ハンパねぇ!

 人生初のパーマをかけた。

 

 NYに来てから念願の日本人の美容師さんに髪を切ってもらっている。*1家から地下鉄で片道1時間と遠く、値段も中々高いがとてもフレンドリーで散髪後のヘアスタイルにいつも満足感を覚えていた。髭を伸ばし始めてから切ってもらうようになったので、髭に合わせてヘアスタイルを決めてもらっていたが、ずっと僕にパーマをかけたいと美容師さんは言っていた。

 

 ぱぱぱぱパーマ?お洒落とは縁のない人生を送って来た自分にとって縁の遠い単語だ。「ファッションよりもファンクション!チャラチャラしたやつ皆死ね!」と常日頃思ってた日本のボンクラ大学生時代だったら絶対にやらなかっただろうが、アメリカに来てからというもの髪を染めたり髭を伸ばしたりと、スタイル的に色々とオープンになって来たので、自分じゃ発想もしなかっただろうパーマをかけてみるのは悪くない気がした。モノは挑戦である。

 

 パーマの提案を受けたのは半年程前だが、パーマにするには髪がある程度長くなければいけないらしい。なので散髪に行く時はいつもサイドを刈り、トップはトリミング程度で徐々に長くして行くという計画を実行し、ついにパーマにふさわしい長さの髪になった(らしい)。いよいよパーマが当てられて行くが、人生初ともあってその過程は中々興味深い。

 

 まずはいきなり卵の腐った匂いのする液をかけられたと思ったら硫黄で、次にたまにサザエさんが巻いているのを見かけるカールを髪の毛に巻いて行く。それをゴムで止めるのを何セットか繰り返し、液が漏れないように棉のハチマキを巻いてビニールの被り物をを被せた後は放置プレイ、これを後もう一回くらい繰り返すらしい。パーマってこんな物理的な感じでできるのか。映画だと『007』の拷問危惧みたいな機械に頭を突っ込むイメージがあったが、あれはデジタルパーマというらしい。また一つ勉強になった。

 

 待っている間「好きに歩き回っていいですよ〜」と言われたもんで、そういえばこの店はキャッシュオンリーだったのを思い出して頭にカールが巻かれたまま銀行に現金をおろしに言った。若干の気恥ずかしさはあったが、さすがはNYと言うべきか、頭にカールを巻いたアジア人がウロチョロしていても誰も別になんとも気にしていない。

 

 で、時間が来たらあとはシャワーで液を流してサイドを切ってもらう。最後にヘアムースをセットしてもらい、視力が悪いので出来上がりを眼鏡をかけて確認するとあら不思議!ちょっと何ですか何ですか、斎藤工くんみたいじゃないですか!!!*2
ãæè¤å·¥ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

 

 いやー見たことない自分の姿はいつも新鮮で素晴らしいものです。一つ残念だったのは、その日は別に誰とも会う約束もなかったのでこのヘアスタイルを誰にも見せることができないことでした。

 

 あとはボンクラらしく『ポケモンGo』のコミュニティデイでヒノアラシを大量に捕まえて、映画見てやけに満足感の強い休日を過ごしルンルン気分で家に帰る。早速新しい自分を改めて見てみようとトイレの鏡を見て驚愕。そこに立っているのは斎藤工くんではなく、トータルテンボス藤田憲右なのでありました。

ããã¼ã¿ã«ãã³ãã¹ãè¤ç°ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

 

 いや、確かに美容師さんは「パーマをあてた1日2日くらいは膨らんで具志堅用高みたいになる」と言っていて、まさにそのフェーズなんですけれども、美容師さんの魔法のようなスタイリング直後とのギャップに衝撃を受け、まあ確かに自分なら斎藤工よりもトータルテンボスの方が似合うよなぁ、とやけに納得するのでありました。なんかこうオチのように藤田さんを使うのは大変申し訳ないのですけれども!

 

 

 

 

*1:アジア系の髪を非アジア人に切られるとどうなるかはこちらを参考にされたし!

*2:もちろん、そもそものベースが違うので斎藤工くんとは天とマントルくらい差があるのですが、まあ見たこともない自分の容姿を形容するのに斎藤工くんを思わず持ち出してしまいました。ファンの皆様には多大なご迷惑をかけたことをここで謝罪いたします。