『ボバ・フェット/THE BOOK OF BOBA』第五話

※ネタバレしています

  • ほとほと期待値が冷めていた『ボバ・フェット』だったけれども、ディン・ジャリン登場の第五話が熱かった。監督したのは『マンダロリアン』でも見事な手腕を見せていたブラス・ダラス・ハワードで、マンドーを満を辞して出すなら当然彼女を登用するジョン・ファヴローの采配が素晴らしい。
  • 『ボバ・フェット』第五話というよりは、『マンダロリアン』の新シーズンプリビューといった内容だった。ディン・ジャリンの物語を進めただけでなく、ジョージ・ルーカスが作った土台を活かして新しいものを見せるスタイルもそのまま『マンダロリアン』から継承していたのが嬉しかった。
  • そして何と言ってもN-1 ナブースターファイターですよ!ここ数年実写作品で見る機会はなく、『バトルフロントII』でたまに乗って懐かしむくらいだったけれど、まさかここまで再びフィーチャーされる日が来るなんて。ナブースターファイターが露わになった時は思わず息を呑んだが、マンドーがコックピット内で触るボタンがアナキンが触るボタンのそれ!で、どうにかなるんじゃないかというくらい悶えた。
  • もう一つ痺れたのは、マンドーが親愛機をテスト飛行させるルートが、『エピソードI』でブーンタ・イブでポッドレーサーたちが走るモス・エスパのコースじゃないですか!当時の記憶を刺激する光景には鳥肌が立つし、これまで不当の評価を受け続けてきた『ファントム・メナス』がやっと報われたような気がして嬉しかった。
  • がしかし、最後にフェネックが登場して現実に引き戻されたような気がして正直若干萎えてしまった。というのも、これは『マンダロリアン』の続編ではなくて、あくまで『ボバ・フェット』なのだ。第五話にボバは登場せず、これだけテンションが上がったのは全部『マンダロリアン』要素のお陰な訳で、だったら『ボバ・フェット』なんて挟む必要はないから最初から『マンダロリアン』S3を作ってくれれば良かったのに…と思わないでもなかったのであった。