2018年映画ベストテン

 遂に2018年も終わりを迎えつつあり、当ブログでは今年のベストテンを選ぶ日が訪れました。2018年は偶数だし数字の並び的には気持ちの良いものでしたが、個人的には仕事は多忙で世の中もバカで強欲な連中ばっかり政治や経済を回す層にいて良くなる気配が無いもので本当に嫌になっちゃいますが、なんとなく自分のゴールに対する進路はぼんやり見えてきた年となりました。来年は色々とチャレンジしていく年にしたいですね。

 

 さて、今年僕は95本の2018年製作新作映画を観ました。なんとか昨年と同水準を保つことができましたが、この2週間でラッシュしてなんとか並ぶことができた、というのは正直あります。今年は疲れや忙しさを言い訳に「今日はいいよね…」と観る予定だった映画を先延ばしにした結果、観たかった映画が観れずに上映が終わってしまった、というパターンが数え切れないほどあったので、来年からはせめて自分だけには言い訳しないように頑張りたいと思います。

 

 はい、前置きはこんなところでいいですよね。さっさと次いけよ!という声が聞こえてきそうなので、今年のベストテンを見ていきましょう!

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▲今年のイメージキャラクター、笹原芳子さん。アツアツやで!

 

【特記事項】

  • 2018年12月31日までに僕が鑑賞した作品のうち、今年劇場にて公開・または配信された新作映画95本が対象。よってリバイバル作品や名画座上映は含まれない。
  • Twitterに載せた★の数、上半期ベスト&ワースト、コメディ映画ベストテンとは評価が違う作品もあると思いますが、その時々の気分に左右されるのでご了承ください。

【2018年映画ベストテン】 

  1. クレイジー・リッチ!
  2. カメラを止めるな!
  3. ミッション:インポッシブル/フォールアウト
  4. アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
  5. ヘレディタリー/継承
  6. グリーン・ブック
  7. 運び屋
  8. クリード 炎の宿敵
  9. ボーダーライン/ソルジャーズ・デイ
  10. レディ・プレイヤー1

【解説】 

 当ブログでまさかの恋愛映画が第一位!でも仕方がない、昨日も書いたけど*1満席のタイムズスクエアの大スクリーンで多種多様な観客たちと手を叩いて笑った①は今年最高の映画体験だったから。絶対にあの映画体験を超えられないから本作を見返したくないほどだ。そしてこの映画はやはりハリウッドにしか作れないアジア人映画、というところに意味がある。なお、同じくアジア人キャストだった『search/サーチ』や本作でハネたオークワフィーナが出ている『オーシャンズ8』は本作に吸収合体されました。 

 

 

 僕が観る前からSNSで大盛り上がりだった②の評判も本作の特殊な構造は既に聞いていて、むしろ聞きすぎていて「皆褒めすぎなんじゃないの?」と穿った気持ちで観始めたらそれでもビックリした面白さ。ただ、僕はそういった技法よりも、シンプルにこの映画が映画作りに命をかける負け犬たちの戦いだったことに胸が熱くなったし感動したのだ。 

 

 そして③にも映画製作に命をかけるトム・クルーズの走ったり飛び降りたりする姿にただひたすら感動する他ない。というかもう、スタントありきで脚本そっちのけで映画撮っててバカなんじゃないかと思う。でも如何にそのバカさが映画界にとって尊いものなのか分かってない人が多すぎる。もっと皆ありがたがって観るべし! 

 

 最近のマーベル映画には正直複雑な心境を抱いていたが、しかし10年間積み上げたものを平気でぶっ壊した④の豪快さには感服したし、やはりマーベルが現代のエンタメ業界の先頭を突っ走っているだけのことはある。10年間観続けて来てよかった。

 

 ホラー映画を見始めたのはここ5年だけども、素人目にも明らかに⑤は格が違い、ホラーというジャンル自体が本作以降変わっていくだろう。これを劇場で観れたことは後世に自慢していきたい。

 

 

 時勢柄、今年は『BlacKkKlansman』『Sorry to Bother You』『The Hate U Give』と黒人が受けている不当な差別を描いた映画が多かった。しかし中でも⑥は良い意味で最もライトで説教臭くなく、悪戯に人種的対立も煽らない。異人種間融和というか見知らぬ人と友達になるのに最も必要なのは相互理解、という超基本的で当たり前のことをどストレートに描き、しかも変にギャグでお茶を濁さないのも素晴らしい。そして今気づいたけど、僕はなぜか本作を昨日のコメディ映画ベストテンで選び忘れている…。ピーター・ファレリーの新作だったのに。

 

 今日観たばかりの⑦には、イーストウッドが人生のまとめに入っている凄みを感じた。麻薬の運び屋の話なのにどこか牧歌的で、イーストウッドは仙人の境地になってしまったんだと確信した。イーストウッドもこれから新作がどれだけ作られるか分からないので、もっと皆ありがたがって観るべきだと思う。

 

 ⑧に困るのは、ただでさえベースとなるクリードのドラマもしっかりしてるのに、イヴァン・ドラゴ親子のドラマも丹念に描いてしまうので、登場人物の誰も彼もに感情移入してしまって泣いちゃうことです。寒々とした北国の薄ら青い空で、貧乏くさい日雇い暮らしをしながらグレーのセーターとビニーハットで黙々と走るヴィクトル・ドラゴの姿は完全にロッキーと被るので、そんな奴を憎める訳がないじゃないですか…!

 

 ドゥニ・ヴィルヌーヴの『ボーダーライン』はそこまで好きじゃなかったのに、続編の⑨は容赦の無さに惚れ惚れしました。「どうせ映画なんだし、この後こうなるでしょ」という観客の希望的観測を悉く外してくる恐るべき映画。これだけアンチクライマックスなのにカタルシスを感じる作品も珍しい。

 

 

 

 まさかの⑩枠*2が今年はスピルバーグですよ。「俺は⑩で行く!」

 

 

【2018年このモーメントが最高だった!ランキング】

 毎年とりあえず10本選んで観るものの、結局10本に絞りきれずなんだかんだ特別な括りを設けたベストテンを作っていますが、今年はベストテンから漏れた作品の中でも「この瞬間・シーン・展開・要素に超興奮した!」というテーマで10本選びたいと思います。

 

  1. ハロウィン(の第三幕)
  2. ザ・プレデター(でルーニーズがイチャイチャしてる場面全部)
  3. ボヘミアン・ラプソディ(のライヴ・エイドのシーン)
  4. ファーストマン(の16mmからIMAXに切り替わる瞬間)
  5. アップグレード(のバッドアスな戦闘シーン全部)
  6. ROMA/ローマ(の海のシーン)
  7. Boy Erased(の『フルメタルジャケット』なキチガイキリスト教セラピストに主人公が立ち向かうシーン)
  8. タクシー運転手 約束は海を越えて(の地獄めぐりな弾圧シーン)
  9. Love, サイモン 17歳の告白(の観覧車のシーン)
  10. 2.0(のクライマックスのミニチッティー軍団)

 

 ①は脚本の粗とか雑さは正直あるんだけど、しかしローリーをサラ・コナーとして描く第3幕目はこれまでホラー映画で殺されまくってきた女性被害者達を思うと胸が熱くて泣けて来た

 

 ②は相変わらずのシェーン・ブラック映画!つまらないわけがないよね。 

 

 ③は正直映画の力なのか単純にクイーンの楽曲の力に感動したのかはよく分からない。でもいずれにしたってあのクライマックスは興奮するから仕方ないよね。

 

 ④は今年一番映画評的には困った映画だけど、でもあの切り替わりこそ映画的なエモーション満載であることは間違いはない。

 

 ⑤は流石『ソウ』シリーズのリー・ワネルが監督しているだけあって、縦横無尽なカメラワークが楽しい。

 

 ⑥全てが横移動のカメラワークを計算入れた画作りをしていて、クライマックスは特にそれが最大限に活きている。

 

 ⑦ジョエル・エドガートンが演じる同性愛矯正セラピストの胡散臭い説教を耐えて耐えて最後に主人公が爆発したシーンでは心の中でめちゃくちゃガッツポーズを取りました。

 

 ⑧ちょっと前まで陽気な人情劇だったのに、途中からのジャンルの変わりようはビックリした。

 

 

 ⑨同性愛者だって普通に恋愛するし、その恋愛は甘酸っぱいものなんだ。キュンキュンしました。

 

 

 ⑩はあの傑作インド映画『ロボット』の続編。しかし、全てにおいて前作の方が優っていて残念だったけど、流石に⑩のクライマックスは相変わらずどうかしていて笑った。最初からこうしてくれればよかったのに…。

 

【2018年映画ワーストテン】

  1. ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー
  2. 50回目のファーストキス
  3. A.X.L
  4. Action Point
  5. くるみ割り人形と秘密の王国
  6. A wrinkle in Time
  7. クローバーフィールドパラドックス
  8. Goosebumps 2
  9. Night School
  10. Holmes & Watson

【解説】

 ①は圧倒的。ディズニーが買収して以後の『SW』の歪さが全て詰まっている。ファンもようやく目覚め始めているようでよかった。

 

 ②福田雄一がちやほやされる状況が昔から理解できなかったが、周りがちやほやした結果あの傑作のリメイクをここまで駄作に改悪しやがって。僕は社会を憎む。

 

 ③企画が20年前に出すべきだったもの。

 

 ⑤と⑥は工業製品みたいな映画だった。

 

 ⑦JJエイブラムス=浦沢直樹同人説を積極的に提唱していきたい。風呂敷を広げるのだけは上手いんだよなぁ。

 

 ④⑧⑨⑩本当は大好きなコメディアン達の新作をこんなところに載せたくなかったのだけれども…。こんな緩い出来に仕上がってしまっては仕方がない。

 

【総評】

 今年も10本悩みに悩んだが、トップ3とワースト1だけはすぐに決まった。このトップ3は「今しか見せられない輝き」をそれぞれフィルムに収めていたことが共通していて、対して『ハン・ソロ』は「既視感に満ちた何か」に終始してしまっているのは偶然ではないだろう。まあでも、僕が恋愛映画を1位に、『SW』の新作をワースト1位に選んでるなんて中学生時代の自分に話しても絶対に信じないだろうなぁ。

 

 アメリカ映画ばかりになってるのは致し方がないが、全体30本のうち邦画2本、韓国映画1本、インド映画1本、メキシコ映画1本が入ってるのはなかなか健闘している方だと思います。いや、最後のはNetflix映画だからカウントしないか。そういえば意外とNetflixや配信サービスの作品はそんなに載りませんでしたが、アカウント持っててもいつでも観れると思うと中々観ない、という問題はなんとか解決したい…。

 

 来年2019年はいよいよ2010年代最後の年です。来年も面白い映画に会えることを祈って、皆さん良いお年を!

 

【過去のベスト&ワースト】

 

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*1: 

*2:当ブログのベストテンには第10位枠というものがあり、説明はしづらいのですが、例年の当枠は『イントゥ・ザ・ストーム』『ロスト・バケーション』などテンションで持って行く系の映画がそれに当たります。