今日テキトーにApple TVを弄っていたら、衝撃的な誤字を目撃しました。
ちょっと信じられない場所で誤字を起こしている pic.twitter.com/0mvqirwb9R
— Taiyaki a.k.a ヒロキ (@HKtaiyaki) 2022年4月11日
サムネで堂々とタイトルを間違えるとかある???と目を疑っていると、どうやら配信元のAmazonがやらかしていることに気がつきました。
それにしても、このサムネイルを作成した時点で何かがおかしいとか誰一人としてAmazon社員は気がつかなったのか?
しかし、実はこんなのまだまだ序の口で、試しに本編を再生してみたら更に驚愕的な疑惑が浮上しました。
信じられなさ過ぎて、本編を確認したら一応「コービー」になってたけど、名前と苗字の間に中黒はなく、更に字幕では通常つけない句読点もある。それ以前にこれ、訳し方が相当変なので貰ったスクリプトを単に翻訳ソフトに通しただけで、一切人間の目で最終チェックしてないだろ、これ! https://t.co/yy4yQaGR7p pic.twitter.com/TS1CNS2twG
— Taiyaki a.k.a ヒロキ (@HKtaiyaki) 2022年4月11日
そう、あまりにも字幕が不自然で、字幕の一般的なルールが守られていないばかりか、日本語として文章が成立しておらず、どこからどう見ても機械翻訳を使っているとしか言いようがないクオリティなのです。
神戸は当然の如く登場し、まるで英文法の語順でそのまま日本語に訳したかのような文章で…
通常字幕のルールにおいて「、」の代わりに半角スペースを空けるが、それ以前にカタカナを羅列するだけなので読みにくかったり…
「他の7人;a 野球コーチ、パイロット、」とか最早誤字脱字とかの次元を超えていたり…
わざわざ言うまでもないかもしれませんが、自分で買い付けておいたコンテンツなのに、この扱いはちょっと酷すぎます。このドキュメンタリーはコービーの事故を扱ったもので、コービーやジジ、犠牲となったヘリの搭乗者全員に対して最大限のディスリスペクトになっているのは当然として、ただでさえ日本語で見れるNBAの映像コンテンツは数が少なくて貴重なのに、とてもじゃないですが日本のファンが満足に鑑賞できる代物ではありません。
そしてこれが僕の最大限の懸念なのですが、このやっつけ作業が本作に留まっていない恐れです。多分多かれ少なかれ、同じように字幕を翻訳ソフトに任せっきりでまともに人間の目で監修を行なっていない作品はいくつかあると思います。
Amazonは国際企業なので、日本語に限らず他の言語圏でもきっとあることでしょう。更に、おそらくあまりにもコンテンツが多いのでAmazon自体がこの実態を把握しきれていないのかもしれません。もちろん、メジャーな作品ではこんなポカはしないと思いますが、一般のお客さんの目に届きにくいマイナーな作品=一々翻訳にお金をかけていられない作品でこうした雑な仕事が常々行われているの可能性があります。
そもそも、これはAmazonに限った話じゃないですが、配信サービス全盛期に入ってから、ストリーミングで鑑賞する作品の字幕の質は劇映画やテレビに比べて圧倒的に低いです。例えば、僕が文句を言いまくっているNetflix作品も誤訳が散見されます。
前からイライラしてたんだけど、Netflixの字幕ってやっつけ仕事過ぎない?『ストレンジャー・シングス』S3観てるんだけど、「flayed」を「フレイされた」って訳して分かる人いるの? pic.twitter.com/0wX6Mm6r5U
— Taiyaki a.k.a ヒロキ (@HKtaiyaki) 2019年8月16日
今年初めに観たケン・チョンのスタンダップ・コメディライブも、司会がケン・チョンの作品紹介をして「Crazy Rich Asians(『クレイジー・リッチ!』)」と叫んだところを「リッチなアジア系のみんな」と呼びかけに訳してたのなんて絶句した。この映像も『CRA』のジョン・M・チュウが監督してるのに! pic.twitter.com/iAFkuhnKrN
— Taiyaki a.k.a ヒロキ (@HKtaiyaki) 2019年8月16日
『UNTOLD: パレスの騒乱』また酷い誤訳を発見。「ゲーム6で敗退した」というところを「6点差で負けた」と訳していた。調べたら当時の結果がすぐに出てくるんだけど、もう嘘ついてるじゃん…。 #Netflix字幕 pic.twitter.com/xAOwCSC6Cp
— Taiyaki a.k.a ヒロキ (@HKtaiyaki) 2021年8月16日
これに関しての見解を述べると、各配信サービスが競争の中で他社よりも多くの映像コンテンツを獲得しようとしているので、視聴可能な作品数の圧倒的物量に比べて、翻訳者の数と字幕制作にかけられるお金が全く釣り合っていないんですね。人も時間も金もないので質よりも量が優先されてしまい、最悪のケースこの『神戸ブライアント』のように本編の字幕もポスターのタイトルまでもがAIが手がけるというディストピアが現実に訪れているのです。
各配信会社は作品を買うのは良いですけど、ちゃんと観客に届けるまで責任持って面倒を見てほしいですね。ちなみにですけど、昔BD/DVD界には「須賀田昭子」という曰く付き案件もありました。
『ニューヨーク1997』のBD、字幕が酷すぎる。誤訳とかそう言うレベルじゃなく、打ち間違いがある。「p車を走らせ過ぎだ」や「pあなたの時間を少し」のように、何故かpが混ざる。調べたら須賀田昭子という人が担当だが、この須賀田昭子は字幕界のアラン・スミシーと呼ばれるほど曰く付きだった
— Taiyaki a.k.a ヒロキ (@HKtaiyaki) 2014年3月20日
こうした字幕界の闇を見ると、戸田奈津子はまだマトモだったんだなぁと…。まあ、ナッチ語も許す訳にゃいかんのだ!