さあ、いよいよ今年も残すところあと2日。例年通り明日今年の映画ベストテンを選びますが、今日は前哨戦である恒例のコメディ映画ベストテンを発表します!あくまで「コメディ」映画のベストテンであることがミソなんで、明日のベストテンでは入れ替わってるかもしれません。
【2018年コメディ映画ベストテン】
- カメラを止めるな!
- クレイジー・リッチ!
- Instant Family
- ゲーム・ナイト
- 女王陛下のお気に入り
- Blockers
- アントマン&ワスプ
- mid90s
- TAG
- オーバーボード
【解説】
コメディ映画は劇場で観るだけで面白さ倍増だが、まさか家で一人で深夜に観ててもあんなに声を上げて笑うとは思わなんだ。だからこそ劇場で観れなかったのが心底悔やまれるが、逆に言えばそんなハンデを追いながらもこれだけ笑えるってことで、コメディ映画として最強なので、文句なしの第1位!
②は①とは逆に、ほぼ満員で観客全員ゲラゲラ手を叩いて笑った劇場体験が最高過ぎて、僕は多幸感のあまり号泣してしまった。これを書いては今だって当時のことを思い出して少し涙ぐんでしまっている…。
③は血を繋がってない家族関係をずっと描いてきたショーン・アンダースの真打。養子を迎える決断をしたある夫婦が、まさかの3人姉弟を迎えることになり、地獄の共同生活が始まる監督の実話を基にしたコメディ。ただ単に子育てするだけで大変に違いないのに、血の繋がってない子どもを育てる心労の極みだろうが、それを乗り越えた先に形成される家族模様に号泣しました。でもただ泣けるだけじゃなく、親子ゲンカ描写も腹抱えるほど笑えて下品なので、アメリカンコメディの強みはこういうところだよなぁと感心した。
④はもしデヴィッド・フィンチャーがコメディを撮ったら、って感じの映画で、ギャグが全て伏線になっている脚本は巧みで映像はスタイリッシュで編集も手際良くて惚れ惚れしました。監督したジョン・フランシス・デイリー&ジョナサン・ゴールドスタインコンビが手がけた『スパイダーマン:ホームカミング』の脚本も素晴らしく、この二人の監督次回作『The Flash』も楽しみで仕方がないです。
⑤はヨルゴス・ラティモスの意地の悪い笑いが炸裂していて最高。首が痛くなるくらい全編ローアングル、魚眼か!ってくらいの広角レンズの使用も面白かったんだけど、ヨルゴス・ラティモス作品には毎回手コキが出てくるのが気になるところです。この監督相当どMだと思います。
⑥高校卒業を控えた娘たちがプロムの夜のノリで処女を捨てようとするのを3人の親たちが阻止しようと奔走するコメディー。ちょっと前までの童貞コメディを男女逆転させたような内容だが、やはりセス・ローゲンとエヴァン・ゴールドヴァーグが自分たちの会社ポイントグレイを通してプロデュースしていた。主人公の三人娘のうち一人はインド系、一人はレズビアンなんだけど、別にそれが当たり前のこととして描かれているのはアメリカン・コメディというジャンルが如何に先進的なジャンルか物語っている。
⑦は恐らく『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』で傷付いた全マーベルファンの心を癒したであろうそのライトさが味。『インフィニティ・ウォー』の後に⑦を出すマーベルのプランニング力も凄いが、僕はやはり監督のペイトン・リードや自ら脚本まで書いたポール・ラッドらコメディの作り手に依るところが大きいので彼らに最大の賛辞を送りたい。
⑧ジョナ・ヒル初監督作ということで注目していたが、やっぱりほろ苦いブロマンスの話になっていた。それよりも僕がショックだったのは、我々が子供時代を過ごした90年代はもはや郷愁の時代だということだ!
⑨は30年間本気で鬼ごっこを続けてきた大人たちを描くコメディで、ジェレミー・レナーが撮影初日で両腕を折ってしまった為に、ジェレミー・レナーのギプスを巻いた腕が全編CGに置き換えられてしまった曰く付きの作品。④もそうだけど、一見こういう荒唐無稽な話をまともに1時間半の映画にしてしまうのもアメリカンコメディの技量の高さだと思う。
⑩は今日ハワイに来る飛行機内で観たばかりの作品だが、飛行機内でゲラゲラ笑ってしまったのでベストに入れた。メキシコの大富豪が事故で記憶を失ってしまい、貧乏家族に利用されて偽装結婚する羽目になるが、ギリギリの生活を送る貧乏人の生活や低賃金で重労働させられているメキシコ人と過ごすことで態度が変わっていく素敵なお話。3児の母のアナ・ファリスが超魅力的!
コメディ映画なので日本未公開作が多いですが、最初に書いたようにコメディ映画こそ劇場で観るべきなので日本でも公開されますように。ソフトや配信スルーでも是非手にとってみてください。では明日の2016年ベストテンでまた!
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