憤り

 アフリカ帰りで謎の腹痛にうなされながら、命に関わる二つのニュース。

 NHK連続テレビ小説で主演経験のある、広瀬すず(25才)、杉咲花(25才)、清原果耶(21才)。そんな旬の演技派女優3人が主演する映画が、予期せぬ事故によって“公開危機”に陥っているという。壮絶な事故が起きたのは、撮影が順調に進んでいた6月初旬のことだった。

「地方でのロケを終えた帰路のことでした。監督やプロデューサーが乗り込む6人乗りの車が都内に向けて走行していたところ、対向車線を走行していたトラックが突然、車線をはみ出してきたそうです。車は避ける間もなく、トラックが車両の右側に衝突。右側の座席に座っていた3人が大けがを負いました」(前出・映画関係者)

 けがを負ったのは、TBSに所属する土井裕泰監督(59才)、車のハンドルを握っていたプロデューサー、カメラマンの3人だった。

(筆者による抜粋)

 

 このニュースを読んで酷いと思ったのは、「車のハンドルを握っていたプロデューサー」という部分だ。今回の事故は対向車線を走行していたトラックが突っ込んできたとのことだが、邦画の現場で連日疲れも溜まり、連日睡眠不足が続く中、予算を削減して車両部(ドライバー)を雇わずスタッフ自らが運転している様子が想像つく。

 

 僕も去年参加した映画の現場で、僕含むスタッフが東京⇔島根感を運転させられていた。連日睡眠時間は3時間もなかったと思う。制作打ち合わせの段階で「車両部いなくて大丈夫ですか?」と提言をした記憶があるが、うやむやにされた。しかも1週間相部屋で、そんな環境で誰が長距離運転できるほど休めるって言うんだ。軽傷で済んだが、現場では実際に事故も起きた。

 

 人の命を危険に晒す危険性があるくらいなら、そんな予算や日程を組むべきじゃないし、食う曲そんな映画は作られるべきじゃないし、そうならないようにするのがプロデューサーの仕事だと思う。『告白』で若い制作進行の男の子が自ら運転する車両でトラックに突っ込んだ事故もあったね。あれから何も業界は学んでいない。

 

 もう一つの命に関わるニュースはこちら。

 

 まだ事件が起きたばかりで、自殺の動機も分かっていない中なので、憶測は控える。それでも生前のryuchellさんへの誹謗中傷は目に余るものがあった。アクセス数稼ぎのために彼の炎上しそうな一挙一動を取り上げて炎に薪をくべたコタツ記事も同罪だと思う。ryuchellさんほどではないが、僕もこのブログやTikTokYouTubeで稀に心無いコメントが来ることがあるが、他者を叩くいっ時の快楽のために滑らせる指の矛先に、傷つく生身の人間がいるということが分かっていないのが不思議でならない。

 

 そして現在は犯人探しがTwitterで行われ、誹謗中傷をしたアカウントに誹謗中傷が殺到していると言う地獄絵図。インターネット民は木村花の事件から何も学んでいない。ご冥福をお祈りします。