『デューン 砂の惑星 Part2』見てきたんだけど…

 いやー、僕はやっぱりドゥニ・ヴィルヌーブが苦手ですね…。なんで苦手なのかずっと考えてたんだけど、おそらくそれはドゥニが生粋のビジョナリストだからだと思うんですよ。ドゥニには確固たるビジョンがあり、またそれを壮大なスケールで表現する才能には長けている。が、そのビジョンに固執するあまり、各シーンが有機的に繋がっておらず、それが淡々とした印象に繋がってしまうんですね。

 

 例を挙げるとサンドワームを乗りこなすシーンなんですが、あれも『アバター』のトルークマクトになるシーンをついつい思い出してみてましたが、やはりキャメロンはトルークマクトがなんなのか、なぜナヴィ族を率いるのにトルークマクトになる必要があるのか、映画を通して段階を追って説明し、いざ主人公が困難に直面した時にトルークマクトになるからエモーションが生まれてカタルシスを得るんですが、こうした積み重ねが『デューン』には無いんですね。

 

 もう全部ドゥニが宗教画のように全てを壮大に描くことに集中しているのですが、画と画の間に繋がりがあまり見えないから興味が持続できないんだな、と思ってみてました。はい。