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戦い続けよ/『レヴェナント:蘇りし者』★★☆

 先日のゴールデングローブ賞で見事ドラマ部門作品賞・主演男優賞・監督賞を受賞した『レヴァナント:蘇りし者』を鑑賞。監督はアレハンドロ・G・イニャリトゥ、撮影監督はイニャリトゥと前作『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』でも組んだエマニエル・ルベルツキ、音楽は坂本龍一。主演は2013年の俳優休止宣言以来の復帰作となるレオナルド・ディカプリオ、他にディカプリオと『インセプション』でも共演したトム・ハーディが出演。

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 1823年、アリカラ族の襲撃から逃れるアメリカ人毛皮狩人の一向だったが、その一員のヒュー・グラス(レオナルド・ディカプリオ)は道中で熊に襲われ、瀕死の重体を負う。狩猟仲間の一員、ジョン・フィッツジェラルドトム・ハーディ)は移動の足手まといとなるグラスを置き去りにしようと主張するも、グラスの先住民族との間の息子であるホーク(フォレスト・グッドラック)に反抗される。口論の末、ホークは殺され、フィッツジェラルドは逃亡する。置き去りにされたグラスは一命を取り留め、フィッツジェラルドへの復讐を近い、猛威を振るう大自然とのサバイバル勝負に挑む。

 

 本作は何と言っても、ルベルツキとディカプリオである。『ゼロ・グラビティ』『バードマン』でもその驚異的な手腕を遺憾なく発揮してきたルベルツキだが、本作でも例えば冒頭の襲撃シーンで自由自在に被写体を切り替える長回しや、自然光のみを使い広大な雪原の恐ろしさと美しさを同時に内包する撮影など、メイキングが気になるような撮影術を駆使している。

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 一方、ディカプリオは「息が続く限り戦い続けろ」というセリフ通り全身全霊のこもった演技で、その気迫がロケ地の気温と共にスクリーンを通して観客にビリビリと伝わって来る。リアリズムを追究した撮影と鬼気迫る演技による見事なコンビネーションで、それだけで見ごたえのある作品にはなっている。しかし、逆に言うとイニャリトゥ監督の前作『バードマン』と同様、「凄い映画だ!」とは思うもののそれ以上でもそれ以下でもなく、賞レースにはもってこいの作品だとは思うが、例えば自分のベストになる作品ではないな、というのが正直な所。

 

 とはいいつつも、繰り返しになるが今回の執念を燃やすディカプリオはやはり凄まじい。『ジャンゴ 繋がれざる者』や『ウルフ・オブ・ウォールストリート』で実現できなかった念願のオスカーを今度こそ獲得して欲しい!と思ったところで入ってきたこのニュース。

www.nikkansports.com

 米国時間の10日夜に開かれたゴールデン・グローブ賞授賞式で、主演男優賞に輝いたレオナルド・ディカプリオ(41)が、テレビ部門で主演女優賞を獲得したレディー・ガガ(29)をディスったとして注目を集めている。

 受賞者として名前が呼ばれたガガはステージへと向かう途中、自分の席で談笑していたレオにぶつかった。この瞬間、レオがガガに向かってなんともいえない皮肉な表情を浮かべた映像が、ネット上で広く報じられた。レオはその後、米情報番組エンターテインメント・トゥナイトのインタビューで、この時の映像を見せられ、苦笑い。「一瞬、何が通り過ぎたのかわからなかっただけだよ」と釈明していた。

 しかし、ガガの関係者が米情報サイトRadarOnlineに明かしたところによると、ガガの婚約者テイラー・キニーが未来の妻がバカにされたことに激怒。授賞式後のパーティーでレオに対面し、「失礼なだけでなく、プロフェッショナルではない」として、ガガに謝罪するよう迫ったという。ところが、舞台裏で起きていたのはそれだけではなかった。ガガの関係者によると、なんと、ガガはわざと、レオにぶつかったというのだ。

 関係者は、「レオは授賞式が始まる前から、ガガの悪口を言いまくっていた。ガガには候補になる資格もないと思っていたようで、このことは、ガガの耳にも入っていた。ガガの名前が受賞者として呼ばれた時も、レオは遠くの席の人たちにも聞こえるほど大声で、ガガのことを嘲笑していた」と語っている。ガガは受賞の感動的な瞬間を邪魔させないよう、わざとレオにぶつかり、黙らせようとしたようだ。

  町山さんが毎年解説しているけど、アカデミー賞は基本的に業界人の投票によるからこれは今度こそオスカーを狙うディカプリオにはこれがニュースになってしまったことは手痛い失敗。基本的に性格が悪いよ!とりあえず、今年のオスカーも見逃せないね。