『青天の霹靂』★★☆ - 新:尾も白いの探して。

 

 ⑤は原作のエピソードを繋ぎ損ね、 ただひたすらに観客に泣けと命令してくる気持ちの悪い映画でした。『もののけ島のナキ』とこれと、山崎貴×八木竜一がピクサーをやりたいのはわかるけども、だったらピクサーみたいに4年くらい脚本に時間をかけて、その演出とかを研究したほうがいいんじゃないでしょうか。あ、でも山崎貴の『寄生獣』は面白かったですよー。

 

 ⑥もタダ券で観に行きましたが、小1時間くらいなぜこの映画が売れると思って企画したのか担当者を問い詰めたいです。そもそも、たまたまダウンロードしたスマホのアプリでタイムスリップって合理性のかけらもない!観ている間じゅうは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』や『桐島、部活やめるってよ』が如何に素晴らしい作品だったかをずっと反芻してました。

 

 ⑦もハードルを下げて観に行ったので、世間がいうほど酷い作品だとは思いませんでした。まあ、「世間がいうほどは」ってだけで、酷い作品なのは間違い無いんですけど。悔しいのは途中寝てしまって下着姿の不二子のキャットファイトを見てないんですよ!それさえ見てればもっと評価はあがったかもしれません!

 

 ⑧はハリウッドが最近「誰もが知る童話の実写化」に挑んでは悉く失敗していたので、フランス映画の本作にはある程度期待してたんですけど、同じ穴の狢でした。そもそも美女と野獣なのに、30分経っても美女と野獣が出会わない脚本構造がマズいと思います。あ、でもクライマックスでまさかの大怪獣バトルが見れたのは楽しかったです。

 

 ⑨は今年の『スプリング・ブレイカーズ』枠でした。あの作品と同じくハマる人にはとことんハマるけど、ダメな人にはてんでダメで僕はあれと同じく後者でした。『ドライヴ』はその年のベストテンに入れるくらい好きだったのに…。

 

 ⑩も大好きな園子温作品のはずなのに、全然ダメでした。最初の30分は勢いがあって楽しいんですけど、結局はその勢いだけで進みこちらは置いてかれてしまいました。これも全然話が動き出さないので脚本が問題だと思います。ラップミュージカル自体は斬新だし好きだったんですけどね…。

 

 

 以上が僕のワーストテンになります。次点は『プレーンズ2 ファイヤー&レスキュー』で、他には『ホビット 竜に奪われた王国』『300 帝国の進撃』なんかもワースト候補でした。あ、でもそんなもんか。

 

【総評】

 今年は去年、一昨年に引き続き豊作だったと思います。*4どの10本を選ぶか苦悩しましたが、でも先ほど書いたようにやはりこの10本こそが僕にとって2014年を代表する10本だと思います。

 1位、2位はコメディになりましたが、それにしたって日本でのアメコメの扱いは酷すぎる。全部公開しろとはもちろん言わないけど、良いものは良いんだからちゃんと流そうよ…。『22ジャンプストリート』や『俺たちニュースキャスター2』が観れないのは本当に悔やまれるし、上映されてたらベストに入ってたかも分かりません。

 1年を振り返ってみると、『アナと雪の女王』『ウォルト・ディズニーの約束』『ベイマックス』と、ディズニーの勢いがすごい。以前ブログにも書きましたが、各作品の内容や制作体制を鑑みるにディズニー映画は変革期を迎えているんだと思います。だからこそ、ジョン・ラセターには『プレーンズ2』のようなカスみたいなフランチャイズにこだわるのはやめてほしい…。

 そういえばベストをよく見ると、次点の『紙の月』を除いて邦画が無いんですよね。対してワーストは半分以上が邦画です。元々観に行った作品も少ないですけど、邦画不作の年とも言えるんじゃないですけね。山崎貴にはもっと『寄生獣』みたいな原作を与えてあげてください、よく育ちますから

 

 というわけで長くなりましたが今年もベスト&ワーストを決めたので締めくくりたいと思います。それでは来年もよろしくお願いします。

 

【関連】

2014年映画星取表 - 新:尾も白いの探して。

2014年上半期映画ベスト&ワースト - 新:尾も白いの探して。

2013年映画ベスト&ワースト - 新:尾も白いの探して。

 

2012年映画ベスト&ワースト - 尾も白いの探して。

2011年映画ベスト&ワースト10 - 尾も白いの探して。

 

*1:読み返すといつも泣いてばかりですね。

*2:欲を言えば、平和島の4DXの水量は少ない。もうバケツがひっくり返すくらいの勢いで浴びせて欲しい。

*3:12/30 追記。例年のワーストを見返したら全然そんなことなかったぜ。記憶ガバガバ…。

*4:というか、2011年が不作だったというのもあるけど…。