映像技術を「あかんこと」に使う時代

 

 昔NYでコーディネーターをやってたとき、大阪のTVディレクターと仕事をしたことがあった。いい意味で関西のおっちゃんらしく、熱くて人情味の溢れるディレクターで僕が大好きな人で、なによりもそのおっちゃんは元々映画が好きで映画監督を目指していて、とても趣味があった。そのおっちゃんが話していた話で忘れられないのは、ISISの話。

 

 「ある日ニュース見とったら、ISISのプロパガンダ動画が出てきた。プロの目から見て、ハッキリ映像の技術や文法・作法を学んだヤツが作った動画やった。100年も超える映画の歴史の中で磨かれた映像技術を、あかんことに使うヤツらがおるってのが、悔しくて涙が出てきたわ。*1

 

 今はフェイクニュースの全盛期だ。YouTubeTikTokの隆盛もあり、特別映像を学んでいなくてもこうした「あかんこと」に映像技術をいとも簡単に使える時代になってしまった。コロナ以後全く会ってないけど、あのおっちゃん、元気にしてるかな。

 

 

*1:関西弁はChatGPTに翻訳して作ってもらいました。おかしかったらごめんなさいね!