クソ映画を撮りました

 今年のTikTok TOHO Film Festival 出品用作品『Mission: Flush』を撮りました!本日無事に公開・出品できましたので、こちらにもシェアしますね。

 

 実は『Mission: Flush』も『ミッション:うんポッシブル』も嫁さんが考えた案でしたが、後者は気に入ったがもののあまりにも直接的すぎるので、YouTube用タイトルとしました。正式タイトルは『Mission: Flush』です。

 

 2021年度と2022年度にTikTok TOHO Film Festivalでファイナリストに選ばれまして、今年で3年目になりますが、この映画祭はすごくエネルギーを使うので、毎年一緒に撮っている相方のトマゾーくんと「今年で最後にしよう」という合言葉で制作に臨みました。いわば引退作ですが、引退作なのにウンコが漏れるか漏れないか、というあまりにも下らない作品をとってしまいましたが、しょうがないじゃん!だって他に思い浮かばなかったんだもん!

 

 今回はトマゾーくんが母国のイタリアに帰っているので、「リモートで日本とイタリアでお互い撮れる映画はなんだろう?」と打ち合わせして、スパイ映画がいいんじゃないかって話になりました。イタリアの美しい風景などスパイ映画にぴったりだったと思いますが、僕が仕上げた脚本を見て「これだったらイタリアで取る必要ないんじゃない?」という話になりまして、結局オール日本ロケとなりました。ただし、今回もトマゾーくんには編集で入ってもらいまして、仕上がりのテンポ感やセンスなどは流石だと思いました。ちなみにですが、大腸の舞台が浅草なのはウンコのビル(アサヒビール本社)があるからです。それだけ!

 

 なお、去年審査員だった樋口真嗣監督が講評会で「みんなスマホで撮ってなくてガッカリした」と述べていらっしゃったので、そのアンサーとして今回は全編をiPhone 14 Proをわざわざレンタルして撮影しました。しかし、今出品されている作品を見てみると普通にミラーレスカメラなどで撮った映像ばかりで、なおかつ今年は樋口真嗣監督が審査していないので若干不安になりましたが、これでいいのだ!

 

 あと、今回特に意識していたのは「なるべくプロフェッショナルに撮る」ということでした。僕もいろんな現場に行きまして、そこで学んだことを今回実践し、きたる長編映画の制作のための練習試合のような気持ちで臨みました。なるべくそれぞれの分野でスタッフは雇い、道路許可申請までちゃんとやったので、この映画内で写っているほとんどのロケーションは警察署や行政、地元住民などから許可が降りた上で撮影しています。今までのコントや自主映画はゲリラでやることが多かったですが、許可申請は意外と難しいものではなく、しかも許可が降りると堂々と撮影できるので、すごく落ち着いて撮影できるのでメリット尽くしで、勉強になりました。

 

 また、僕が本当に今回楽しかったのは才能あふれるスタッフの皆さんとのコラボレーションで、例えばメイクさんは一人何役も演じる僕のヘアメイクプランを考えてくれたり、衣装さんは現実・脳・大腸それぞれテーマで色を選んで衣装コーディネートしてくれたり、僕が余裕ない時は助監督が僕の演技をつけてくれましたし、カメラマンは注文以上にカッコいいショットをいくつも撮ってくれました。僕はもともと多くの人の意見を取り入れるのが好きなタイプの監督ですが、映画作りの真髄は総合芸術なんだな、と改めて実感した次第です。

 

 今回、流石にウンコの映画だしちょっとどうなんだろう?と自分でも思うところはありましたが、幸いなことに見た人見た人が笑ったと言ってくれたので自信になりました。TTFFの引退作なのでもちろん今年もファイナリストに選ばれたいところですが、仮に漏れたとしても悔いはありません。ウンコだけに!それ以上に創作意欲が湧いてまた次回作に着手したいと思いましたので、是非みなさんには暖かく見守っていただけたらと思います!

 

 ちなみに、このサムネ、一人でデザイン案を思いついた段階で爆笑しながら作りました。