理性の声

 今日は某テレビ番組の翻訳仕事をやったんだけれども、「He is a voice of reason」という文章の訳し方に困った。Googleでパッと「voice of reason」を検索すると、

理性の声に耳を傾ける◆感情に流されず、理性的 に考え(て行動す)ること。

と出てくるんだが、これは訳してテロップに乗っけるので、分かりやすく簡潔に訳さないといけない。色々と悩んだ結果「彼は理性の塊だ」と訳した。

 

 そうしたら修正指示が返ってきて、「理性の魂だと分かりづらいから、『精神的柱』はどうか?」と返ってきた。……いや、それ分かりやすくなってるか?そもそも理性と精神は正反対じゃないか?ならまだ理性の塊でいいじゃ無いか。

 

 と悶々としてメールを見返したら「理性のだと分かりづらいので…」と書いてある。おそらく、この人は塊と魂を見間違えているのでは…?そりゃ、理性の魂じゃあ全く意味が分かりませんもんね!

 

 結局はどうしたかと言うと、「彼は理性的だ」と訳したら通った。これ、翻訳あるあるで、英語独特の言い回しにとらわれて訳しちゃうと飲み込みづらい文章になっちゃうので、むしろ削ぎ落とした方がスッキリするんだな。理性の塊、好きなんだけどなぁ…。