「これがLAの終わりかも」

 とボヤいたのは、今の現場のとあるスタッフ。映画の都として有名なハリウッドではあるが、年々制作本数は減っている。今「ハリウッド」映画が撮られているのはほとんどアトランタバンクーバーである。税控除や物価の関係で、映像制作の拠点が移転してしまったのだ。アトランタなんかはジョージア州の住民でないと雇ってもらえないらしく、映画人達も居を移している。

 

 それでもLAがLAたりえたのは、その華やかなイメージのお陰だ。温暖で住みやすい気候が人々をLAに引き寄せた。が、これだけ山火事が頻発し、今回のような大災害がこれからも定期的に起こるとなると、いよいよ映画人達がLAに住む理由がなくなってしまうのではないか。映画を撮影する実態もなく、ひょっとして今回の山火事はLAの、ハリウッドの終わりの始まりになってしまったのではなかろうか。映画業界は今大きなパラダイムシフトにあるのかもしれない。