『インサイド・ヘッド2』観てきたっす。

 今日嫁さんと『インサイド・ヘッド2』観てきました。前作はつい最近に見えて、もう9年前の作品。『マッドマックス 怒りのデスロード』と同じ年の公開なんだな、時が経つのは早いな…。9年のうちにミンディ・カリングもビル・ヘイダーもすっかりスターになってギャラが高額になっちゃって、今回は出演しなくなっちゃったよ。

 

 最初に書いちゃうと前作以上の感動や衝撃は無かった。前作は特に頭の中で起こる「あるある」を丹念なリサーチをもってアニメーションとして再現している事に大変感心したのだが、本作にはそれほど「あるある」に共感することが少なかった*1。思春期特有の感情には既視感があって笑ったけれど、前作と比べると描き込みがちょっと足りないのでは?という気もした。

 

 大人が手に負えないくらい複雑な感情のカオスを見せるのが思春期であり、ストーリー部門がいることで有名なピクサーは伝統的に脚本構成力が素晴らしいが、その理路整然としたお得意のストーリーが逆に仇になった気もする。あと、劇中はライリーのみが思春期に踊らされてしまっているが、同じ年頃のはずの周りの子たちが冷静すぎでは?という気もした。

 

 一方でしかし、エンディングにはとても深い感動を覚えた。公開されたばかりなので詳しくは書かないけれど、エンドロールで流れた「this film is dedicated to our kids. we love you just the way you are.(子供達に捧げる…ありのままのあなたたちを愛している)」というのが全てだと思う。これも『トイ・ストーリー』から続くピクサーの伝統芸で、子供の成長を見守る親目線の話なんだな。

 

 ところで、嫁さんは本作が全く気に入らなかった様子。アメリカでハイスクール生活を送った彼女曰く、高校生たちの描写がヌルい*2のと、思春期を迎えた子どもに対する親の苦悩が描かれていなくて甘いとのこと。いやー、言わんとしていることはわかるけど、あくまでターゲット層は子どもだからさ…。

 

 

*1:字幕では「アイディアの嵐」となって良く分からなくなっていたが、brainstormがそのまま嵐になっていたのは笑った

*2:曰く、アメリカの高校生たちはもっと意地悪い