アフリカと音楽

 前にも書いたけど、アフリカには日本の中古車がめちゃくちゃ流通している。これは最近また撮った路線バスの写真。

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 いくら日本車は頑丈とはいえ、年季がかなり入った車だらけなので基本的にどこかが壊れている。その中でもACが壊れている可能性は特に高いが、多分優先度が低いからだろう。暑ければ窓を開けて涼めばいい。今僕は南半球の国ばかり訪れていて現在冬で夜は寒くなるけれど、10度を下回ることはあまりないのでちょっと冷えたら少し着込めばいい。高い金を払って贅沢な機能であるACを直すくらいなら、他のパーツを優先する。

 

 ここでまた思い出すのは『マッドマックス 怒りのデス・ロード』だ。ちょうどメイキング版も読んだばかりだが、あの映画に登場する数々の魅力的な改造車には必ず意味が施されている。デザイナーがそれぞれポストアポカリプスを生き延びるにはどういう機能が必要なのか、といことを考えて作業にあたったからだ。そんな世界でもACを直すウォーボーイズはいないだろう。*1

 

 ただ、ひとつ興味深いのは、どの車も音響設備だけはしっかりしているのである。街を出ても爆音で音楽を流して通り過ぎる車は多い。これは僕がタンザニアで乗ったバスのスピーカーの写真。ワイヤーが剥き出しなのがまたスピーカーを調整している様を想像させる。

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 そういや、ある村の青年に泊まらせてもらったときともスピーカーの音響システムだけはしっかりとしていた。音楽がアフリカの社会や文化的に生活必需品であることが垣間見える瞬間でした。

 

 どうでもいいけど、何故か今乗ってるバスで『カンフー・ハッスル』流してるんだよな…。そこそこウケてて、チャウ・シンチーの笑いは世界共通なんだと軽く感動したね!

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*1:イモータン・ジョーの車なら直してるかもしれないね!