『オビ=ワン』第1話をやっと見たんですが…

 うーむ…。

 

 まあ、元々僕はディズニーが買収してからの『SW』にはかなり手厳しいので、そもそもフェアに観れていないというのはあるかもしれませんが、『オビ=ワン』第1話前のプリクエルを現代の予告編風な編集でまとめた「前回までのあらすじ」風のビデオでいきなり心が離れてしまいました。

 

 その後、開幕すぐオーダー66に繋がる冒頭でしたが、手ブレ撮影の忙しなさがあれだけ悲劇的だった『シスの復讐』のオーダー66を軽薄な前座に落とし込んでしまった印象があるんですよね。オーダー66はSW世界でも一大事な出来事でもあるため、『クローン・ウォーズ』S7でも『ボバ・フェット』でもかなり慎重かつリスペクトを込めて丁寧に描かれていただけに、まずこの描写が残念でなりませんでした。

 

 また、これはスピンオフが全盛期となった今更言えたことではないかもしれませんが、そんなに物語の空白を埋める必要があったか?というのも引っかかるところではあります。別にオビ=ワンが『シスの復讐』以降、『新たなる希望』まで大人しく隠居生活を送っていただけでもいいじゃないですか。というかむしろその方が味わい深さが出ると思うんですけど、そうはさせずにベン・ケノービすら働かせるのがディズニー帝国(資本主義)の恐ろしいところと言いますか、実際に本エピソード内でオビ=ワンがブラックな労働を強いられている描写がありまして、なかなかにメタなシーンだと思いました。

 

 少し話は脱線しますが、『シスの復讐』公開時、リーアム・ニーソンが参加したというニュースが流れまして、「クワイ=ガンが霊体で復活してヨーダに霊体化を教えるのでは?」という噂があり、僕もクワイ=ガンの再登場にワクワクしたものの、結局のところそれを匂わせる描写はありましたが、クワイ=ガンの出演シーンは全カットとなりました。当時は残念がっていましたが、今考えるとこの選択は観客の想像力を刺激する結果となり、ルーカスの何を見せる・見せないかの選択センスは秀逸だったと思います。

 

 とはいえ、毎回同じことを繰り返している気がしますが、第一話だけ観たって何も分からないので、残りのエピソードも慎重に視聴していきたいと思いますが、久しぶりのユアン・マクレガーの再演を心から楽しめていないのが非常に残念であります。

 

 ただ、今のところ一点だけ褒めることがあるとすれば、亡きあの方の面影をハッキリと重ねられるあの子のキャスティングはバッチリだったと思います。横顔とか時折ハッとさせられるんですよね…。