今話題になっている映画人を狙った詐欺サイトがありまして…。
【注意喚起】
— シネマスコーレ (@cinemaskhole) 2024年8月22日
名古屋国際映画祭という、おそらく架空の映画祭の公式サイトに当館シネマスコーレの写真、さらには連絡先として住所まで無断で掲載されております。しかし一切の関係、連絡はございません。どうかお気を付けくださいませ。よろしければ拡散お願いたします。https://t.co/Fn9MjzB5up
これ「誰が騙されるんだよ」と思う方もいるかもしれませんが、僕個人としてはFilmFreewayというサイトで作品募集を募っているのが恐ろしくてゾッとしました…。
FilmFreewayは世界中の映画サイトを掲載するポータルサイトとなっています。映画祭というのは世界中に星の数ほどありまして、そして映画人の数も砂粒の数ほどおり、いつか売れるための細いチャンスを掴むために、世界中の映画人がこのサイトに片っ端から自分の作品を応募しているのです。もちろん、僕も利用したことがありまして、以前イタリアの謎の映画祭で受賞した報告をこのブログでしたことがありますが、これもFilmFreewayを使って応募した結果でした。
行ったことない国の映画祭でも、全く文字が読めない言語の映画祭でも、とりあえず我々は応募するのです。だって、チャンスが欲しいんです。日の目を見ずにひもじい思いをしながら映画を作る僕らには才能があるんだと、世界のどこの誰からでもいいから認めて欲しいんです。無料で応募できる映画祭もありますが、出品料を取る映画祭の方が多いでしょう。映画祭側も運営費を捻出しないといけないので。そうすると、ただ落選の通知結果をもらうためだけに、数百ドル払いながらも応募を続けることも出てくるでしょう。芥川龍之介の『蜘蛛の糸』みたいに地獄から抜け出そうと売れない映画人たちが糸に必死にしがみついているのが映画祭なんですよ。
そんな映画人を狙った映画祭詐欺に僕はゾッとしてしまいました。サイトに載っている日本語が怪しすぎるので日本人なら引っかかる人も少ないかもしれませんが、海外から情報もよくわからず出品してしまった人もいるかもしれません。本当だったら次回作に回せたはずの、なけなしの数十ドルや数百ドルを奪われてしまった人がいるかもしれません。当事者からしたらこんなに悪質な詐欺ないですよ。プンスカ。