第4回シネ漫才「映画ファンよ、『テラスハウス』をナメるな!」VS T.S

 このブログ読者の方はご存知かもしれないが、今年僕は『テラスハウス』にハマってしまった。しかし、映画好きの間では何故か『テラスハウス』を下に見る人が多く、僕が周囲にその魅力を伝えようとしてもなかなか響かない。というか、ついこの間まで僕も「『テラスハウス』を下に見る」側に立っていたので、そんな僕が何を言っても説得力がない。ということで、特に映画好きが多いであろうこのブログ読者に『テラスハウス』の魅力を広めるために、『テラスハウス』を題材に卒論まで書いた大学時代の友人T.S君と共に対談を行った

 

 …のが7ヶ月前(5月26日)それから出張じゃ仕事じゃ強制送還じゃ『ザ・ルーム』じゃ何じゃで忙しくしているうちにここまで放置してしまっていた!既に日本では『テラスハウス』新シーズンが配信されて結構経ってしまい、その初期メンバーもほとんど入れ替わってしまい、当のT.S君自身もバンクーバーに移住してしまい全くタイムリーではなくなってしまった。まずは協力してくれたT.S君には謹んでお詫びを申し上げたい。本当に申し訳ありませんでした!

 

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▲T.S君に全力で謝罪するTaiyakiイメージ図



 

 とはいえ、自分で言うのもアレだが、対談自体は濃密かつ大変有意義なものになり、ようやく書き起こしができる暇もできたので、今回は満を持して記事をアップすることにした。これを読んだ読者の方々が『テラスハウス』に少しでも興味を持ってもらえれば幸いである。

 ネタバレ注意、また先述したように、今年5/26に行われた対談であることに留意されたし。

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Taiyaki:ってことで、どうもこんにちは!

T.S:よろしくおねがいします!

Taiyaki:今回のゲストはT.S君です!T.S君は僕の大学の同級生で、うちの大学は映画サークルが8個くらいあったんだけれども、僕とT.S君はそれぞれ別のサークルに所属していて正直大学在学中はそこまでT.S君とは喋ってた仲では無かったんですよね。でも映画サークルの人って捻くれた人が多くて、テレビとかを下に見てる人が多い風潮ではあった中…

T.S:あははは!

TaiyakiT.S君はテレビ愛を公言している人で、『モテキ』のパロディの映画とか撮って、自主映画なのにその続編まで作るという、結構尖ったことをやってて(笑)だから僕は「中々凄いことをするなぁ」と思って注目はしていて

T.S:いやー、懐かしいですね(笑)僕もTaiyaki君は大作エンタメ映画を撮る人*1として本当に尊敬してました。

Taiyaki:恥ずかしい恥ずかしい(笑)今更こういうことを言われるのは恥ずかしい!で、T.S君は更に『テラスハウス』についての卒論を書いたってことで、日本で唯一無二の人なんじゃないかな、とは思うんだけれども

T.S:そうですね、全く先生には指導してもらえず、「面白いね」の一言で終わりました(笑)

Taiyaki:あっはっはっは!教授も『テラスハウス』を分かってなかったんだ

T.S:そうだろうね、多分。某評論家の外部の教授だったんだけれど、テキトーに済まされてしまった

Taiyaki:ははは、なるほど。今回対談しようと思ったキッカケは、単純に僕が『テラスハウス』ハマった、ってだけなんだけれど

T.S:ブログ読みました

 

Taiyaki:あー、ありがとうございます!どう思った?

T.S:対談するに当たって、卒論をTaiyaki君に送る前にちょっと読み返して「あーこんなこと書いてたんだな」って思ったんだけれど、Taiyaki君のブログも同じようなことを書いていて、特にTaiyaki君みたいな映画好きの人に気付いてもらえるのはなんというか、普通に嬉しいというか、認めてもらえたみたいな気持ちがしました

Taiyaki:恐れいります、全然僕に何の権威もアレもないんですけど…(笑)でも僕もT.S君の卒論を読んで「あーやっぱそこなんだ!」と思うことが多々あって。僕が書いていることなんか前提として書かれていて、それよりも更に一個上のことを書いているからやっぱ凄いなと思って卒論は読んでましたね

T.S:ありがとうございます(笑)

Taiyaki:僕が『テラスハウス』にハマったきっかけはもちろんブログにも書いた通りなんだけど、僕は藤井健太郎の番組が凄い好きで。

T.S:あー、はいはい。『水曜日のダウンタウン』の「モンスターハウス*2は観ましたよ。

 

Taiyaki:「モンスターハウス」も中々エグい企画って言うか凄かったけど、観ていて意外と莉音ちゃんと大雅くん*3の恋愛パートにキュンキュンしてしまっている自分に気付いてしまって(笑)

T.S:なるほど(笑)

Taiyaki:だからこれ、「『テラスハウス』も面白いんじゃないの?」みたいな感じで観たら、まーハマった上に、「モンスターハウス」はエグい企画だったけれど、「『テラスハウス』も中々エグいことしてんじゃん!」みたいな。

T.S:いや、本当に!「モンスターハウス」はあのまま何も演出せずにクロちゃんが住んでいるのを観たかったな、って思ったくらい

Taiyaki:あー、終わりのアレ*4をやんなくてもってことだよね?でも、藤井健太郎ってパロディがうまい人だと思っていて。「モンスターハウス」って『水曜日のダウンタウン』だから右上にワイプがあって、ダウンタウンやたむけんがツッコミを入れてたじゃん?だからあれが既に副音声として成り立っていて。T.S君が卒論で述べていたツッコミ文化*5と言うか、一旦スタジオ帰ってきて、っていう流れをやってたから「モンスターハウス」は本質は押さえているような感じはしたよね。

T.S:あー確かにね。

Taiyaki:でも『テラスハウス』も衝撃で。結局僕はNetflixで配信されている分しか観れてないんで

T.S:えっと、東京編からハワイと軽井沢も?

Taiyaki:そうそう*6

T.S:テレビ版は日本でしか配信されてないのか

Taiyaki:最初のシーズンって日本だと配信されてるの?

T.SNetflixでは全部入ってます

Taiyaki:あーそうなんだ!映画版も?

T.S:映画版も

 

Taiyaki:映画もか!なるほどね。T.S君はテレビ版第一話から放送を見てるわけでしょ?

T.S:うん、第一話からリアルタイムで。

Taiyaki:初めて見た時の衝撃とか、なんでハマっていったか、っていうのを説明してもらえれば。

T.S:やっぱり何と言ってもカメラワークに衝撃を受けて。「なんでこんなカット割ってんの?」って思って(笑)

Taiyaki:だってあんなの僕も観た時ビックリした。ヤラセとは言わないけど、「ディレクターの意思が入っていますよ」っていうのを宣言してるようなものじゃない?それをやり通したっていうのは凄いよね

T.S:明らかに構えてないと撮れないカットを撮ってるから、でも本人たちは別に演技をしているようには見えないし、「この映像は何だろう?」っていうのは最初思って、打ち切りの危機がある頃から結構ハマって観てましたね。

Taiyaki:なるほどね。

T.S:最初はスタジオメンバーがいなくて、YOUが冒頭で説明だけして後はひたすら日常が流れていくっていう流れだったんだけど、そこからトリンドル玲奈が入って、徐々に要所要所でスタジオに戻って解説というか要点を押さえた話をしていく形になって、南海キャンディーズ山里亮太とかが入ってやっとブレイクと言うか、人気が出てきたんだよね。だからやっぱり、最初の方は皆どうやって見れば良いのか分かってなかったから、ドラマなのかも分からないし、何なんだろう?という所から、山ちゃんたちがツッコミを入れるようになって「あ、そういう風に見ていいんだな」って分かってきて、凄く人気が出たのかな、と。

Taiyaki:僕が正直『テラスハウス』観始めた時は面白くなかったのね。でも、副音声というものに気付いて入れてみたら滅茶苦茶ハマって、だから今は副音声で本編の日本語字幕付けて観てるっていうのがスタイルなんだけど

T.S:あー、全く同じ(笑)

Taiyaki:それで、山ちゃんがまずいるってこと自体に僕はびっくりして。というのも、さっきも言ったけど、僕たちの大学の映画サークルの人って凄い捻くれてて、被写界深度の浅いキラキラした映画とか価値観とか大嫌いじゃないですか。

T.S:はいはい(笑)

Taiyaki:だから僕も最初は「こんなもん見るもんか!」って思ってたけど、そこに作り手たちも自覚的って言うか、イケすかねー美男美女っていうのは作り手たちも分かってて、そこに山ちゃん*7入れてイタいライフスタイルとかにツッコミを入れさせているというのは、僕のこの浅はかな批判っていうのは織り込み済みだったんだ、って思って僕は結構びっくりしたんだよね、実際見てみて

T.S:今はもうそっちの方が多数派で、日本では副音声で観てる人の方が圧倒的に多いと思う。

Taiyaki:ああ、そうなんだ!それが主流って言うか、T.S君が卒論に書いていたように「ベタとメタ」の二通りの見方というのがある*8。と思うから。じゃあ、最初はYOUだけで、副音声も最初の頃にはなかったの?

T.S:副音声もなかった。

Taiyaki:なるほどね。映画版は副音声版があるんだよね?

T.S:映画版は後から副音声版も上映した。最初は副音声無しでやってたら圧倒的に要望があって、副音声版も一か月遅れくらいで少規模だけど公開して、多分DVDになる時にもついてた、って感じだと思うんだけど

Taiyaki:だからやっぱ、副音声版の方が人気なんだね。映画にしても

T.S:逆に今海外で人気なのは、海外の人たちは副音声版ではなく、純粋に楽しんでるってことだよね?

Taiyaki:海外の人たちはNetflixで観ても日本語以外の副音声が無いし、本編の字幕しかないから、こっちの人は絶対に副音声楽しめない作りになってる。こっちの人はだから言うなれば、「ベタ」の部分をフレッシュに捉えて楽しんでるって感じかな?

T.S:だからそれが面白いなって思って

TaiyakiアメリカではNetflixが生活に欠かせないものになってるからほとんどの人が入ってるんだけど、僕もアメリカ来て皆僕が日本人って分かると「『テラスハウス』観てる?」って聞いてくるから「なんで日本人だからって『テラスハウス』観なきゃいけないんだよ!」って思ってたけど(笑)でも、日本のショーって言ったらもう『テラスハウス』って感じなのかな 

T.S:山ちゃんとかも有名らしいしね

Taiyaki:そう、山ちゃんも海外で人気みたいね。あ、僕の元カノが中国人だったんだけど、その子も『テラスハウス』が好きで徳井さんのことは覚えていて、徳井さんが出てた『私 結婚できないんじゃなくて、しないんです』も中国で人気だったから、いつも一緒に観てて「徳井さん出てる!」って言ってた。海外での認知度はやっぱ高くなってるのは感じるよね

 

T.S:へー、字幕で観て分かるのかな?とは思うけどね

Taiyaki:中国語字幕とかNetflixであるから、ある程度は捉えられているのかなとは思うけど、でもやっぱり副音声で観て欲しい!っていうのはあるよね

T.S:そうだね。今となっては純粋で観てたことが懐かしいというのはあったけど

 

テラスハウス』名場面プレイバック

Taiyaki:ちなみにT.S君の名場面プレイバックは?

T.S:名場面はあげるとしたら圧倒的に1つなんですけど、理子がカメラの裏側で実は速人と色々やってたところ*9

Taiyaki:今日僕もそれを言おうと思ってたの(笑)あそこは衝撃だよね

T.S:個人的にはあそこがやっぱり『テラスハウス』の醍醐味で。『テラスハウス』ってフィクションとリアルのせめぎあいと言うか、『テラスハウス』の中で進むストーリーを出演者たちも自分たちで作っていったり更新していってる訳だけど

Taiyaki:それで喧嘩になったりしてたもんね、軽井沢編*10

T.S:あーそうそう、軽井沢のりさこの所も大好きなんだけど(笑)あとはやっぱりリアルで炎上したことが、『テラスハウス』の中で炎上したことの反応が続いていたりとか。個人的には『テラスハウス』はフィクションとして作ろうとしてると思っていて、ドラマとして意図的に作ろうとしてるなとは思ってるんだけど、それを現実が越えていっちゃうというか、そこが本当に堪らないって感じですね。

Taiyaki:僕がT.S君の卒論を読んでて一番感銘を受けたのタイムライン性の部分で

T.S:あーはいはい

Taiyaki一般人がソーシャルメディアSNSFacebookとかTwitter が自分たちの人生の一番良い所だけをネタ化してポストしてるのと同じように、結局『テラスハウス』もただ生活を写したって面白くないから、面白いイベントが起きてる部分のみを映してるっていう、ところにT.Sくんは良いところを指摘してるなって読んでて思った

T.S:あー、ありがとうございます(笑)

Taiyaki:普通の人も自分でツイートしてて、都合の悪いところはツイートしないじゃない?そこが理子ちゃんと速人の所で出て来てたよね

T.S:そうね、本当に。あれは「ここまで来たか!」って思った。テレビ版ではあからさまに演じているのがバレるとか、そこまでの出来事は無かったから。でも、個人的にはテレビ版が『テラスハウス』の中ではベストだと思ってるし、リアルタイムで観てる時は一番面白かったんだけど、やっぱりそれはテレビで放送しているのと、日常が時差が1週間とか2週間くらいしかなくて、テレビで放送されたことに対するリアクションが次の放送で放映されてたりっていうのがあったからなんだよね。

Taiyaki:それもちょっと聞きたいことだったんだけど、T.S君の卒論では放送されたことがツイートにもなって相乗効果で結構話題になるみたいなことを書いてたじゃない?だからリアルタイム性が大事だと思ってたんだけど、今はもうNetflixが主流じゃない?

T.S:そうだね、うん

Taiyaki:まあ、映画になった時点でタイムライン性がなくなったみたいなことは書いてあったけど、今はもうNetflixやオンデマンドが主流になってることについてはどう思ってる?

T.S:最初はちょっと残念だったけど、Netflixで続いてくれて嬉しいなという気持ちはありつつ、本質的なところはちょっと変わっちゃったかなとは思う。でもやっぱりもう一つ『テラスハウス』の面白味としては、さっきも同じようことを言ったんだけど、現実の出来事でフィクションを作ろうとしているというか、画面映えする人たちの生活をフィクション風のカット割りや奇麗なカメラで撮って音楽を付けて編集したら、これって見世物って言うか、ドラマになるんじゃない?っていう発想が『テラスハウス』かなと思ってて、その根本的な部分はNetflixでも続いているし、そういう根本的な部分が受け入れられているから海外の人たちにも通じているのかなと思うし、まあ、そういう意味では全然今も楽しんでますね。

Taiyaki:変わらずって感じか

T.S:変わらず…ちょっとこれを言ったら怒られるかもしれないけど、結構ずっと是枝裕和監督の作品とちょっと似てるなと思ってて

Taiyaki:あーはいはい

T.S是枝監督の作品も子供たちの自然な部分をイイ感じに切り取って編集して映画にしてるじゃないですか。だから根本的な部分は一緒って言ったら違うけど

Taiyaki:あーでも言ってることは分かる分かる。なるほどね!

T.S:だからそういうのが好きなんだよね。まだ「ベタ」として楽しんでる部分があるというか

Taiyaki:是枝監督自身が元々テレビマン出身じゃん?だからまあ、本質的なところは一緒なのかもしれないよね

そして父になる

そして父になる

  • 発売日: 2014/04/23
  • メディア: Prime Video
 

 

T.S:あとね、これは裏話と言うか聞いたところによると、会話の中でも今話してても「あー」とか「えー」とか色んなちょっとした余計な言葉があるけど、そういうのも編集でカットされてるから、本当に台詞のように会話がぼんぼんと進むんだよね、『テラスハウス』って。だからそこがやっぱりドラマ風になっているっていうのもあると思うし

Taiyaki:なるほどね、だからそういうのカットできるようにカットバックやってるんだろうね。さっきの理子ちゃんとの話に戻るけど、あれ何が衝撃かってさ、もちろん隠れてやってたってこともあるけれどさ、それをメンバー同士で話し合いさせちゃうっていう作り手の悪意っていうのを感じてさ。

T.S:うん

Taiyaki:あれは僕の勝手な解釈だとさ、台本が無いとはいえ、絶対に作り手が理想とする流れとかはあるわけじゃん。だけど、それを台無しにされたことに対しての復讐かなって思ったのね

T.S:それは絶対にそう!あれはバーンズ勇気*11に言わせたよね、絶対に(笑)

Taiyaki:だってさ、僕が住人だったら気にならないって言うか、自分だけに本当に留めておこうと思うじゃない(笑)それをわざわざバーンズがみさき*12に「俺耐えられないんだよね」って言わせてるシーンをまず撮らせた上で、あの会議をやらせるっていうさ。あれはだからもう作り手の「てめーらこの野郎、勝手なことしやがって」っていう、復讐になってたなぁって思うんだよね

T.S:いやー、本当ね、あれは本当に楽しかった(笑)

Taiyaki:あの後もさ、似たような事件が起きたけど、ハワイ編でシェリーが裏で云云かんぬんやってた*13とか、軽井沢編でも優衣ちゃん、優衣ちゃんも中々なモンスターで最高だな*14って思ってたけど(笑)

T.S:優衣ちゃん大好きだな

Taiyaki:優衣ちゃんが裏で色々やってたっていうのもあったけど、やっぱ理子ちゃんのあれを超える衝撃では無かったよね

T.S:表情が良かったよね、「やられた」みたいな

Taiyaki:だからあれ本当にね、演技じゃないっていうのがね(笑)「マジでやっとんな!」っていうのが分かるよね、あれは。ビックリしたなぁ…

T.S:あれはやっぱり、未だに超えられないな

Taiyaki:僕が観てない第一部とか、映画版でなんか衝撃的なシーンとかはあるの?

T.S:衝撃的ではないけど…似たようなところだと映画版でまず、テレビ版から映画版って一人の主人公格がいて、有名なんだけど哲ちゃん*15がいて、映画版はその哲ちゃんを卒業させようという大枠のストーリーなんですよ。最初は全然中々何も起きなかったり進まないんだけれど、その中で哲ちゃんが好きになるというか、好きになる役の人がいて、その人が最初はデートに行ったりして、「良い感じなのかな?」っていう風になるんだけど、ある日哲ちゃんのこういう噂を聞いてその子が「信じられない」みたいなことを言うのね。哲ちゃんが裏では『テラスハウス』に出てるような純粋な感じではなく、クラブで散々女の子を口説いて女遊びしてる、みたいなことを映画版の最後の最後に告白させられるんです

Taiyaki:はー、週刊誌に書かれてるようなことをやっちゃうんだ!

T.S:そうそう。まあ、それくらいかな?それで反省した、みたいな感じにはなるけど、そんな大してそこの実際の様子を切り取られるほどじゃないからそこまでえぐくはないんだけど

Taiyaki:いや、凄いよね!批判に自己言及的というかさ。こっちがいくら批判しても無駄っていうかさ、「それも織り込み済みですよ!」っていうのが、なんかもう、こいつらには勝てねぇって思うんだよね(笑)

T.S:ははは、ネタに出来るものはネタにするっていう

Taiyaki:だからもう、スーパーメタだよね。

T.S:本当に

Taiyaki:ここまでメタ的な作品ってないんじゃないかなって思うよ

T.S:だって、番組の中で『テラスハウス』を観てるシーンが出るっていうのも最初観た時は衝撃だったもん。

Taiyaki:そうだね

T.S:自分たちが映ってる姿を観てる姿をさらに映る、みたいな

Taiyaki:それこそ書いてたみたいに、トゥルーマン・ショー』みたいだもんね

 

T.S:うん、そうそうそう。だからね、なんでその時点で世の、なんというの?批評家というかもっとコア層は論じないんだ!ってずっと思ってて

Taiyaki:あははは!

T.S:何故誰も気づかないんだっていうのは歯痒かった

Taiyaki:だから僕も今まで観ないで批判してて申し訳ないと思った(笑)あれを思うとさ、『モンスターハウス』もさ、ちゃんと皆で番組観てるシーンでクロちゃんが二股してることが発覚するんだけどさ

T.S:あれは完全にパロディにしてたよね(笑)

Taiyaki:あれもちゃんと踏襲してるというか。あと、くじを引かせて卒業させるというか*16、あの卒業して新しいメンバーが来るっていう流れも、そうか本家通りなんだって(笑)

T.S:まあまあ。『モンスターハウス』はでも本当に住んでたのかどうかがちょっと分からない

Taiyaki:僕は住んでると思うな。色々関係者のインタビューとか読んでて

T.SSNSとか見ると住んでたっぽいけど、明らかに演技下手、演技下手って言うか変な人が二人いたジャン?帽子をかぶってる髭の人*17

Taiyaki:あの人はほとんど出番が無かったけどね(笑)

T.S:あはは、なんかもう、台詞っぽいなぁ、というのはずっと気にかかってた

Taiyaki:あと、でもなんだっけ、年末特番の『クイズ!正解は1年後』でクロちゃんの耳の後ろの髪の毛一本だけ伸ばす*18でみたいなことをやってて、

T.S:ああ、そうなんだ、今年見逃しちゃった…

Taiyaki:で、どれだけ1年で伸びるのか、ってやってたのね。その時にスタッフが訪れる家がちゃんとクロちゃんが住んでるモンスターハウスだったの。

T.S:へー

Taiyaki:まあ、でもわざわざ同じ藤井健太郎の番組だから、「ちょっとそこに住んでてくださいね」ってことなのかもしれないけど。でもまあ、僕がちょっと藤井健太郎の心棒者すぎるっていうのはあるんだけど。『悪意とこだわりの演出術』 っていう本を読むほど好きなのね。

悪意とこだわりの演出術

悪意とこだわりの演出術

 

 

T.S:ああ、出てたね

Taiyaki:あれを読んでも、あの人凄いヤラセとか大嫌いなの。

T.S:うんうん

Taiyaki:で、僕も映像業界の端くれみたいなところで仕事はしてる*19んだけど、そこで聞く噂とかでも藤井健太郎はヤラセが嫌いな人だから結構ガチでやってる、とか、クロちゃんのマネージャーの友達みたいな人が言ってたのは、マネージャーが言うにはヤラセとか事前に知らせてたら面白いもの撮れないから、基本的にクロちゃんのドッキリ系は全部ガチでやってますよ、っていうのは言ってた

T.S:へー!

Taiyaki:だから、モンスターハウスに関しては信じてみようかなとは思うんだけど、くじの下りはやり過ぎたと思う(笑)

T.S:ああ、そうだね。でもあれは進めるためにはしょうがない

Taiyaki:僕の予想では本人には知らせないで、なんとなく本人が引けるような仕組みにはしてたんじゃないかな、って思うけど。か、クロちゃんだけ知ってたか、みたいな。でもクロちゃんだけ知っててもあの顔はできないと思うけどね。

T.S:クロちゃん凄いな。『テラスハウス』だと聖南さん*20がそれにあたる。嘘のような存在として(笑)

Taiyaki:ははは、そうだよね、僕は第1シーズンを観てないから、なんとなくたまに登場する時とか、軽井沢編で「あ、この人は最初からいる重要キャラなんだな」ってことは推し量ることはできるんだけど、毎回昔のメンバーが登場する時とか、結構マーベル的でもあるな、って僕は思ってたんだよね

T.S:あー、ユニバース(笑)

Taiyaki:そうそう、勝手にテラスハウスユニバースみたいなの作ってるじゃん?

T.S:そう、すごいシーズンの枠を超えて仲が良くなってるよね、いつの間にか

TaiyakiSNSとか見てるとそんな感じするよね

T.S:そうそうそう、やっぱり同じ、なんて言うの?緊張感と言うか同じ環境にいた者同士でしか分かち合えない何かがあるのかな

Taiyaki:かもね。『テラスハウス』ってまずさ、あの家っていうのがまずそうだし、凄い世界観を大事にしてるじゃない?なんか箱庭的だなって思うんだよね、『テラスハウス』って。で、T.Sくんがさっき言ってた「現実の素材でフィクションを作る」っていうのが『テラスハウス』がやってることで、そこで凄い世界観を作ってて、その世界観の中に昔の住人を登場させるっていうのが、結構フィクション性を高めるじゃないけど、箱庭感が増すんだよね。

T.S:あー確かにそうだね

Taiyaki:同じ世界に住んでる登場人物ですよ、みたいな。そこが凄くMCUっぽいっていうか、めっちゃマーベル的なんだよね

T.S:なるほど(笑)

Taiyaki:で、山ちゃんの突込みで笑ったのが、昔の人がいっぱい出てきた時に、「お前らこれ『アベンジャーズ』だと思ってるけど、俺は『スター・ウォーズ』の白い敵(ストームトルーパー)にしか見えないからな!」みたいなことを言ってて

 

T.S:あっはっは!

Taiyaki:それが凄い面白かったけど(笑)でも僕はそのセリフが出てくる前からなんとなくMCUみたいだなって思ってたけどね

T.S:なるほど

 

テラスハウス』はクズがいてこそ輝く

Taiyaki:で、僕の名場面プレイバックはやっぱり大志先生*21とか、あの痛さったら無かったね(笑)

T.S:毎回ね、痛キャラはちゃんと出ててスタイリッシュなだけじゃないんだよね

Taiyaki:そう!これも後で僕が言おうと思ってたことなんだけど、あと軽井沢編の雄大*22君とかさ、あれもすさまじく酷かったじゃない?(笑)終盤の優衣ちゃんのモンスターっぷりっとかもそうだったけど、『テラスハウス』を名場面プレイバックすると、さっきのT.S君が言ってた理子ちゃんのくだりとか、哲ちゃんの過去をバラされる下りとかそうだけどさ、テラスハウス』ってやっぱ、クズがいないと面白くないんだよね

T.S:そうそうそう(笑)

Taiyaki:『テラスハウス』ってクズがいる時が一番盛り上がってると僕は思ってて

T.S:いや、本当にその通りです。

Taiyaki:全員仲睦まじくやってる時って観てて面白くないんだよね。だけど、一人クズがいて掻き乱す時が一番面白いから、だからただキラキラしてるわけじゃないっていうのは本当で。というか多分最初はキラキラしてる番組を作るところから始まったのかもしれないよ?フジテレビで『テラスハウス』が始まった時はそこが初めだったんだけど、多分今ではディレクターとかももうそこは望んでないっていうか、実際毎回変なクズを投入してるっていうのも『テラスハウス』を掻き乱すことを望んでるわけで、やっぱだから『テラスハウス』はクズがいてこそ輝けるなっていう。同じ「輝いている」でもキラキラしてる、ってことじゃなくて、クズがいるからこそ輝いているのが『テラスハウスだと思う

T.S:本当。毎回逃げるように去っていく人いるもんね。

Taiyaki:あーいるいる(笑)

T.S:あの、東京編の野球やっててタバコ吸ってた人*23とかもう覚えてないけど…

Taiyaki:あーそうそう、まず僕そこらへんだよね、ハマり始めたのは。「あいつおかしくない?」みたいになってる時に(笑)「あれ、これ面白いかもしれない」みたいな。あ、まこっちゃんね。

T.S:あーそ、まこっちゃんだ、まこっちゃん

Taiyakiまこっちゃんも中々にクズだったけど、あとなっちゃん*24ね。

T.S:あー、なっちゃん、冬美ね、冬美良かった

Taiyaki:夏美とかもね、よかった

T.S一回それこそ『アベンジャーズ』みたいに最強チームで住まわせたいけどね。シェリーと夏美と唯ちゃんとか、それぞれのシーズンのヤバい人たちを集めてやって欲しいな

Taiyaki:あっはっは、それ楽しみだね。ちなみに今の東京編はどうなんですか?僕はまだ観れてないんだけど、アメリカで開始されてないから

T.S:まだ二話目だから何とも言えないけど、でもさっきの痛系の人は早速出てきてて

Taiyaki:あー雄大みたいな

T.S:まあ雄大みたいな感じの人が出てきて、次くらいからちょっと動くかな*25、みたいな

Taiyaki:本性が暴かれるかな、みたいな(笑)やっぱオーディションをしてるからさ、そういうの選んで入れてる気はするよね

T.S:そうだね

Taiyaki:なんか、ハワイ編のローレン・サイ*26も凄い美人でビックリしたけど、ローレン・ツァイの英語版のインタビューはYouTubeであがってたのね。ポッドキャストのYouTuberがローレンを呼んでインタビューするっていう動画なんだけど

www.youtube.com

 

T.S:へー

Taiyaki:結構さ、日本だと当然だけど日本語のインタビューしかないから、ローレンのこの英語のインタビューって結構貴重だなって思って、ローレンって日本語が第三原語って言うか、英語と中国語が第一言語だから

T.S:ああ、うん

Taiyaki:だから日本語で聞いても中々本心が見えないところって結構あったと思うけど、やっぱ英語で話してる時は結構ハキハキと自分の言いたいことを言ってるインタビューで結構面白かったけどね。Facebookでオーディション応募したらしくて、そのFacebookの募集も『テラスハウス』とは一言も書いてなくて、日本の番組のオーディションです、ってだけ書かれてたらしい。ハワイの会場でオーディションを受けたみたいなことは言ってて、だから『テラスハウス』結構ガチでやってて、入居するメンバー同士は事前に会わせないんだって。

T.S:へー

Taiyaki:それは番組が配慮して、初めて会った時の驚きは大事にしたいから会わせなかったんだけど、ただローレンは同じ事務所の子が一人いたから、その男の子とだけは面識はお互い遭ったかもしれないけど、他のメンバーは知りませんでした。とは言ってた。

T.S:へー!いや、凄い、そこまでチェックしてるとは負けました

Taiyaki:いや、この対談のためですよ!(笑)この対談の為にローレンの英語のインタビュー見ようかなと思って。でも『テラスハウス』を論じる上でね結構貴重な資料だなって思って。

T.S:そうだね、もう一回卒論書くとしたらそういうの漁らないといけないかな

Taiyaki:あれは凄い良い卒論だよね。あんな細かいところまでチェックしてて

T.S:いやー、あれで良いっていうの、本当凄い学部だよね(笑)

Taiyaki:いい学部だったよね。ローレンと言えば僕は悠介君*27が凄い好きだったかな。童貞の男の子が頑張るっていう

T.S:やっぱあそこで初めてそういう人を入れたり、色々変革をちゃんと入れてるよね。

Taiyaki:うん、試行錯誤はしてるよね。だから悠介君のアレとかみてると自分の昔の童貞の頃を凄い思い出してさ、ああいうの結構リアルだね

T.S:悠介もそうだし、雄大もクズだけど自意識の感じとか、ちょっと観てて辛かったりする部分もあったりね。

Taiyaki:まあでも、ああいう子いるよな、と思って

T.S:うん、そうそうそう、自分もそういう部分あるなって思ったし

Taiyaki:あれねー。だって自分がテラスハウス住んだらどうしたら…っていうか最近はそういう妄想してるんだけどさ(笑)僕全然NY編あったら裏方って言うか出たいって言うか*28

T.S:えー、出て欲しい(笑)知り合いから出て欲しいんだよね

 

テラスハウス』はエモい!

Taiyaki:でもまあまあ、こういう業界居るとさ、結構色んな裏話は聞くけどね、『テラスハウス』の。けど、ある程度のリアルさは重視してるとは思うんだよね。そこまでヤラセは介入させてないような作りだと信じたい

T.S:あとやっぱり、部屋に来る前に音声マイクつけるらしい

Taiyaki:まあ、それはそうだよね

T.S:当たり前だけど。そこでスイッチと言うか

Taiyaki:演者としては入るよね

T.S:あ、撮影だなっていうのは皆あると思うけどね

Taiyaki:だって無線マイク無きゃなきゃあんな音声絶対拾えないからさ。風とか強い中でもちゃんと声拾えてるのはマイク取り付けてる証拠。でも撮影する日は決まってるんだよね?

T.S:ああ、そうそう

Taiyaki:だからやっぱあれなんかな?朝行ってマイク取り付けて、一日じゃあこれでお願いします、みたいな。あとワイヤレスマイクってそんなに長いこと電池持たないの。だから絶対に電池交換するし、なんならカメラだってずっと据え置きだったらバッテリー切れるから、機材系は絶対にバッテリーを切り替えるタイミングがある。そういう意味でもその瞬間とかにやっぱどうしても演出とか入れてくんだろうけどね

 

T.S:あとどうしてもね、カメラ入る日入らない日あったら、そりゃ入らない日に色々あるのはしょうがないだろというのは 

Taiyaki:だって週刊誌的な話でも色々えげつない話聞くもんね

T.S:ああ、哲ちゃんのやつ*29とか?あれはまあ本当だろうな

 

Taiyaki:僕は最初『テラスハウス』に観ないで批判して中々のめり込まなかったのは、そんなね、男と女が同じ屋根の下で暮らしてたら、誰かヤリだす奴とか出てくる癖に、性の香りは一切んでしょ、この番組、みたいな感じで偏見持ってたけど、意外と性の香りがムンムンするんだね

T.S:ああ、ただね、それNetflixになってから大分規制が緩くなってて

Taiyaki:ああ、そうだったんだ、テレビ版はないんだ?

T.S:テレビ版の時は喫煙シーンも無くて、結構皆屋上で隠れて吸ってたらしいんだけど、セックス的なのもテレビ版の時は無かったし、Netflixになって大分規制が緩まったというか、それはNetflixになって良かったな、面白いなと思った部分の一つかな

Taiyaki:そっちの方がリアルだもんね、正直言って。ハウス内でカップルが成立したから畳に布団敷いておくとかエロ!って思ったし、あと大志先生と智賀子が付き合った時もクソエロかった*30もんね(笑)

T.S:あはは、まああれは結構演出でもあったけどね

Taiyaki:確かに流石に演出臭いところはあったけれど(笑)でもあんなのね、カメラ撤退したらやり出すじゃない?エビアンと雄哉*31か。あとガイ君とNikiちゃん*32のキスも良かったね

T.S:ああ、あれは良かったね!なんか

Taiyaki:あれは純粋に良かった。…あれを純粋に良かったと言った時点でもう、僕はもう『テラスハウス』に負けた気がするんだけどね(笑)昔だったら絶対に言わなかったこんなの。

T.S:あははは!やっぱエモい瞬間はあるよね。

Taiyaki:エモいよね、テラスハウス』はエモい!

 

総括・『テラスハウス』は凄い「テレビシリーズ」

Taiyaki:良い感じになったな、総括に入ろうかな、早いかもしれないけど。この対談を僕がしようと思ったのは、まあ僕も何回も言ってるしそうだったように、映画ファンってテレビを下に見ることが多いと思うんだよね。

T.S:うんうん

Taiyaki:で、テレビもさ、僕は結構ヤラセ論とか置いておいて、下らない番組とかはもちろんあるし、僕もそういう番組と仕事してて結構フラストレーション溜まるんだけど、だけどテレビはテレビとしてメディアの一個の作品として見れるとは思うんだよね。それこそさっき言った是枝さんとか森達也とか今映画界で一線で活躍してる人っていうのは結構テレビ出身の人ってのはいるわけで、だから『テラスハウス』もそういう「作品」として見れて、で今回この対談をやりたかったのは、こう言うテレビとかそれを下に見る人達にとって「『テラスハウス』なめんじゃねえぞ!」っていう、テラスハウス』は凄い「作品」なんだよ、っていうことをT.S先生を講師として招いて、まあ、魅力を観てない人たちに分かりやすく伝えたいな、と思ってこれをやってたわけなんですけど、それを踏まえて総括すると、どういったことを観てない人たちに広めていきたいかっていうね

T.S:なるほど。ずっと言いたいことばかり話しちゃってたけど…(笑)そうだね、まあでも、一番言われて、ちょっとズレるけど、テラスハウス』って『あいのり』みたいなものでしょ?って言われるのが凄いカチンとくるんですよ。それが一番言われるのが嫌なんですよ。『あいのり』はやっぱりバラエティだと思ってて。恋愛観察バラエティとは言ってるけど、バラエティとして色々テロップ付けたりワイプ入れたり、演出してるわけだけど、テラスハウス』はバラエティとして作ってなくて、やっぱりテレビシリーズと言うか、ショーとかドラマとして作ってるんだよ、ってことですかね。だから、登場人物、キャラクターとして見れるし、続きが気になるし、だからハマってくんじゃないかな

Taiyaki:我々の共通の先輩でさ、面倒くさい映画評論家気取りの方がいるじゃないですか(笑)

T.S:はいはいはい、いますね(笑)

Taiyaki:昔、あの人がFacebookで『テラスハウス』の評論を書いてて、その評論は映画版をあの人が観た時なのかな?その時にあの人は「これはそもそもおかしいのは、住人が入ってきた時にカメラを一切観ないことである」みたいなことを書いてあって。僕は愚かにもそこに共感して「ほら、『テラスハウス』はドキュメンタリーとしておかしいじゃん」つってたけど、そもそもそこが間違えてたって言うか。T.S君の卒論にも書いてあったけど、テラスハウス』はドキュメンタリーじゃなくてあれはドラマ・テレビシリーズだから。だから見方としてはドラマとして観るべきだから、まああれがドキュメンタリー云々っていうのは違うんだよね。だから是枝さんの映画と近いような見方をするべきってことだよね

T.S:そうそう、だからリアルかどうかっていうのはどうでもいいんだよね。で、リアルが垣間見えたら最高って言うか、ドラマの中にリアルが垣間見えるところが面白い。

Taiyaki:今もう、めちゃくちゃ良い言葉を頂いたので、結構まとめとしては素晴らしいと思う(笑)ということで、この記事をどれだけの人が読むか分からないけれど、『テラスハウス』の良さが伝わると良いですね。

T.S:そうですね、ちょっと話色々行ったり来たりしましたが(笑)

Taiyaki:いやいや、素晴らしかったです!どうもありがとうございました!

T.S:ありがとうございました!

 

【Taiyakiシネ漫才シリーズ】

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*1:こういう映画を撮っていました。

*2:TBSテレビ『水曜日のダウンタウン』内の『テラスハウス』パロディ企画で、番組内で度々フィーチャーされる安田大サーカスのクロちゃんと男女6人が共同生活する。第1話から二股をかけるなど、予想斜め上の行動をとり続けるモンスター=クロちゃんのゲスい行動にスタジオ及び観覧席から常に悲鳴が上がっていた。

*3:それぞれモンスターハウスの住人。莉音はクロちゃんの告白を振った後、山崎大雅からも告白されて付き合うことになり、企画唯一のカップル成立となった。

*4:モンスターハウス」の最終回は莉音に振られたクロちゃんが直後に同居人のモデル・蘭に鞍替えし、莉音にプレゼントする予定だった指輪を使いまわして蘭に告白するも振られ、罰として生放送で視聴者投票が行われ、結果としまえんにクロちゃんを22時間に渡って収容して無料一般公開するイベントが行われる予定だったが、予想を遥かに上回る人が殺到して警察が出動する事態となり、2時間でイベントが終了してしまった。

*5:T.S君の論文では槙田雄司(マキタスポーツ)『一億総ツッコミ時代』から参照し、の現代日本社会はツッコミ過多の時代であり、そうしたツッコミ文化を加速させたのはバラエティ番組における「テロップ」の存在だった。テロップはどんな素材に対しても「ツッコミ」を入れることで「お笑い」として成立させてきたが、そうした意味でもテラスハウス』のテロップがない演出法は画期的だと指摘する。しかし、『テラスハウス』もツッコミ文化の流れは組んでおり、一つにはSNS上の視聴者によるコメント、もう一つにはスタジオトークやスタジオメンバーによる副音声というメタ的な視点による「ツッコミ」である。

一億総ツッコミ時代 (星海社新書)

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*6:何度も指摘しているが、これは2019年5月時点での話で、現在では最新の「TOKYO 2019-2020」シーズンも配信開始された。ただし、日本の配信分からは遅れている。

*7:その山ちゃんも今では蒼井優の旦那さんですよ、ケッ!

*8:またしても『一億総ツッコミ時代』によると、現代日本人は「ベタ」な物事に対して「メタ(客観的・俯瞰的)」な態度をとる特徴があるが、T.S君は『テラスハウス』は「『ベタ』なものに対して『メタ』な態度を取ることを能動的に楽しむことができる非常に現代日本的なエンターテイメントだ」と指摘する。ただそれだけで終わらず、更に『テラスハウス』は「ベタ」を純粋に受容する視聴者も数多く存在し、そのような視聴者達がCDやファンブックなどの番組のマルチメディア展開を支えてきた。『テラスハウス』は2010年代以降の20代にとって恋愛ドラマの代用品として受け入れられてきた、とのこと。

*9:東京編終盤の住人である女子高生ミスコングランプリ・永井理子と料理人・寺島速人は明らかに親密な雰囲気を醸し出していたが、年が10歳近く離れて居たこともあり、速人が「妹にしか見えない」と述べるなど恋愛感情をお互いにあくまで否定していた。しかし、実はカメラの回って居ないところで二人が手を繋いだりキスをしたり一緒に寝て居たことがメンバーの告発で発覚し、番組史上に残る大炎上へと発展した。二人の関係を問い詰める食卓での緊急会議は番組きっての名シーン。

*10:軽井沢篇でモデルの谷川りさこと元サッカー選手の福田愛大が番組を盛り上げる為に今後の展開を作ろうと画策していたことが発覚し、女子部屋が『テラスハウス』史上最悪に険悪になる出来事があった。

*11:テラスハウス東京編のメンバー、タレント。『天才てれびくんMAX』の元てれび戦士

*12:テラスハウス東京編のメンバーで、恵比寿マスカッツにも所属していた元アイドル。番組中バーンズ勇気と付き合ったが、現在では破局。また、芸能活動も引退している。

*13:シェリーはハワイ編でのメンバーで銀行員。元メンバーのエリックとデートした直後、ロシア人大学生のコナー(一般人)とキスをするなど、二股行動がメンバーの間で批判されていた

*14:優衣ちゃんとは軽井沢編のメンバー田中優衣のこと。就活中の大学生。当初は彼氏もいたことがない純情キャラだったが、三角関係になって居た男の子が自分に気があると分かると恋に破れたメンバーにマウント取ったり、先述した谷川りさ子に対して番組上の展開を作っていたことを批判していた割に、自分はカメラの回っていないところで福田愛大の家に泊まりに行って色々していたことが発覚する番組史上に残る名問題キャラ。

*15:番組初期メンバー菅谷哲也。初期テレビシリーズにおいて、唯一最初から最終回まで通して出演をし続けていたメンバー。当初は消防士を目指していたが、途中で俳優に転向する。

*16:しかし、この強制卒業イベントは藤井健太郎が大好きな『賭博黙示録カイジ』を明らかにパロディしていた。

賭博黙示録 カイジ 1

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  • 作者:福本 伸行
  • 出版社/メーカー: フクモトプロ/highstone, Inc.
  • 発売日: 2013/07/25
  • メディア: Kindle
 

 

*17:大工かつシンガーの佐野建太のこと。特に番組内で何も起きることなく企画が終わった。

*18:TBSが毎年年末に放送している番組で、年始の収録パートでその年に起きることが予想される事に関するクイズを出し、年末の生放送パートで正解を確かめる。2018年ではクロちゃんが耳の後ろの髪の毛を1本だけ残し、1年でどれだけ伸びるかをクイズにしていた。この番組も藤井健太郎が演出。

*19:もう辞めてますが、色んなことがありましたよ、はい。

*20:番組の名住居人である島袋聖南。トレンディドラマを生き写しにしたような言動をする人で、テレビシリーズ、映画版、軽井沢編と3回も住居人になったことがある他、住居人でなくてもゲスト出演をするシリーズがある。「『テラスハウス』でしか恋愛できない体になっちゃってる」は屈指の名言

*21:ハワイ編に登場する俳優志望の玉城大志のこと。朝から木刀で素振りをしたり、他のメンバーに説教をしたり、新しく入ってきた女性メンバーにすぐ惚れたり、とにかく暑苦しいかつイタい名物メンバーで、ついたあだ名は「ギルティ侍」。ハワイ編終盤では大志が想いを寄せる福山智可子を軸に番組が進行するとなるなど、主役扱いだった。

*22:軽井沢編初期メンバーで料理人志望の新井雄大。あまりの空気の読めなさや、寝るときにパンダのぬいぐるみと寝るなど、共同生活に向かない見てられない痛さが番組を面白くさせていた。

*23:東京編初期メンバーで明治学院大学の野球部だった長谷川慎のこと。入居時は女子メンバー全員から好意を寄せられる好感度の高い男だったが、時が経つにつれ野球の練習をさぼったり、禁煙するといいつつタバコ吸ったり、男同士の約束事を漏らしちゃったり、問題行動が目立った。

*24:東京編中盤のメンバーで女優の斎藤夏美カップルの問題にズカズカ入っていったり、メンバーの失敗談を皆の場でバカにしたり、和を乱す問題行動が目立った。その為についたあだ名は「冬美」

*25:現在のシーズンの初期メンバーで、俳優の松㟢翔平が仕事の価値観で言い争いになったことだったが、T.Sくんも言ってたようにこの時はまだ第2話で序の口で、その後別メンバーたちによりどんどん衝撃の展開が繰り広げられる。やっぱり『テラスハウス』最高!

*26:ハワイ編初期メンバーのモデル兼イラストレーター。彼女は『テラスハウス』での人気をきっかけにマーベル原作のドラマ『レギオン』に出演するなど、世界的に大ブレイクした

*27:ハワイ編初期メンバーのEden Kaiこと鮎澤悠介。シンガーソングライターで、高度なウクレレテクニックを持つ。ローレンとは切ない失恋を経験し卒業。その後現在のシーズンにもにもゲスト出演するが…!

*28:なんだったら現在のシーズンに出たい!

*29:

bunshun.jp

*30:ハワイ編の最終回、見事想いを寄せる智賀子への告白が成功した大志はチュッパチュッパ物凄い音がするベロチューをする。さらに、気を利かせたメンバーが二人より1日早く退去し、そこでも二人はとんでもなくイチャイチャしていた

*31:ハワイ編で成立したカップル、エビアン・クー(ショップ店員)と澁澤侑哉(俳優志望)のこと

*32:同じくハワイ編の佐藤魁(サーファー)と丹羽仁希(モデル)のこと。二人はいい感じになりつつも、付き合うまでには至らなかった