新作コント『田舎の生娘が吉野家漬け』を公開!

 今週の新作コントを公開しました!

 

 このコント、実は日曜日に思い立ちまして、月曜日に急遽役者を公募してスタッフを集め、火曜日に撮影し、水曜日に編集し、今日公開するという爆速スケジュールで製作しました。風刺コントや時事ネタは鮮度が命ですので、ネタの推敲や準備もままならないで政策に踏み切ってしまいましたが、とにかく今回初めてご一緒させていただいた小林麻祐子さんの演技が素晴らしく、撮影中も編集中も大爆笑でした。

 

 「ダメ。ゼッタイ。」といえば、90年代生まれの僕にとっては小学校で体育館に集められてみさせられた薬物禁止啓発ビデオの印象が強く残っていて、それを記憶のまま再現しようとしたんですね。元々僕は演技が上手くありませんが、その下手さ加減がうまくプロパガンダ感を醸し出していて我ながらピッタリです。

 

 あと、余談ですけど、僕は将来日本初のストーナーコメディを作りたいので、吉野家でキマるシーンはいい練習になりました。ただ、ラリラリ演出の引き出しが少なすぎてカメラマンの友人に頼った部分もあるので、もう少し勉強したいと思います。

 

 ネタを思いついた時点でこれはイケる!と思ったので、TikTokで久しぶりに気持ちのいい再生回数を回しているので自信はだいぶ回復しました。この勢いで続けて行きたいのですが、来月また映画の現場に入るので、ちょっとまた滞ってしまいそうです…。体を壊さないように無理しない範囲で頑張ります!

 

エンドクレジットは誰が作っている?

 自主映画をやっている身として、最近観た『シャドウ・イン・クラウド』はエンドロールを見るのが楽しかった。制作のトム・ハーンが第二班監督でも起用されているのを見つけたり、使用楽曲が音楽素材会社からライセンス取得しているものを使用していたり、スペシャルサンクスで制作会社への投資家たちが掲載されていたり、低予算の現場で頑張って作った感が伝わってくるからだ。

 

 その中で、一つニコニコしてしまうクレジットが、「エンドクレジット制作: endcrawl.com」だった。僕は知らないサイトだけど、一目見ただけでエンドクレジットを作ってくれるサービスだということがよくわかる。金額は作品の規模(掲載される人の数)によるが、一番安くて$499のプランが用意されている。

 

 自主映画をやっていると「クレジットくらい自分たちで作れば?」と思うかもしれないが、クレジットを外注するのはある程度大きい映画ならよくある事だ。映画制作は軍隊に例えられるが、それほど人数が多くて把握するだけ難しいし、スペリングチェックや税金控除を受けた場合のロゴなどを管理する必要がある。

 

 僕がよくエンドクレジットを眺めている時に見つけるのは「Scarlet Letters」という会社。サイトはショボいのだけれども、それが逆に老舗感を漂わせている。実際、制作作品リストを見ると、どれもこれも全部見たことのある大作ばかり。

 

 伝統的な黒字に白文字だけじゃなく、派手なエンドクレジットやオープニングクレジットもあるけれど、Sarofskyはモーションデザインをクレジットと結びつけるのが得意な会社。印象的なクレジットをよく出すジェームズ・ガンの『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』や『ザ・スーサイド・スクワッド』なども手がけている。

 

 タイトルデザインといえば、一昔前だとソウル・バスカイル・クーパーなど、グラフィック・デザイナーの名手が手がけたクレジットが下手したら映画本編よりも記憶に残ることもあった。こちらは随分前に記事にしたかな…最近は誰が有名なんだろうな。

 

梅雨だね!

 なんだこのジメジメした湿気は!暑苦しいんじゃ!どう考えても梅雨なんですが、どう考えても梅雨のシーズンじゃない!どう考えても地球温暖化!もうやになっちゃうね!春を返して!ということで、今日はジメジメ湿気の中で撮影して余計に疲れたので、休みます!

 

 

クロエ・G・モレッツがナメた男性客をグレムリンもろともぶん殴ってくる/『シャドウ・イン・クラウド』★★★

 第二次世界大戦を題材にしたモンスター映画『シャドウ・イン・クラウド』を鑑賞。監督はロザンヌ・リャン、脚本はマックス・ランディスが書いたものをリャンがリライト。主演はクロエ・グレース・モレッツ、共演にニック・ロビンソン、カラン・マルヴェイら。


 いやー、たまげるくらい面白かった。戦争映画に何やらエイリアンが出てくるらしい?という前知識くらいしかなかったのだが、蓋を開けてみると第二次世界大戦にB級モンスター映画を掛け合わせただけでなく、密室スリラーにもなっていて、さらにネオンカラーを基調とした照明にシンセサイザーを鳴らすサントラが80s感も高めてくれる。あれよこれよも詰め込んだジャンル映画として成立しているおかげで、バカバカしい展開ですら笑って許せてしまう。

 

 本作が白眉だったのが、単なるおバカ映画にとどまらず、ウーマンエンパワーメントを描いた映画でもあったことだ。映画を見る前は「クロエ・グレース・モレッツが主演の第二次世界大戦映画?それはちょっと可愛すぎるんじゃないの?」などと思わず思ってしまっていたが、まさにそういった僕のように無意識に有害な偏見をクロエがぶん殴ってくるような映画であり、身につまされる思いをした。

 

 なにせ、クロエさんが居合わせる男たちのセクハラ発言が酷い。クロエさんが閉じ込まれてしまった銃座の閉塞感も相待って、典型的な有害な男らしさに窮屈さを感じた。そして、あまり世間で存在が知られていないことが証左であるように、これは実際に当時の(あるいは現代も)WAAFや婦人陸軍部隊がいかに男中心の軍部でナメられていたか、ということだろう。

 

 本作にパニックホラーとしての側面も与えられていたのは、差別が理不尽なだけでなく、プロフェッショナルな仕事をこなす上で単純に障害でしかない、ということも描いているからだろう。だからこそ、我々観客は男たちによって屈辱を与えられ続けたクロエが、我慢の限界を超えて「銃座を飛び出す」という一種の非現実的な描写に心から快哉を叫ぶのだ。

 

 ただ、それを踏まえた上で一点だけ瑕疵を挙げるとするならば、本作の脚本を最初に手がけていたのが、性的搾取で糾弾されたマックス・ランディスが手がけたことだ。一応、リライトはロザンヌ・リャンが行ってはいるが…モヤモヤは止まない。つくづく、映画を見るのが難しい時代になったものだ。

 

 

『サウスパーク』S25E05「Help, My Teenager Hates Me!」感想

 当ブログで休止していた『サウスパーク』S25レビューを再開!大変長らくお待たせしました、今回レビューするのは近年の中でも雰囲気が最も初期に近いエピソード「Helo, My Teenager Hates Me!」です。

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