未来予想図

 これ、今年1月25日に出た記事を何故か今日発掘したんですが、公衆衛生学を専門としている国際医療福祉大学の和田耕治教授が提示した未来予測の正確さにビックリですよ!

シナリオ1「国内のある地域で複数の感染者が報告される(流行初期)」

略)

 

 09年の新型インフルエンザの際には、初期の感染例は個人情報や所属(学校名や企業名)が特定され、誹謗(ひぼう)中傷がネット上に書き込まれたりしました。ある学校では、生徒の安全確保という面で学校を休校にしないといけない事態にもなりました。タクシーに感染者が乗っていたと報道され、「どのタクシー会社か」といった執拗(しつよう)な問いが自治体に対して行われたこともありました。

 

 ここでの教訓は、自治体はあらかじめ、感染者が発生した際の個人情報の扱いについて確認しておくことです。医療機関も職員の情報管理を徹底すること。そしてメディアやそれを見る市民は、できるだけ冷静になっていただきたい。11年前に起きたことを、令和の時代には繰り返したくはありません。


 感染者の対応をした医療機関への風評被害もありえます。感染者を診療したことが伝えられると、一般の患者の受診者が一時的に減り、経営にも影響します。医療従事者やその家族は、感染源になるのでは、と偏見にさらされます。

 

 特に初期は、医療従事者も不安の多い中で診療にあたっています。医療従事者を大事にしないことには感染は抑えられません。

シナリオ2「経済活動に影響がでる」


 これまでの重症急性呼吸器症候群SARS)やエボラウイルス感染症などの感染拡大により株価が下落するなどがありました。また、15年に韓国で中東呼吸器症候群(MERS)のアウトブレークがあった際には、韓国の国内総生産が消費の低迷により6年ぶりの低成長となったそうです。

 

(中略)


 また、マスクの買い占めなどがあれば不安になって、必要以上に買ってしまうようなこともあるかもしれません。しかし、一般市民の方はN95マスクといった高性能マスクは不要です。あったとしても正しく使えないことが多く期待される効果が得られません。


 経済への影響をどのようにしたら最小限にできるかも、皆で考えておきたいものです

 

 未来予想図というか、過去に起きた出来事から何が起きるか予見しただけですが、1月時点でこれほど正確に予測できたのに、教訓を全く活かせてないあたり人類は流石です!ちなみに、シナリオ3は「オリンピックは中止した方がいい?」とのことですが、こればっかりは来年にならないと分かりません*1・・・・・・。

 

 なお、COVID-19パンデミックの様子を不気味なまでに正確に予測した映画として、今年は『コンテイジョン』に注目が集まりましたね。人類は過去何度かパンデミックを経験しているだけに、ある程度は予測がつきやすい題材なんでしょうね。困ったもんです。

コンテイジョン (字幕版)

コンテイジョン (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 

*1:前は僕は東京五輪反対はだったけれども、今では希望的な意味で、オリンピック開催できるくらい状況が改善されるんだったら是非ともしてほしい。が、結構絶望的でしょうね。というか、政府も東京都もIOCもオリンピックやる気あるのは結構なんだけど、だったらやるならやるで本気出してもっとこう、色々やれよ!