そんなのこれっぽっちも考えてないよ!

 前に今年監督した『チェイス!!』を世界中の映画祭にテキトーに応募しまくった話をした*1と思いますが、知らない間*2にまたイタリアはローマのVerticalMovie Festivalという縦型映画専門の映画祭で賞を受賞していました。

 

 もちろん、賞をもらえるのは大変嬉しいことなので喜んでいたのですが、英語版公式ホームページの講評を読んで思わず笑ってしまったんですね。なんて書いてあるかというと…

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日常生活におけるアイロニーと軽快さが伝わる物語であり、バーチャルの次元に触れつつも現実に固く根差しながら、ナラティブなアイディアと反転的な時空間のプランがつまった「縦型の」次元に我々を導いていく。物語の冒頭につながる円環構造は、我々の現代社会の矛盾と衰退を強調している

 

ぶわははははは!そうです!『チェイス!!』が肥大化する資本主義とグローバリズム、終わらない差別構造と貧困、我々が直面する地球温暖化パンデミックなど、今日の混迷した社会的メッセージを込めた作品であることをよく見破ってくれましたねぇ!

 

 というのはもちろん冗談であり、審査員の方が一体『チェイス!!』の何を見てたんだ??と不思議でしょうがありません。まあ、ヨーロッパでアートや哲学が発達したというのは、それだけ物事を深く考える文化があるからでしょうね!とにかく賞をくださって、ありがとうございました!

 

 改めて、『チェイス!!』がどういう映画だったか確認したい方はこちらから!そろそろサムネイルの月桂冠を増やさないとね。

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*1:

*2:これは別にカッコつけている訳でもなんでもなくてですね、本当に映画祭というのは大なり小なり無数に世界中にありまして、とりあえず応募しておけば賞をもらえるような映画祭もいっぱいあるので、よほど有名な映画祭でもない限り、僕は受賞しても放置しておくことが結構よくあります。映画監督を目指していて何かしらの受賞歴が欲しい人は、とりあえずFilmFreewayでテキトーに映画祭に応募してみよう!